人口問題研究 第75巻 第1号~特集:第15回出生動向基本調査(その3)
就職氷河期世代非正規雇用のグループにとっては、「正規雇用への転換」よりも 、「 非正規雇用の待遇改善」の方がプライオリティが高いということがひとまず言える。
2019-04-07 18:54:31また、20-35歳の非正規雇用グループに関して言えば、「非正規雇用の待遇改善」に関する意見はほとんど出ておらず、むしろ上で見たとおり「正規雇用への転換」に関するほぼすべての意見が、このグループから出ている。
2019-04-07 18:54:32(´・ω・`) 就職氷河期世代非正規雇用グループは、正規雇用への転換を希望してはいるが、しかしそれを自分自身の現実的に実現可能な選択肢として意識しているわけではないということである。かつて「夢は正社員」というキャッチコピーが耳目を集めたことがあったが、
2019-04-07 18:54:32就職氷河期世代非正規雇用グループにとっては、正規雇用への転換が非常に遠大な目標に見えているのかもしれず、その結果、「正規雇用への転換」という意見がほとんど出てこないという事態が生じているのかもしれない。
2019-04-07 18:54:32(・д・)ホォー 「非正規雇用の待遇改善」>「正規雇用への転換」というニーズの関係については、以下二つの可能性を提示できよう。①就職氷河期世代非正規雇用の人たちは、正規雇用になること”ではなく”、非正規雇用の待遇改善を求めている。
2019-04-07 18:54:32②就職氷河期世代非正規雇用の人たちは、正規雇用になること”の前に”非正規雇用の待遇改善を求めている。これら二つの可能性のうちどちらが妥当性をもつのかを確定することはすぐにはできない。
2019-04-07 18:54:33だが少なくとも、就職氷河期世代非正規雇用者への支援として、「正規雇用への転換」のみを推し進めてしまうと、当事者のニーズと齟齬をきたしてしまうかもしれない
2019-04-07 18:54:33(。 ・ω・))フムフム 就職氷河期世代非正規雇用グループは「現在の生活の安定」および「老後の不安」に強く関心づけられており、それによって「近い将来」をよりよくするための能力開発のプライオリティが下がり、またコストを伴う正社員転換へと乗り出せないでいるのではないかということである。
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