親友の夢をみました

自分向けの備忘録
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にゅい @lanuit2012

19時に横になって、1時間ほどで眠ったと思う。0時すぎに目覚め。久しぶりにすっきりした目覚めで、質の良い睡眠だった。でもそれ以上、人生でもトップクラスの美しい夢をみたので、また自分向けに書き留めておこうと思う。

2019-02-09 00:39:28
にゅい @lanuit2012

今回の夢の中の私は、今の私と、歳も境遇も、そんなに変わらなかったと思う。ちょっと珍しかったのは、私と、親友だった子以外の人は全員、架空の人物だった(モブと呼ぶには設定がしっかりありすぎた)。そして、私にはめずらしく、色彩のすごく豊かな夢だった。

2019-02-09 00:55:43
にゅい @lanuit2012

季節は初夏。私は、ネットで知り合って、すごく仲良くなって、何度も何度も長電話をしたけど、一度も会ったことのない友達に招かれて、彼女の住む町へと出かけた。かばんとカートに、大量の荷物をつめて。なぜか、彼女と面識の全くない2人の友達も一緒、3人で出発した。

2019-02-09 01:00:53
にゅい @lanuit2012

現地に着くと、どんな性格の子か良く知っている、でも初対面の、親友が出迎えてくれた。すっきりした顔立ち、色白でなめらかな肌、本人も電話で自慢していた通り、腰まである髪はものすごくつややかで、ただそこに居るだけですごく存在感のある子だった。きれいとか美人とか、それ以上。

2019-02-09 01:10:29
にゅい @lanuit2012

同行してきた友人(紛らわしいから、一緒に来たほうは友人と呼ぶことにする)の一人は男の子で、ひと目で彼女に心酔したみたいだった。恋愛というより、崇拝みたいな感じの。私は彼女が、そういう視線に慣れていて、やんわりと、でもさらっと流したその態度のほうに感心した。

2019-02-09 01:13:54
にゅい @lanuit2012

ほぼ架空の人物と言ったけど、思い出してみればもう一人の同行者は面白いことにフォロイーさんだった。親友とこのフォロイーさんとの間に接点はほぼ無い(皆無というわけではない)はずなのに、考えてみれば面白いことだ。

2019-02-09 01:15:21
にゅい @lanuit2012

親友の子は、私が「関東の海は好きじゃない」「白い砂浜と青い海が見たい」って言っていたのをよく知っていて、早速そこに案内してくれた。モルディブの海みたいな広い浅瀬がずっと続いていて、たくさんの観光客が居た。私たちは水着に着替えると、待ちきれないといった感じで飛び出していった。

2019-02-09 01:19:57
にゅい @lanuit2012

親友は波を蹴りながら、どんどん先へ走っていく。はやく、はやくとせかしながら。私たちも笑いながら走る。時々、低い岩があったり、段差があったり、そういうのを飛び越えたりしながら、浅瀬を走り回った。泳いだり、ボール遊びをしたりとか、そういう定番のことはせずに、もうとにかく走り回った。

2019-02-09 01:24:21
にゅい @lanuit2012

目の前にどこまでも広がる、憧れの青い海。空にはちぎったような雲がいくつか浮かんでいるだけの晴天。私たちと同じに、浅瀬ではしゃぎ回る人たちがたくさん居ても狭さを感じないほど浅瀬は広かった。駆けて、岩を飛び越えて、転んで頭から濡れて親友に笑われたりしながら、ひたすら走り回った。

2019-02-09 01:28:48
にゅい @lanuit2012

さんざん浅瀬を走り回った後、私たちは木製のアスレチックへ行った。結構本格的で、高さもあって。夢の中の私は元気で身軽だったから、跳ねたりよじ登ったり、飛び移ったりしながら、一番の高台まで来た。浜辺のアスレチックだったから、青い海と、透明な浅瀬と、白い砂浜を目の前いっぱいに見られた。

2019-02-09 01:40:02
にゅい @lanuit2012

私は目の前に広がる光景を目にやきつけるように、ひたすらに眺めていた。なんて幸せな日だろう。ずっと会いたかった親友に会えて、憧れの海に来られて、思いっきり笑いあいながら走り回って。心地よい疲労感と海辺の風を感じながら、こうして、ここに居る。これだけで生きてきた甲斐があったと思った。

2019-02-09 01:44:46
にゅい @lanuit2012

その時、周りから、あっ、という声が上がった。一人の男性が高台から落ちてしまったのだ。おろおろするだけで何も出来ない人たちをかき分けて、友人と私は男性に駆け寄る。私は年に一度、救急救命の講習に参加しているし、同行している友人は医大生だ。でも、医大生の彼はひと目見て、首を横に振った。

2019-02-09 01:48:33
にゅい @lanuit2012

彼は冷静に、頸椎がどう、とか、頭蓋骨がどう、とか説明してくれたけど、私は途中でさえぎった。「やめて。聴きたくない」素人の私にも助からないことは分かっていたけど、だからと言って手をこまねいて何もしないってことはしたくなかった。私はすぐにスマホを手にとって、119番を押した。

2019-02-09 01:50:50
にゅい @lanuit2012

そこからは、ちょっと記憶が曖昧になる。現実世界の私も最近そうなんだけど、あまりに疲労すると、自分でも驚くほど記憶がいい加減になる。夢の中でも同じで、私はシャワーから上がって、荷物の中からパジャマを引っ張りだして、どうにか着替えて、ベッドとおぼしき場所に倒れ込んで、意識を失った。

2019-02-09 01:53:37
にゅい @lanuit2012

深い眠りから覚めると、なんだかものすごく、すべすべした感触を感じた。寝ぼけまなこで起き上がると、シルクのシーツの、キングサイズのベッドに、私は一人で寝ていたようだった。ふかふかしたクリーム色の絨毯をはだしで踏みながらベッドから起き上がると、窓の外には驚くような光景が広がっていた。

2019-02-09 01:56:28
にゅい @lanuit2012

窓の外は、夜明け前の海の、紫とも青とも言いがたいような、とにかく息をのむほど美しい色が、眼下に広がっていた。私はかなり高いところで目覚めたみたいだ。ベッドと寝室の大きさ、シルクのシーツなどから考えて、もしかしてこれはものすごく大きなクルーザーじゃないか、と私は思った。

2019-02-09 02:34:24
にゅい @lanuit2012

海面はかなり下のほうに見える。しかも船は相当な速度で走っているようだ。空と水平線と海面しか見えないけど、海面がすごい勢いで後方へ流れている。窓は寝室の半分以上を占めていて、私はちょうど船の舳先に頭を向けて寝ていたようだ。この光景を撮っておきたいと思ったけど、スマホが見当たらない。

2019-02-09 02:49:14
にゅい @lanuit2012

螺旋階段を降りてみると、そこはダイニングとキッチンだった。シンプルだけど、お洒落なデザイン。私の人生でこんな場所で寝起きしたり食事をしたりする日が来るとは思わなかった。友人二人は、もうコーヒーを飲んでいる。

2019-02-09 03:13:24
にゅい @lanuit2012

「起こしてくれれば良かったのに」私がいうと、医大生の友人は澄ました顔で答える。「そりゃあ君」彼はたまに、こういう明治の人みたいな話し方をする。「あんなに気持ち良さそうに眠っている人を起こすのは気が引けたからね」そして付け足す。「昨日は色々あって疲れていたろうし」

2019-02-09 03:17:24
にゅい @lanuit2012

そこに、パジャマ姿のまま、スリッパ(と言っても、とても履き心地が良さそうだ)の親友があくびをしながら現われた。寝起きで梳かしてもいないだろう髪は、少し乱れているだけで、相変わらず見事なほど美しい。眩しいほどの存在感も変わらない。なんか、パジャマのモデルさんみたいだ。

2019-02-09 03:20:07
にゅい @lanuit2012

数分後、私は親友と二人で、コーヒーをタバコを喫しながら、寝室からの光景を眺めていた。「そうだ」私はふっと思い出した。「今日、誕生日だった」「そうだね」親友はこともなげに答える。「おめでと」その時やっと私は、彼女のもてなしの全てがプレゼントだったと気づいた。

2019-02-09 03:22:10
にゅい @lanuit2012

そこで目が覚めた。そして思い出した。この親友は、もう数年前に亡くなってしまっていることに。インターネット越しにしか付き合いのない子だった。賢くて、気が利いて、思いやりがあって、芯が強くて、でも繊細で、甘ったれで我がままで、そこがまたかわいい子だった。結局、一度も会わなかった。

2019-02-09 03:24:31
にゅい @lanuit2012

健康だった頃から「自分が死んだら忘れてほしいし、そう願わなくても皆まちがいなく忘れてくれるだろう」って何度も言っていた。末期の病床でもそう言っていた。もう伝わることはないけど、私は数年経った後でも、あなたの夢をみたよ、って。そう伝えたい。

2019-02-09 03:26:53