青山繁晴さんの語る「浜岡原発・停止要請」のウラ・・・「ワイドスクランブル」文字おこし

とし @toshihiro36_sub

青山繁晴氏：中部電力の方々も（福島第一原発に）行かれたら、現場に行かれたら、日本も襲われた津波はいままで考えてきた津波と違うと必ず分かるはずです。

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<ナレーション>　先週金曜日、浜岡原発の危険性を番組で指摘していた青山繁晴氏がスタジオ生出演。菅総理の決断が、日本のエネルギー政策に与える影響を聞く。

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------------ここから、スタジオになります------------

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寺崎：こんにちは。先週の金曜日、総理が突然発表しました浜岡原発すべての原子炉の停止要請なんですが、その波紋が広がっています。

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大下：スタジオには先週金曜日の「ワイドスクランブル」で浜岡原発の危険性を指摘した、独立総合研究所・所長で原子力安全委員会・専門委員の青山繁晴さんにお越しいただきました。どうぞよろしくお願いします。

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青山：よろしくお願いします。

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寺崎：先週金曜日、このスタジオで・・「ワイドスクランブル」でお昼に青山さんに伺った時に、浜岡原発はやはり止めるべきだとおっしゃってましたけれども。その日の夕方になって菅総理が決断したと。この決断をどう評価しますか？

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青山：僕は・・菅さん、よくやったねと思ったかというと・・そうじゃないです。今、自分でも厳しい顔をしていると思いますけど・・。いくつも問題があってですね。 いま地元の市会議員あるいは新潟の知事も含めておっしゃってたように・・。浜岡を一旦止めるの当たっては、地元の交付金の　　（続く

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青山：扱いをどうするのか雇用をどうするのかから始まって、日本の全体の原発計画をどうするのか。さらには、さっき知事が言われたように、止めたからといって終わりじゃないんです。菅さんは、ただ止めるといっただけですね。僕はあの夜に、長い付き合いのある経産省の人に電話して　　（続く

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青山：「経産省と（菅総理が）どういう話し合いをしたんですか？」と聞いたら、「いや、話は来てないよ。」と言われたんです。一人じゃ不安だからいろんな人に聞いてみたら、経産省は浜岡の原発を止めた時に、トヨタとかスズキとかの工場もあるし、市民の生活もあるから　　（続く

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青山：どういう電力の需給になるか・・実は試算を持ってるんですよ・・それによると、一旦止めても大丈夫という結論があって。それを見て総理が決断したのかと思ったら、それ自体を求められてないし見せてないということなんですよ。それが一番大きくて・・。今、市議の方が場当たり的・思いつき（続く

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青山：とおっしゃった。菅さん、不本意でしょうが、客観的にその通りだと私は思うんです。もうひとつは、この突然の菅さんの決断の背景にアメリカの圧力。これ、やわらかく言うと要請っていうことになるんでしょうけど。実際、私が知ってる限りでいうと、要請なんてなまやさしいもんじゃなくて　（続く

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青山：圧力が４月の初めから、ずっと続いていました。たとえば私に対しても・・僕に圧力をかけても仕方がないから・・僕に意見としてアメリカが言ってきたのは、もはや福島ではないと。脱・浜岡と言われたんです。どうしてかというと、アメリカは国益を考えて言っているんで・・　　（続く

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青山：わたしたちの心配をしてくれてるんじゃなくて・・。浜岡で何あったら横須賀も大打撃を受けるであろう、大きな影響を受けるであろうから、第７艦隊の母港がなくなるってことを心配しているんです。それから、もう一点ですね。アメリカに僕が直接言われたのは。　　（続く

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青山：ネクストプレート、これは次のプレートじゃなくて、隣のプレートといってるんです。というのは太平洋プレートが動いて今の原子力災害が起きたと。その刺激を受けてフィリピン海プレートが動くだろうというのがアメリカの・・ハーバード大学を含めた大方の意見になってて　　（続く

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青山：その（フィリピン海プレートの）上に乗っているのが浜岡だから、浜岡を一旦止めろとアメリカはずっと言ってきたんです。本来は日本の政府はこういう圧力（要請という言い方をするでしょうが）があったということをフェアに国民に見せて、その上で全体計画を作って　　（続く

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青山：世界に向けても発信するんです。その上で、浜岡を一旦止めなきゃいけないということを言うべきなのが・・・それが何もなくて突然出てきて・・っていうことになると僕は評価できないですね。

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寺崎：具体的に言っておきますと、こういう課題がありますよね。「地元自治体への影響」・・雇用がたくさんありますし、財政・いろいろな交付金というものもありますし。それから「電力不足への対応」・・ピーク時に供給が大丈夫なのかどうか。そして「中部電力の業績悪化」・・・　　（続く

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寺崎：原子力発電所を止めると、その分火力発電所などを増強しなければいけない。すると、お金がかかる。業績が悪化するんじゃないかという報道ももうなされている。この辺、どうするかということなんですけれども。こういうことについて、総理・官邸側が考慮したという形跡がないということ？

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青山：考慮・検討した形跡もないし・・本来、政治というのはこう言う問題について包括的に案を提示して国民に問う。それを統治というんです。これが全く示されないというのは、この政権は統治能力を失っていると思います。ただその上で、菅政権だけが悪者と言ってるんじゃなくて、　　（続く

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青山：例えば地方自治体への影響なんですが、御前崎市が突然いわれたことには、同情というより共感します。ただし、いつまでも原子力発電所頼みの自治体でよいのか。私、昨日、福島に行きまして福島県民の方にも呼び掛けたいんですけど、いままでの地元経済の在り方っていうものを　　（続く

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青山：福島原子力災害を機に見直していかなきゃいけないと思います。今後の・・さっき御前崎の方、子供さんいらっしゃるっておっしゃってましたが、子供たちが大きくなった時も、原発頼りなのかと。それでいけるはずはありませんから自治体自身も練り直す必要があると思います。　（続く

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青山：それから一番下の中部電力の業績悪化というのは、中部電力のいまの試算では、火力発電を増やしたら１日７億円、燃料費は高くなるとおっしゃってるんですが、それはいままでアメリカをはじめとする石油メジャーのいいなりにガスも石油も買ってきた。それを続ければいにち７億円。　　（続く

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青山：例えば、日本海にすぐに実用化できる見通しのあるメタンハイドレード（凍っている天然ガス）があるんです。この中部電力は上越火力発電といいまして直江津のところに新しい火力発電を作ってるんですけれども、その目の前にメタンハイドレードがあるんですよ。　　（続く

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青山：日本はこういう苦しみを契機に、一気に自前の資源を増やすことをすれば、業績悪化の問題も、電力不足への対応も・・。いますぐに日本を風車でいっぱいの国にするのか、太陽光のパネルをどこまでも広げるのか。今、両方合わせても１％しかないものをこの１～２年でできるはずがないから　　（続く