VA-11 Hall-Aパロのアマサリまとめ

あまみの @amamino_fgo

犬の社員が多い。よくサrエリはこんなところで働いているなと思う。通勤途中とかで会えないかなってストーカーじみたことを思ったけど向こうもうまく避けてるのか会えない。僕は嫌われてる。嫌われるようなことをした。

あまみの @amamino_fgo

やるせなくて仕事を半分投げつつ端末に目を通す。DANGER/U/。今はもう沈んでしまった国の古いサイトを再現したレトロスタイルの怪しい掲示板。 "キラ☆ミキのライブで出会った子を好きになったんだが" "Alice_Rabbitって何？ネット荒らし？" "オーグメンテッドアイはクソ" つまらない。

あまみの @amamino_fgo

"リリムの同居人が家出したんだが" ──これは。 "1:リリムの同居人が出てった。ホントに反省したから話がしたいけどマジで会えない。" "2:1>> GPS仕込まれてんじゃないの？向こうからお前の動きバレバレじゃん そりゃ避けられるわ お前なにしたの" "3:あ" あ。完全に自分のことみたいなスレだった。

あまみの @amamino_fgo

忘れてたけど、サrエリは僕になにかしかの手段でGPSを仕込んでるはずだった。僕の位置はいつでもわかるようなこと言ってたから。 "内臓チップとか心当たりないの？>>1は強化義手だったりしない？" 僕は強化義手の類いはやってない。

あまみの @amamino_fgo

じゃあどこに仕込まれているのか？服や身に付けるもの？端末？いや、端末なんかは結構忘れて外出することもあったりするし、それだと機能しない。 生体そのもののどこかと考えることにした。 市民監視用のナノマシンを体に注入するように。或いは…

あまみの @amamino_fgo

紛い物の耳の裏。 注意深く触らなければチップの埋め込まれた起伏には気づきにくかった。これを見つけたところですぐ機能を切れるわけではない。 僕はGPSに勘づいたところで気が進まないけどハッカーの知り合いを訪ねることを考えていた。 犯罪じみているけど逆探知できないかと思ったのである。

あまみの @amamino_fgo

「sンソン。」 まだ上層にいた頃の知り合い。強化義手のハッカー…と言ってもホワイトハッカー側で、今話題のAlice_Rabbitのようなクラッキングする側ではない。寧ろアリスと戦っているのがsンソン。 正直あまり会いたくなかったけど、どうしてもサrエリを見つけて向き合いたかった。

あまみの @amamino_fgo

「君。二度と僕には会わないんじゃなかったのか。」 「久しぶり。GPSの逆探知ってできる？」 「は？」 「探知できなくてもここについたGPS切ってくれるだけでもいい。向こうはリリムだからVICジャマー程度じゃ意味なくて捕まんないんだよ」 「試した？」 「まさか。僕はただの猫」

あまみの @amamino_fgo

「その耳のチップを外したいだけならそこの病院に行った方が早いだろ」 「君でもできるだろ。じゃなくて、一時的に切りたい。」 「電磁パルス攻撃でもやれば」 「完全に犯罪だし都市機能止まるんだけど僕を犯罪者にしたいわけ？」 まず核ミサイルなんて早々持ってないんだけど。

あまみの @amamino_fgo

ため息をつきながら面倒だ、と言いながらsンソンがチップの解析を進めてくれる。 GPSを仕込まれていたのはそんなに嫌だとは感じていなかった。なんとなくわかっていたし、悪意からではないだろうというのも。 パチン、とキーを叩く音が止まる。切れたらしい。 「ちなみに、」

あまみの @amamino_fgo

プリントアウトされた紙をsンソンはひらひらさせる。 「これが今探し物がいるところだけどあとは報酬次第」 ああ、そんなことだろうなとは思っていた。 「"Marie"のライブチケット」 「いいだろう」 すごく行きたかったライブを犠牲にする。さようなら愛するマリー。次のライブは絶対絶対に行く。

あまみの @amamino_fgo

地図に記された場所。 BTC認定バー番号VA-11…ホールA──通称ヴァルハラ。スパイシーチキンのバー版みたいなバー… サrエリがこんなところに酒を飲みに来るなんて思っていなかった。 僕は"探し物"が消えてしまわないうちにと地図の場所へと急いで行った

あまみの @amamino_fgo

「こんにちは─」 そこにはバーのカウンターでぽろぽろ泣きながら酒を飲んでるサrエリ。 「あのさ、そこのリリムなんだけど」 きれいな黒髪をツインテールにしたバーテンダーに訊いてみる。 「ああ、ボスがそこで急にすごく泣き出したからって拾ってきたのよ。知り合い？」 「えーと…そんなとこ」

あまみの @amamino_fgo

隣にそっと座る。 「サrエリ？」 「……」酷く驚いた顔。涙の量が増えていく。 「そんなに泣いているリリムは初めて見たからな。連れてきてしまったよ」 短くハネた白い髪の…この人がボス。らしい。 「…とりあえず何か一杯。…シュガーラッシュを２つ。1つはこっちのリリムに。」

あまみの @amamino_fgo

サrエリ甘いの好きだろ。手渡したカクテルに少し口をつけるサrエリ。 「ねえ ３ヶ月の間どうしてた？…すごく…心配した」 静かに泣いたまま口を開き始める。 「…………上司の家に泊めてもらっていて」 ちゃんと寝泊まりできるところはあったんだ。 「…体は？」 「使ってない」 お前が嫌がったから、

あまみの @amamino_fgo

そう言ったサリエリの頬が赤くなっていって、 「自慰はした…」 小さく聞こえた言葉が衝撃的すぎて口をぱくぱくさせるしかできなくなった。 ツインテールのバーテンダーが口を抑えておやおやと言った顔。 リリムには自慰は必要ない。生理的に、といったものがあまりないから。なのにしたということは─

あまみの @amamino_fgo

─感情的な要因から。 顔が赤いリリムは残りのシュガーラッシュを一気に飲み干した。 「お代わりいる？ピアノマンとピアノウーマンなんてどう？」 こくり。 「お姉さん。ピアノマンをこっちの泣きべそに。ピアノウーマンは僕で」 ピアノ、とつく名前だから喜ぶかなって。

あまみの @amamino_fgo

"ピアノマン"は、あるバーテンダーがピアニストの友人の死を悼んで作ったカクテルだ。 サrエリがその話を知っているのかはわからない。でも、 何か思うところがあったのかまた大粒の涙を流し始めていた。 (こんなに泣くリリムも珍しい、本当に)

あまみの @amamino_fgo

「寒くなるとサrエリと寝るとあったかくて気持ちいいんだよね」 「排熱だな」 「夏は暑くてクーラーキンキンにかけた部屋でバラバラに寝たい」 「同感だな。熱が逃げないから困る」 #ヴァアマサリ

あまみの @amamino_fgo

「もしかしてセックスしてるときに(サrエリ体熱い…興奮してるのかな…)って思ったときのあの熱も」 「排熱」 「ぁあああああああああっ！！！！！！！！！！！」 「…興奮してるから熱いというのも一部なくはない…と思うぞ(頬を赤らめる)」 「ぁあああああ！！！！！(熱烈なハグ)」

あまみの @amamino_fgo

伝えなければ。すう、と息を吸う。 「…サrエリ。めちゃくちゃなこと言って追い出して本当にごめん。その、君のことをロボット扱いしたつもりの日なんてひとつもなくて、」 セックスした日も。 「全部、僕の言葉が足りないせいで」 君はただの道具として使われたって感じて傷ついてた。

あまみの @amamino_fgo

「サrエリのことずっと好きだった。サrエリと愛し合えたってずっと思いこんでた。でも僕は最低だから本当に嫌だったら戻ってこなくても…大丈夫」 やばい、泣く。 「私は、お前の性処理人形でも構わないと心のどこかでは思っていたよ」 「なんで、 」 「私もお前が恐らく特別に大事だから」

あまみの @amamino_fgo

気づいたのはあれから本当にしばらくしてから、いや、かなり最近のことだったが。 「…、こんな感情は今まで知らなかった。リリムの成長過程で生活に必要な感情、知識、経験は得てきたつもりだったのに」 ぽろりと涙が落ちる。 「こんな、気持ちは、知らなくて…怖くて…恐ろしくて…」

あまみの @amamino_fgo

「DFC-72モデルって人間の体内に追跡用ナノマシンを放出するって噂があるんだけどリリム的にそのへんってどうなの」 「私はCH1SモデルなのでDFC-72のことはよくわからない、装備はされているかもしれないがその言い方は性行為の際に放出するということか？」 #ヴァアマサリ

あまみの @amamino_fgo

「まず、私は挿れられる側だし私の擬似的な精液にナノマシンが含まれているとも思えない」 「擬似的な精液なのに味も普通に酷いよね」 「ナノマシンの話をしているのだが」 「あ、君の精液にナノマシンが含まれてた場合僕が君の精液を飲んだら体内にナノマシンが」 (なるほど…)