アニメ『さらざんまい』1話考察 ~冒頭たった三分で、これだけ分かる!~

2019年4月から放送開始したアニメ『さらざんまい』。今回、1話冒頭三分を考察します。たった三分でも、情報密度が高いので、いろいろと想像の余地があります。
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しろうと @sirouto

ダメ押しで言えば「つながりが消えてしまうことを誰より知っている」というセリフも、別離を強く意識させる。しかも「ほどける」といったソフトな言葉でないので、死別の可能性を感じさせる。

2019-04-14 20:28:11
しろうと @sirouto

なお配役を事前に知っていれば、主人公に声を掛けたシーンの声質から、声優の釘宮さんが近いのではないか、と気付くかもしれない。多少メタ推理になるが。

2019-04-14 20:30:07
しろうと @sirouto

メタ推理を続けると、幾原監督の前作『ユリ熊嵐』で釘宮さんは子供の王子を演じていたから、おそらくこの声が少女ではないかと結びつく。

2019-04-14 20:31:23
しろうと @sirouto

OPで右側の大事な相手の続き、メガネ少年のところは主人公の顔なので、彼にとっての大事な相手なのだろう。

2019-04-14 20:33:31
しろうと @sirouto

片眼が隠れている青髪の少年のところは、銃を持った青年。髪色が同じことから、兄ではないかと推測するが、ヤクザや不良の兄貴分のような存在かもしれない。

2019-04-14 20:34:44
しろうと @sirouto

銃はアバンにも出てきた。一瞬だからコマ送りしないと気付かないが、青髪少年が見ているコインロッカーの中に、銃が入っている。

2019-04-14 20:35:54
しろうと @sirouto

そして色黒の警官の相手は、色白の警官。このふたりも、どちらかが死んでいるかもしれない。

2019-04-14 20:36:43
しろうと @sirouto

なぜ「死」が出てくるのか、別の角度からもうひとつ論拠を添えたい。冒頭に戻ろう。浅草の雷門前で人々が行き交う光景が描かれているシーン。ここで、人々の描かれ方に注目したい。

2019-04-14 20:40:48
しろうと @sirouto

人々はピクトグラム(絵文字)として、極端に抽象化されて描かれている。ここで注目すべきは、(男の)チョンマゲだ。当たり前だが、今どきチョンマゲは見ない。だから視聴者は軽いギャグとして受け取るだろう。

2019-04-14 20:43:08
しろうと @sirouto

「うどん県は蛇口からうどんが出てくる」とか、「グンマーは情熱大陸」とか、そういうご当地的なネタの一種ではないか、とつい思ってしまう。

2019-04-14 20:44:59
しろうと @sirouto

しかし、こうも解釈できるのではないか? チョンマゲの通行人は、江戸時代頃の昔の亡霊が今もさまよっている、ことを表現しているのだと。

2019-04-14 20:45:55
しろうと @sirouto

だから、誰かが実は死んでいる展開の予感がする。もちろん、ストーリー展開の可能性のひとつでしかなく、外れるかもしれないが。

2019-04-14 20:46:56
しろうと @sirouto

また別の角度から補強しておくと、今回の作品は、仏教とのつながりを強く感じる。なぜなら、まず浅草近辺には寺が多い。

2019-04-14 20:48:53
しろうと @sirouto

『男はつらいよ』の寅さんの実家が浅草あたりにある。寅さんの口上に「帝釈天で産湯を漬かり」とあるが、当然「帝釈天」は仏教の神仏のひとりだ。

2019-04-14 20:51:17
しろうと @sirouto

そもそも『さらざんまい』というタイトルも、「沙羅三昧」に見える。まず「沙羅」は「沙羅双樹」のサラ。沙羅双樹とは、釈迦入滅の時に咲いていて、無常の象徴とされる植物だ。

2019-04-14 20:53:12
しろうと @sirouto

次に「三昧(さんまい)」は、一般的には「~ばかりする」といった意味で使われているが、元々は仏教由来の言葉だ。「サマーディ」というサンスクリット語から来ているらしい。

2019-04-14 20:55:04
しろうと @sirouto

「三昧」(の大昔)の意味は、「心を集中して修行する」とか「聖者の入滅」とか「葬場、墓場」を示していたらしい。

2019-04-14 20:58:15
しろうと @sirouto

このように、タイトルと仏教の関連を感じさせる。

2019-04-14 21:01:10
しろうと @sirouto

深読みではないかと思うかもしれないから、さらにさらに、冒頭から印象的な場面を持ってこよう。黄金のカッパ像が置いてある広場だ。

2019-04-14 21:02:59
しろうと @sirouto

「さら」冒頭、黄金のカッパ像のまわりに、人々が集まっている。しかし、後の展開では主人公たちしかいない。

2019-04-14 21:04:10
しろうと @sirouto

もちろん、話の都合上、たまたま通行人がいなかった、という設定かもしれない。しかしそれなら、冒頭でもまばらにしておけば良いではないか。なぜ、こんなに混み合っているのか?

2019-04-14 21:05:10
しろうと @sirouto

そこで、冒頭の通行人は死者であって、普通の人間に見えないから、という説明もできるだろう。ただ、本当の死者ではなくて、後で出てくる「欲望フィールド」と関係しているかもしれない。

2019-04-14 21:06:24
しろうと @sirouto

あとOPで気になるのは、和服風ドレスを着ている少女だ。本編ではアイドル「吾妻さら」だが、「ア」の大きなマークが出るし、(女)カッパを連れている。本編で出てきたカッパ王子と関係ありそうだ。

2019-04-14 21:13:13
しろうと @sirouto

なお、『さらざんまい』には小説版があるので、そこで後の展開が分かってしまい、全然違うかもしれないし、全然外れているかもしれない。

2019-04-14 21:14:50
しろうと @sirouto

しかし、問題集の答えを見れば誰でも分かるのは当たり前であり、自分でいろいろ考えることに意味がある。たとえば、推理小説の結末を先に読まないようなものだ。

2019-04-14 21:15:40