アニメ『さらざんまい』3話考察 ~カワウソの「帝国」は、現実世界では何を意味するのだろうか?~
ところで、前に言った1話OP時点で、メイン登場人物が「カッパのポーズ」を取ってる時の相手が、彼らの「つながりたい」相手なのは、合っていた。外ればかりではやる気しないので、これが当たったのは良かった。
2019-04-26 21:40:21あと細かいけど、漏洩で伝わる事実が異なっているかもしれない。エンタのユニフォームと縦笛事件のエピソードは、トオイにしか伝わっておらず、カズキは知らない。でないと、「罰ゲーム」という反応はおかしい。
2019-04-26 21:44:18たとえば、エンタの縦笛事件がカズキに直接漏洩しないことで、後々トオイがそのことをカズキにバラすような局面が出現する可能性が生じている。つまり、情報格差があるので、情報戦や心理戦の要素が少し混じる。
2019-04-26 21:47:02このコミュニケーション論でいう、ネットワークの経路性のようなものが、「漏洩」という、情報通信的な比喩で表現されているのが興味ぶかい。
2019-04-26 21:48:14たとえば、前期アニメの『かぐや様』が、恋愛と心理戦を結びつけていて、面白かった。が、カップルなので、対立が解消して最後はくっつくんだろうと、先の展開は見えてしまう。三角関係だともっと泥沼になる。
2019-04-26 21:51:56しかしなぜ、突然「三角関係」という言葉が出てくるのか? それは前回2話で、カズキがトオイとノリノリでコスプレデートしていたのに、今回キスが漏洩しても平然としている温度差から予想できる可能性だ。
2019-04-26 21:53:34エンタはカズキが好きだが、カズキはトオイの方が好き、みたいな三角関係はありうる。ただし、カズキにはハルカ、トオイにはチカイがいるので、すぐ実現する訳でもないだろう。
2019-04-26 21:55:27しかし、距離を示しているから何なのかまではピンと来なかった。しかし今回、エンタがカズキを好きなことが漏洩して、かつ鈍感な対応をされた(というよりは実質的にフラれている?)。
2019-04-26 22:04:30トオイは遠い存在の兄貴に近づきたいし、チカイ側は「邪魔」つまり近すぎる(それは弟を危険に晒すのを心配しているのかもしれない)と感じている。
2019-04-26 22:07:42するとどうなるのか? ついでにちょっと散漫になった論点をまとめ直すと、本作は単純な勧善懲悪でなく、コミュニケーションの問題系を扱っている作品なのだと私は考えている。
2019-04-26 22:08:55前述のように、漏洩によって情報の経路や格差の問題も出てくる一方で、登場人物の名前に示されているように、コミュニケーションの距離感も扱っている。
2019-04-26 22:10:08現代の若者がスマホ(を通じたネット)に貼り付いているように、コミュニケーションの問題が大きな存在感を持っているので、それを表現しようとした作品なのかもしれない。
2019-04-26 22:11:28ただ、並のアニメがちょっとスマホやネットをちょっと出して、アリバイ的に済ませてるのに対して、「さら」はコミュニケーションの本質(漏洩のリスクとか)を突いている表現になっている気がする。
2019-04-26 22:13:11だから「さら」はすごい面白い。イクニアニメは毎回そうだし、イクニは天才肌だと感じる。オリジナル性がこれだけ高い商業アニメは、他にそんなに見ない。(作画の質が良い、とかならたくさんあるが)
2019-04-26 22:16:08戦闘がバンク(細部は毎回違うが)だとか、尻子玉の描写を毎回やるのかとか、男キャラメインで男性視聴者がついてこないかもとか、商業的な不安要素も見受けられる。個人的にはそんな気にならないけど。
2019-04-26 22:20:14しかし、円盤売上みたいな予想はぜんぜんする気がない。本作はしても仕様がないタイプのアニメだからだ。あまりにも例外的な存在すぎて、ぜんぜん枚数が読めないし。
2019-04-26 22:21:48さて、最後にまとめよう。3話を見た感想としては、「カッパ王国VSカワウソ帝国」の対立構図と、エンタの妄想世界の表現、漏洩などコミュニケーションの問題系が印象的だった。
2019-04-26 22:24:05