アニメ『さらざんまい』4話予告考察 ～「欲望を手放すな」というのは、なぜか？～

しろうと @sirouto

私は「（東京）スカイツリー」のような塔は、普遍性の象徴だと捉えている。どういうことかというと、そもそも東京タワーやツリーは、電波塔だから、広範囲に電波を届けるために高く建っている。

しろうと @sirouto

昔の教会や寺の鐘とかも、音を届かせるために、高い位置に置いてあるわけだろう。その高い位置にあり、広く届くということから、普遍性の象徴というわけだ。

しろうと @sirouto

だから、塔が出てくるというのは、つながりを広げる、という風に私は捉えている。たとえば、物語の開始時点では、カズキはハルカひとりにしか心を開いていないが、トオイやエンタに心を開くのだとか。

しろうと @sirouto

カズキの「つながりはひとつ（ハルカ）だけでいい」っていう考え方にも 、そこそこ共感したけど、そのミニマムなところから、つながりが広がっていく、というのも悪くないと思う。

しろうと @sirouto

その「欲望」や「つながり」という視点で、3話を見直すといろいろ見えてくる。その前にまず、本編の流れを整理しよう。

しろうと @sirouto

ゾンビの欲望の対象は、「ハコ」「ネコ」と来て、今回「キス」だった。ちなみに、「ラッキー自撮り」の対象でもある。だから、「サラ黒幕説」が出てくるんだろうけど。

しろうと @sirouto

「キス」はまず素朴に考えれば、恋愛的な欲望を表現しているだろう。キースの「三枚に下ろす」は、服を脱がせて裸にする意味か、骨抜きにするとかか、何らかの比喩だろう。

しろうと @sirouto

警察の調べで、結婚詐欺によって被害者を自殺に追い込んだとあるが、「釣っている」と「吊っている」の掛け言葉か。また、花嫁が飛んでいくシーンは、首を吊るとか、あの世へ行くとか、そういう比喩かも。

しろうと @sirouto

今回はエンタ回だったが、エンタが現実と異なる展開（カズキと結ばれる）を望み、それが妄想と分かる流れが繰り返される。「さらっと」のポーズは、OPの「カッパのポーズ」と同じで、相手を想う意味か。

しろうと @sirouto

この、エンタも何回も妄想から覚めて現実に戻る、というのが何なのか？　なぜわざわざ妄想を強調するのか？　ひとつには、叙述トリック的などんでん返しが、後に用意されていて、その伏線かもしれない。

しろうと @sirouto

またひとつには、「偽の欲望」と関係するかもしれない。アニメやゲームのコンテンツでの疑似恋愛は盛んになる一方で、現実世界では非婚化、少子化になっているので、そういう偽の欲望への風刺かもしれない。

しろうと @sirouto

もちろん、「さら」自体が腐女子アニメとしても見られるから、多少自己批判的にも見れてしまうが、批判を排除しようとするよりも、自己批判を含む方が健全であるとも言える。

しろうと @sirouto

ただもっと卑俗な見方としては、エンタがカズキに冷たくされる展開が続くから、ちょっとしたサービスのつもりで、勝手にカップリングする二次創作的な欲望を、公式で実現したのかもしれない。

しろうと @sirouto

どれかひとつの解釈を、絶対だと押しつけるわけではない。いろんな見方ができるし、その多様性が本作の面白さでもあるから。

しろうと @sirouto

といったところで、今日はそろそろお開きにしたいと思います。ありがとうございました。