東京ネームタンクごとう隼平(@goto_junpei)の連続ツイート第7夜「物語における感動の条件とは?」#深夜に漫画技術アプデ
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夜漫、第7回です。今日は仙台に向かう道中から更新します! ネームタンク講師のたくじ先生と配信してたラジオが最終回だったので、今回はしみじみと、終わりの感動についてお話しします。 #深夜に漫画技術アプデ #コルクラボマンガ専科
2019-04-13 08:19:57【夜漫1】ネームタンクがひたすら研究してきたことの一つに「感動の条件」があります。 みなさんもジーンと心打たれる深い感動を、幾度か味わったことがあると思います。そこになにか共通項や条件があるのか。 答えを言うと、感動は5種類あります。今回はその一つに着目します。
2019-04-13 08:21:06【夜漫2】心を打つ場面の一つに「辛い練習に耐え、ついに甲子園で優勝した!」みたいに、ずっと願っていたものが叶った!という、分かりやすい感動がありますね。これは「カタルシス」と言ったりもします。 カタルシスは、抑圧から解放されたときの気持ち良さ、と捉えると分かりやすいと思います。
2019-04-13 08:22:03【夜漫3】優勝した!と言うのは分かりやすいカタルシスとして、でもあの敗けた選手達がマウンドで土を集める姿も深く心打たれませんか? 敗けて、勝ちたかった思いが叶わず、一見抑圧の解放は起きてないように思えます。しかしその姿にどうして心動かされるのか。 これは解放の形に秘密があります。
2019-04-13 08:22:59【夜漫4】感動サンプルの一つに「近所のコンビニが閉店して、ガランとした店内を見たときに何か心を打たれた」というのがありました。 何かの終わり…というのは、 「続いてきた時間からの解放」です。 これもカタルシスの一種なんだと思います。 青春の日々が終わる。甲子園も、これです。
2019-04-13 08:23:39【夜漫5】ラジオ最終回を自分でも聴いたのですが、あの終わりの5秒はやはり言い知れない感情がありますね。 ただ、それなら、しばらく続けて終わればいいのか、というとそれだけでもないのだと思います。 最終回の意味、漫画を作っていく意味。をじんわり感じました。
2019-04-13 08:24:35【夜漫6】そもそも僕ら描き手は、自分自身本当に言いたいことや伝えたいことを、最初から分かっているんでしょうか。 山田ズーニーさんの講義を受けた時に、自分が持っていたのに、言葉にできていなかった想いを知れた時、深い歓びがあると体感しました。 本当の自分を知るのは本当に難しい。
2019-04-13 08:25:13【夜漫7】最終回にいたるまでは、どんなにキャラクターや読者の感情をコントロールしたとしても、最終回だけは、作者も発見があるに違いないと思います。 物語を紡ぎ終わったあとにようやく知れる感情。自分の核にあるはずなのに、どうにも知ることのできなかった何かが、ついに形となり現れる。
2019-04-13 08:26:00【夜漫8】みんな心の奥底にある掴めない自分を求めて、物語を描くんじゃないのかな。 物語は、人を感動させ、誰かに渡していくものですが、きっと最後は自分も読者であって、自分の物語から何かを受け取るんだと思います。 #深夜に漫画技術アプデ
2019-04-13 08:33:14