【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第209話「三つの策」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第12巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」01】 第209話です。魏・呉・蜀をめぐる物語は同時進行となっております。魏の曹操の南下の情報は、蜀防衛戦を繰り広げている玄徳のもとにも届きます。目下のところ、漢中の張魯軍とにらみ合いで、戦の進展はありません。

2019-04-16 12:37:52
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」02】 玄徳は龐統に、曹操の動きについて尋ねますが、遠い江南の戦ゆえ、ここの戦局には関わりないと答えます。玄徳としては、もし曹操が勝てば荊州が危機だと感じていますが、孔明がいるから心配無用、と龐統。それよりもこの情報を利用しようと言い出します。

2019-04-16 12:40:00
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」03】 劉璋ないし、重臣達が何を企んでいるのかというのをこの際あぶり出そうというのです。同盟関係にある呉の孫権から援軍を求められ、すぐ駆けつけたいが手持ちの兵力が少ないので、蜀から精鋭3、4万と兵糧を貸してほしい、との手紙を送ることに。

2019-04-16 12:43:25
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」04】 この手紙は蜀の劉璋まで届けられますが、仲介役となる蜀の将軍は、手紙の中身を見て、こんな要求はのませてはならぬと考えます。とはいえ、正式な使者なので、成都の劉璋にはこの手紙はもたらされます。

2019-04-16 12:46:27
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」05】 劉璋は、玄徳の求めに当然応えるつもりだという表情をしていましたが、重臣達は色をなして大反対。玄徳に力を与えすぎると。しかし、漢中からの攻撃を防いでいる玄徳を無視するわけにはいかないので、老人兵四千と食糧1万石ばかり送って取り繕うことに。

2019-04-16 12:52:05
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」06】 玄徳は、到着した老人兵達を見て、これが劉璋の気持ちか、と怒り出します。蜀のために多くの人命と資材を使っているのにもかかわらず、わずかの要求を惜しんで、兵も食糧も申し訳程度に送ってくるとは何事か、と劉璋の使者を叱責します。

2019-04-16 12:53:51
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」07】 龐統は、いくら玄徳が蜀のために命をかけても、相手の気持ちはこの程度。張松のようなすぐれた人物が劉璋を見限り、言特に蜀を任せたいと思う気持ちもわかるでしょうと。ここで、むむむ、と玄徳はどうすればいいかと尋ねます。

2019-04-16 12:55:24
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」08】 龐統は、蜀を張魯や曹操にとられる前に、玄徳が治めることが一番だとし、そのためには三つの策があると言います。この中から好きな方法を選べというわけです。本命の策はあるのでしょうが、玄徳の性格を考えて、敢えて3つの選択肢を用意した龐統。

2019-04-16 12:57:29
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」09】 一つはこのまま成都に攻め入り、成都をとること。第二は、荊州に帰ると陣中にふれ、兵をまとめると。蜀の将である楊懐、高沛などはそれを望んでいるので、喜んで別れを言いに来るだろうと。その時、この蜀の将を二人を殺して涪水関を占領してしまうこと。

2019-04-16 13:00:31
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」10】 第三は、兵を引いて荊州の守りを固めること。しかし、これは下策だと思うと龐統は言います。下策は取りたくないという玄徳。といって、第一策がつまずけば、我々は一敗地にまみれる。これは危険すぎると言う玄徳に、ならば第二の策で、と龐統は促します。

2019-04-16 13:02:37
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」11】 この策にのっとり、玄徳は陣中に、兵を引くとふれまわします。当然、その報は成都の劉璋にも届きます。玄徳を怒らせてしまったと焦る劉璋。しかし、重臣たちはこれでよいのです、と劉璋に言います。玄徳に比べれば、漢中の張魯など恐ろしくもないと。

2019-04-16 13:04:32
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」12】 味方の玄徳の方がもっと恐ろしい存在だという重臣たちは訴えます。その意見にのまれつつつある劉璋を見て、張松は、このまま玄徳に荊州まで帰られてしまっては今までの努力が水の泡だと焦ります。玄徳、龐統の思惑までは察知できなかったようで。

2019-04-16 13:06:15
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」13】 張松は自宅にもどり、成都の同志達がいかに首を長くして玄徳を待っているか伝えねば、と手紙を認めます。その途中で、張松を訪ねてきた人物が。張松の兄、張粛(ちょうしゅく)です。広漢の太守で、成都には久しぶりに戻ってきたようです。

2019-04-16 13:08:43
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」14】 久しぶりに酒でも酌み交わそうという兄の言葉に断る理由はありません。張松は久しぶりに語らい、ついつい杯を重ね、いつしか酔いつぶれてしまいます。これくらいの酒で酔いつぶれるとは…と呆れる張粛。張松を寝室まで運んでやれと、部下に命じます。

2019-04-16 13:10:36
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」15】 ところが、張松、ここでひとつ大失態。玄徳に宛てた手紙を落としてしまっていた。思わずそれを読んだ張粛は、顔色を変えます。張粛が張松の家を立ち去った時、玄徳宛てにしたためた密書も消え失せていました。そうとは知らず酔いつぶれてしまった張松…。

2019-04-16 13:12:32
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【横山光輝「三国志」講座209「三つの策」16】 張松の失態は、玄徳の行動を読みきれなかった故でありますが、このことにより、玄徳・龐統の作戦にひとつの綻びが生じます。果たしてこのことがいかなる結果になるのか…。続きはまた次回となります。 今回はここまで。

2019-04-16 13:15:11