- AKIYOSHI00
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話は良く知られてるしでずにーだし、ってことでやっぱり3Dのアニメーションやレイアウトに本気出した感が素晴らしく、本物の職人による工芸品を見ているようだったなあ。
2011-04-11 13:51:25なによりも、ヒクドラがディテールを徹底的に追求してそこから感情移入のフックにしていたのに対し、ラプンツェルはもう表情の芝居で、ある意味正攻法なやり方でグイグイ引き込んでいくんだよな。目の映り込みとかに感じる立体感・生きてる感はやっぱり3Dならではというか。
2011-04-11 13:54:593DCGで人間を描く時の逃げ道としてのディフォルメ、てのは当然アリなんだが、ラプンツェルは敢えてそこから逃げてない。わりとリアルなバランスの肉体をもった芝居だったのもびっくり。
2011-04-11 13:56:53実写合成ベースでCGや特撮にリアリティを与えるのは生身の役者のリアクションだと常々思ってたんだけど、それをCGキャラが表情だけでやりきってしまう驚異と脅威。
2011-04-11 14:00:20特に娘を失った王と妃が、十八年たっても未だに悲しみに暮れてるってシーン、一言もしゃべってないのに王と妃それぞれの「悲しい顔」が違うんだよ。なんかそれぞれの受け止め方がこもった顔してんの。
2011-04-11 14:02:40で、キャラ芝居云々に3D関係ないじゃんて思うでしょ。違うんだこれが。ラストの大団円直前に描かれる非常に“抑え”のきいた再会シーンが、王の顔、妃の目、ラプンツェルの表情…などなど立体でみないと意味がない距離感・接触感なんだよ。
2011-04-11 14:06:16『アバター』は突き放したようにリアルな視差の3Dで『ヒック〜』は演出意図込めまくった視差だってのは以前書いたが、ラプンツェルの視差てその中間をうまくいいとこどりしてる。
2011-04-11 14:08:13『トロン:レガシー』の時もそうだったけど、でずにーの3Dはなるべく自己主張控えてる感じで自然すぎて普通に観ちゃうんだけど、自然すぎて普通にみせる技術てすげえよ。
2011-04-11 14:10:06で、派手な活劇シーンはもちろんだけど、先述のような“悲しみ”“再会”“(悪役の)威圧”みたいなシーンや芝居的には抑えてるカットでグイッと3Dならではの視差を使った演出が入ってくる。正に職人の技の駆け引き。
2011-04-11 14:12:19立体映画ちうもんは、当然な事ながら光に当たって何かが反射しないと立体にゃ見えない。だから3D映画で影や暗闇の扱いには物凄く気を使われるわけなんだが…
2011-04-11 14:15:19ラプンツェルでは劇中繰り返し物凄く暗い(3Dメガネじゃなくて演出的にライティングが暗い)カットがたくさん出てくるんだが、その“光がないと立体に見えにくい”を逆手にとった演出ネタがてんこ盛り。
2011-04-11 14:17:20物語において光の占める役割がかなり重要なため、暗がりを際立たせることで光を強調してるんだが、これはむしろ立体映画の演出の可能性がまた広がってしまった!とすら感じる。
2011-04-11 14:18:58ヒクドラの写実性や体験を喚起させる視差の演出に加え、照明の設計でもこんなに雄弁な語り口を持てるって、そろそろCGとか3D映画を頭ごなしにdisってる人たちは本格的に置いてかれるんじゃねえの?ていらん心配するくらい表現力豊かなんだよなあ
2011-04-11 14:21:56余談になるが本編中、明らかにマイケル・ベイとかブレードランナーとかから引用したカットとかあって、そういうドリームワークス的なアプローチをでずにーでやるんだーちうのもびっくりした
2011-04-11 14:28:31というわけでラプンツェルもヒクドラ同様3Dでなるべくデカいスクリーンで観ないと意味ないんで、まだの人はデカいスクリーンでやってるうちに早めに行ったほうがいいよん
2011-04-11 14:30:24しかしよく「そういうふうに映画みて楽しい?」みたいなこと聞かれるけどめっちゃ楽しいよ!だって映画って技術に寄った芸術じゃん。技術から見える機微ってのも面白いんだよ。
2011-04-11 19:14:06