編集部イチオシ

国立科学博物館「日本を変えた千の技術博」に行ってきた

展示の4割ぐらいでupする気力が(^◇^;) いずれ後半部分も足して行きます。 あと、ナマモノが苦手なのでお蚕さんの病理標本模型とかは割愛してます。 別途知見のあるみなさんで補足頂ければ、というわけで編集オープンとします。
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

水晶時計は、上等の水晶振動子が不可欠だがそれだけでは無意味。古賀教授自身が手がけた振動子は高性能だったがなお大型で周辺回路も真空管式。ラックマウントというよりロッカーのような筐体に収められ、国際通信の安定に活躍した。 pic.twitter.com/AwvwH3UrRK

2018-11-11 17:10:27
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

そして電子回路側がソリッドステート化してようやく追いついてできたのがクォーツ腕時計。スイスの時計産業を壊滅させたと謳われた。今日、単に「クォーツ」と言えば水晶時計を指すことになったのもこの時期から。 pic.twitter.com/qRtV0Gt6kV

2018-11-11 17:16:23
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乾電池の発明

エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

さて電池。今日は #電池の日 でもあることだし。で、日本乾電池の祖、屋井乾電池の屋井先蔵は、ゼンマイ式目覚まし時計が鳴らずに試験に遅刻した腹いせに絶対止まらない電気時計の開発を志すもまともな電源が無いと動かないことに気付いて世界初の乾電池を発明してしまったのでした。 pic.twitter.com/pT6xT4x3NZ

2018-11-11 18:48:58
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

今では誰もが屋井の発明を疑わないけど、特許は何故か後から出願の高橋市三郎(Wikipediaにも載ってないくせに)に先に認められている。これは今日に至るまでナゾ。 とまれ、屋井乾電池は今日のそれと同様、金属ケースでサイズや極性の標準化もあって戦前までは大きなシェアを誇っていた。 pic.twitter.com/fHpTgaoKbW

2018-11-11 18:49:01
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「でんき」が街にやってきた

エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

系統の交流/直流論争と言えばエジソン御大だけど、日本に電力系統が導入されたときにも以下同文。でも間もなく交流で行くことになって、そうすると周波数が問題に。現在に至る複数周波数問題は、実はもっとバラバラだったのがようやく2種類にまとまったというウラ話も。 pic.twitter.com/9vlXCJ9BPE

2018-11-11 19:05:35
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

部屋の照明を「でんき」と言うのは普通だけど、これは最初の発電所が電灯局と呼ばれていたことと無縁ではない。電気事業者との契約でも低圧単三従量料金契約は「電灯」契約。都会では行灯がオイルランプに、それがガス灯に、そして電灯が取って代わるまで30年ほどだった。 pic.twitter.com/UCbHEtZiRZ

2018-11-11 19:11:22
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

長らく電気=電灯だったのは、系統電力が頼りなかったので産業用動力(「電力」)として使いづらかったため。今年の豪雨・台風や震災での停電が大騒ぎになったのは、それだけ系統に無前提的に依存している証拠。明治の末の発電所の記録でも、当時の電力マンたちの悪戦苦闘が浮き彫りに。 pic.twitter.com/72bXlYqGdY

2018-11-11 19:17:25
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発電所の建設は当初は小規模な火発から始まったが、適地が確認できると一気に水力の開発が始まった。まだ重機が利用できず、道路網も整備されていない時代、「適地」とは水利だけでなく馬匹によるアクセス可能な地理条件も重要だった。 pic.twitter.com/EKLmjAFYj7

2018-11-11 19:39:03
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水力発電所の動力源は水の圧力だけど、それを上手く水源から発電用タービンに導くのが水圧鉄管。実際これこそが水力発電所の本体みたいなもので、ただダラダラと水を流すのではなく、限られた管を通して圧力を上げることでタービンが勢いよく回って発電できるようになる。 pic.twitter.com/2LwVDH4PY0

2018-11-11 19:46:25
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日本で「水主火従」、電源として水力発電が主で火力が従という状態は昭和の半ばぐらいまで。高度成長期には都市臨海部に大規模火力の建設が進み大幅な火主水従になり、火発から排出される煤煙が大気汚染の原因となった。LNG火力は排ガスに有害成分が少なく、高効率なことで石油火力に取って代わった。 pic.twitter.com/yqQyMqr0A4

2018-11-11 19:56:04
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

当然この後に原発の話が来るよね?と思ったけど、該当する関連展示は見つけられませんでした。常設にあるから省略?

2018-11-11 20:07:50
エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

そして電気が通じると「電器」が普及し始めた。まずは熱源、これは電熱線(ニクロム線など)さえ上手く支持できればスイッチの入り切りだけで必要なだけ熱くなってくれる便利さが、現代から想像する以上にウケたという。 pic.twitter.com/yImbdKMryt

2018-11-14 22:34:40
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レーダーと電子レンジ

エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

熱源無しでモノが温まるのも電気ならでは。最初に実用化されたのは電子レンジ。東芝が一歩先んじたのは戦前からのマグネトロンのノウハウがあったから。家庭用ではシャープ@SHARP_JP が調理完了を知らせるベルを仕込んで大成功。「レンジでチン」「チンする」が日常語となった。 pic.twitter.com/gjnccg4JGR

2018-11-14 22:51:55
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マグネトロンはレーダー用の電波源として戦時中に発展した電子管(真空管)の一種。レンジへの応用は実験中にポケットのキャンディがうにゃっとなったのがキッカケとか。ともあれ本業では軍事用だけでなく気象用としても活躍。富士山頂レーダーは衛星観測が冗長化するまで日本を見守り続けた。 pic.twitter.com/NUfttLwlwI

2018-11-14 22:59:29
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

余談。世界一の気象レーダー用マグネトロンとなると、当然大電力を扱う。磁界で電子をパワーアップするわけだから加速器みたいなもの。そりゃあエックス線だって放出しちゃうぞ!という警告ラベルも実力の証明。 pic.twitter.com/UY5RcuLooY

2018-11-14 23:06:56
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ワープロから電子計算機へ

エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

さて今回の企画でぜひ見たかったのが最初の日本語ワープロ、東芝JW-10。長らく和文タイプかカナタイプしかなかった日本語文書の機械化が本当の意味で始まった。キモはカナ漢字変換システム。FEPは自然言語解析技術として汎用化したが、言語学の深化と二重らせんのように相互に作用しあったもの。 pic.twitter.com/lanFgLInpY

2018-11-17 17:51:16
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

PC用のスクリーンエディタはすでに存在していて、英語圏ではそれにプリンタドライバを組み合わせただけのワープロソフトの製品版やPDS(Public Domain Software)も流通していた。 ここで日本語話者なら使えるFEPをという画期的なアイデアを企業として実現させた当時の東芝のエラさと言ったら…

2018-11-17 23:49:25
エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

電子計算機なんて表記は、今日では法令用語以外ではほとんど見かけない。 でもこんな複雑極まる装置を前にして、これ以外の呼び名はふさわしくないと納得できるのでした。 日立中央研究所謹製オールトランジスタ式純国産実用機第一世代の中身。 pic.twitter.com/CAI0NgpQfq

2018-11-17 23:57:25
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

その名も高きHITAC5020、メインフレーム(汎用機)の実用機として、京大、東大、電々公社に納入され、情報処理組織(計算機科学の研究対象だけでなく)として活躍した。情報処理学会「コンピュータ博物館」ページ museum.ipsj.or.jp/computer/main/… pic.twitter.com/FXjZGjZHMA

2018-11-18 00:06:22
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エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

オールトランジスタ化と言っても、真空管やリレーロジックを置き換えただけ。半導体集積回路(IC)はまだ存在せず、主記憶はコアメモリ、外部記憶はパンチテープやパンチカード(ジャカード織機のノウハウ)、レジスタはディレイラインとフリップフロップ。クロックは驚異の16MHz!(これは当時最速)

2018-11-18 00:14:03
エレキたん【節電・ピークシフト】 @ElekiTan

大型機=汎用機という設計思想はPCとネットワークに取って代わられ、大型機は専用機として最適化されたスパコンに進化する。これは地球シミュレータ(初代)2002〜2004年の世界最速機。 手前のケースはこの子の計算プロセッサモジュール。これ1つでHITAC5020の数千台分に相当するらしい。 pic.twitter.com/E2wY8iUPbU

2018-11-18 00:24:03
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