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タコは個体ごとに餌や人間を選り好みしている? 知られざるタコの生態

アプロさん(@rUyaCVtIiRxgC9M )による、タコの知られざる生態の解説です
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

ここから、生物の情報処理機能がどのような段階を経て「主観的経験」を獲得するに至るか。そもそも、人間以外の生物において「主観的経験」は果たしてあるのか長い長い考察があるのだが割愛する。 正直、自分では「主観的経験」という用語についてすら理解できている自身が無い(;´・ω・)

2019-04-21 09:42:47
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

とはいえ、自分が理解できた範囲でも面白い話は多い。 生物界において高度な情報処理能力を獲得したのは節足動物やタコを含む頭足類及び我々脊椎動物を含む「左右対称」な生き物だが、それ以前に分岐した「前後しかない生き物」で最も高度な情報処理機能を有するのはハコクラゲの仲間だとか。 pic.twitter.com/rmquTeiOja

2019-04-21 09:46:48
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

このハコクラゲの仲間は、人間や頭足類に匹敵する高度なカメラ眼を有し、かなり高い視力と高い遊泳能力で獲物を追跡し捕食するハンターである。脊椎動物や節足動物のような脳・中枢神経を持たない彼らがいかにしてそのような高度な情報処理を行っているかは研究の的であるとか。 pic.twitter.com/UUNhP0zWL7

2019-04-21 09:50:25
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

また、タコやイカの脳・神経系の構造は人間とはまったく異なる。例えば、頭足類の「脳」は食道の周りにリング状に存在し、体の大きさに対して非常に制約があることで知られる。 こんなヘンテコな構造で本当に知性が発達するのか?と思わなくもないが、そもそもタコの神経の構造上問題ないらしい。 pic.twitter.com/x5Nw9l9N75

2019-04-21 09:53:45
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

脊椎動物の神経系は脳・脊椎を中心に情報を処理する中枢神経系であり、節足動物などは散在する多数の神経塊で分散処理する梯子状神経系だが、頭足類の神経系はその中間的な構造 脳で全体の情報を処理しつつも、末端部の権限も大きい構造になっている。 pic.twitter.com/Ea5fIb43Oi

2019-04-21 09:58:28
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

特に「足」の部分は大量のニューロンが存在し、情報を処理している。例えるならタコやイカは足の一本一本が独立した生き物であり、自分で触覚や味覚(タコの吸盤には味覚がある!)で得た情報を処理し獲物を探したり、物を掴んだりする。 脳は足に対しておおまかな指示は与えるが、細部は一任する。 pic.twitter.com/qCIVG7ON2b

2019-04-21 10:02:21
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

まあつまり、タコの本体(脳)が上司で、足は部下。上司と部下が一体となって「タコ」という組織を形成しているのである。こんな面白い構造を持つタコは、世界をどう認識しているのだろうか?タコにとって足はどういう存在なのだろうか? 興味は尽きない(*´ω`*)

2019-04-21 10:04:52
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

あるいは、寄生獣の進一とミギーのように、互いを別個体と認識しながら強調しているのだろうか? そうなると、タコは本質的に後藤のような生き物なのだろうか? pic.twitter.com/PoBfsDBZkG

2019-04-21 10:08:14
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

ともあれ、タコを通じて「心とは何か?」を考察する非常に面白い本であった。あとタコが可愛い。コウイカも可愛い。写真も豊富だし、翻訳も読みやすいし、なかなかお薦めの一冊 なお、画像は全然関係ない野生的な未来予想図 pic.twitter.com/SvG0iomg9s

2019-04-21 10:12:05
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