- sodaame140
- 1583
- 4
- 0
- 0
雨が延々と地に叩きつけられるのをガラス越しに眺めている。きこえない。降り頻る音も地を打つ音も滴る音もなにも。ああ、そうか。これは記憶の結末だ。だからなにもきこえないのだ。今、まさに忘却しているのだと知る。雨粒ひとつに許されたくて伸ばした手がガラスに遮られる。泪の落ちる音がした。
2012-09-05 22:05:27もし自分以外の誰かに泣きながら「ずっとひとりで生きていけばいい」と言われたのなら、もうそれは絶対その通りだし、絶対そういうことなんだろうなと思う。
2012-08-27 16:04:45最後の雨に紫苑を贈ります。花言葉はあなたを忘れない、追憶、遠くにいる人を思う、だと聴きました。雨は悲哀を流してくれると言います。全部が迷信や後付けだと決めてしまうことは簡単ですが、物語や昔話にもきっと意味があります。今昔物語の鬼の話です。平成が終わり、最後の雨です。#花束ヒトヒラ
2019-04-30 21:51:49終演
これは別れの物語だ。
以下、編集中
お仕事の間リレーさんの様子を見れないなぁと思い、そっと招待状をタグに置いておいたのですが、みんな独立歩行ができる子たちで安心しました。わーい、すごーい!(知能指数低下) #relay140
2019-05-01 16:32:09揃いのカップのそばで、カップルシートで見た映画のパンフレットが亡骸のように見える。オペラと暴力と白塗りの少女の映画だった。平成が去り、彼女が去り、思い出が去ったと気づいたときにはもう自分の名前を忘れていた。けれど、白塗りの少女の幻だけ消えないから未だに死ねないでいます #relay140
2019-05-03 05:20:53死ねない体を無理矢理起こし、今日も同じように朝食を摂って外へ出る。ふと、誰かの声がした。振り返ると誰もいなかった。──いや、いた。僕の後ろには、白塗りの少女が纏わり付いていて耳元に語りかけたんだ。前を向いた僕を確かに彼女は笑う。春の陽気が頬をそっと撫でて、過ぎ去った。 #relay140
2019-05-03 14:01:30呼ばれた名前の響きは、きっと僕の忘れたもの。少女は僕ではなく、彼女は少女ではない。ひとつ、境界を越えての深呼吸。伝え忘れた言葉も思い出して、けれど、そっと後ろに置いていく。運命であればと願った日々に、手向ける花束を用意しよう。そろそろまた、ドーナツを買いにも行きたい。 #relay140
2019-05-03 21:41:47花瓶の空白を、寂寥が乱反射する。きみの唇のうねりがわたしの名前のかたちに動いて、けれど無音だった。この夜に傍線を引くように、きみの頬を滴がつたう。涙の速度はわたしの鼓動を先回りして、まるで共にひからびるよう。「好きよ、きっと」つぶやいた声は、しおれた荒野のように脆弱で。#relay140
2019-05-03 23:49:33痛々しい声が耳を突き抜け、目が覚めた。夢、だったのだろうか。鼓動が静まるのを待とうとするのに、思考は巡り続ける。目を瞑り、ふう、と息を吐いた。やはり僕は、君に生かされているのだ。どうしようもなく、その事実を突きつけられる。とうにやんだ雨だけが知る、君との約束、それは。 #relay140
2019-05-04 19:18:44ここまでのまとめはこちらから。 「GOOD-BY RELAY 140」 URL: togetter.com/li/1343264 #relay140 pic.twitter.com/HCQVhULhkC
2019-05-04 22:19:39だからこれは結果論だ。君が死んでしまったことも、渋谷が滅んでしまったことも、東京スカイツリーが明滅して空に飲み込まれてしまったことも。春時雨を眺めて夢を思い出す。鳴り響く機械音のアラーム。We destroy. この光景を見たのは、何周目の世界だ。ドーナツを買いに行く一日が始まる。#relay140 pic.twitter.com/fbaOQ9fbyy
2019-05-04 22:25:44最後までお付き合い頂きありがとうございました。エピローグへバトンが渡ります。また後日まとめサイト toggeter にて完結編がリリースされますので、今暫くお楽しみ下さいませ。 #relay140 (挨拶)
2019-05-04 23:12:50- epilogue - 僕は、いつもの道を歩く。あの日から変わらない、磨硝子に覆われた日常。その中に、無音が響いた。無音は僕の頬を撫ぜ、言葉を置いて漣のように消えた。撫ぜられた頬を初めて滴が伝う。足元には君が好きだった花を一輪置いて、止まっていた僕の時が動き出す。磨硝子は、砕けた。#relay140
2019-05-04 23:41:03