これが読めるか勇者よ- 急 -

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うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>へぇ、かつての王権全盛のように?貴族どもにあれこれ干渉されない?< <どっちもさ。だからこそ、今回の勇者にはすごく期待しているのさ。ただ、王子である以上、計画に入り込めないのがね。バカ貴族どもの玩具にされるのは我慢ならんさ> >言うねぇ。気に食わない奴だが、そう言う点は気に入った!<

2019-05-27 19:34:37
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<で、提案だ。待遇改善に繋がるかもしれない、と僕は思っているんだが…> >言ってみろよ< <もう一人の勇者を準備したい> >…候補はいるんだろうな?< <まぁね。ただそこの子のような普通の素体じゃないけどね> >…もしかして人造生命、とか言わねぇだろうな< <近いかな。ただ、不足している物が>

2019-05-27 19:37:48
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>不足?< <その子の…勇者の血を幾許か、譲っていただければ> >…血だけ貰ってこいつは用済みにするんじゃ無いんだろうな?< <待遇改善と言っただろう?血が戻る為の栄養、薬品、必要なら設備も提供しよう> >へぇ、王子の分際で、血税を個人利用すると?< <終わり良ければ全て良し。結果さえ、ね>

2019-05-27 19:40:36
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>…最低でも一日の休みが条件だ。流石に今日は傷が酷い。王子、あんたはその時間をあいつらに提案出来るか?< <…約束しよう。僕とて、王家が沈む様を、自身が沈みながら見たいとは思わない。能天気なバカにはなりたくない。歴史に名を刻みたいんだよ、僕は> >結局、俗物だな、あんたも< <君も、ね>

2019-05-27 19:43:00
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「■■■■…?」 >…明日一日、痛い目にはあわない。ゆっくり出来るぜ。飯も食える。傷も癒せる< 「ほんと?」 >ああ。だがその後、お前の血を少し、分けてあげなきゃなんねぇ。痛いかもしれないが…訓練よりはマシ…のはずだ< 「…分かった、それは我慢する。痛いの、耐えるの、得意だから…」

2019-05-27 19:45:37
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>□□…すまねぇな…本当に…< <話はついたかね?> >約束は守れよ?< <ああ、利害は一致している> >じゃぁさっさと誠意を見せな。飯、薬品、休む為の一式、さっさと揃えて貰おうか< <王家の、そして僕自身の為なら、なんと良心的…御安い御用だ> 「…やった…眠れ…ぁ…」 >ああ、ゆっくり休め<

2019-05-27 20:10:19
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

(…誰だったっけ…?) (…思い出せない…) (…抜け落ちた…) (…ぽっかりと…) (…久々の…食べ物…味が分からなかったけど…お腹は膨れた…) (…傷も痛みも…和らいだ…) (…俺…って言ってる…俺…真似たのかな…?) (…これは夢…夢か…やだな…あの時の事か…) (…痛いのは…本当に嫌だ…)

2019-05-27 20:18:54
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

{…?} (…誰…?) {…□□…} (…よく…分からない…そこだけ…聞こえない…) {…■■■■…} (…聞こえない…なんで…それも…聞きたいのに…) {…!} (…何…?) {…!…!} (…欲しい…?) {!…!} (…何が…欲しい…の…?) {…!…!…} (…え…) {!!…!!} (…やだ…やめて)

2019-05-27 20:25:15
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

{!!… O M A E N O C H I T O N I K U Z E N B U Y O K O S E …!!} 「や、ヤダ!!!イヤ!!!助けて!!!助けてっ!!!!」 {!!… O M A E H A N I S E M O N O …!!} 「痛い!痛い!やだ!持っていかないで!俺の中を!」 {!!… W A T A S H I G A Y U S Y A …!!} 「嫌だ!」

2019-05-27 20:32:10
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

《ぎゃぅっ!!??》 「あ、ああああ…やだ…やだよ…やめて…お願い」 【どうしたの!?】 「…あ…あ…か、かあさん…俺…お腹…あるよね!?血もあるよね!?ねぇ!?」 【あるわ!どうしたの!?落ち着きなさい!】 「あぁぁぁー!死んじゃう!助けて!俺が死んじゃう!俺、死ぬ…!!」

2019-05-27 20:36:02
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

《ぎゃ、ぎゃおお…!?》 「死んじゃう…俺…死んじゃう…助けて…」 【おちつきなさい…大丈夫、私はここにいます…私に抱きつきなさい。力の限り】 「あああああぁぁ!!」 【ぐっ…!ここれは…異常なほどの力…これが勇者の力…!?】 [な、何事じゃ!?] 【何かうなされて、突然…】

2019-05-27 20:39:31
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「やだっ!!いやだっ!!!」 「どうした!?って、勇者、一体どうした!?あと潰されそうな拠点さんは大丈夫か!?」 【私はいざとなれば流体になれば大丈夫です…が、何です、この異常な力…!】 「ああ、血が、血が…死んじゃう…!」 【聞きなさい!大丈夫!血は出ていない!生きてるわ!】

2019-05-27 20:42:52
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「ひっ…やだ…流れて…く…」 【…善い子。あなたは、善い子…大丈夫…私がいるから…さぁ…大きく…ゆっくり…息を吸って…善い子、善い子よ、大丈夫、怖いものからは、私が守るから…】 「ひっく…ひっ…ふ…」 【ーお月様がいるわ、お星様もいるわ、大丈夫、夜は暗くない、私が傍にいるわ…♪】

2019-05-27 20:47:11
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「拠点さ…」 【大丈夫です】 「分かった」 《ぎゃぉ…》 【ーこわいものなんて、私がふっと消してあげる、大丈夫、みんながいるわ、可愛い、私の子…♪】 「…あ」 【ーだから、ぎゅっとしなさい、ぜんぶぜんぶ、私が包んであげるから…♪】 「あ…ぁ…かあ…さん?」 【ーええ、そうよ…♪】

2019-05-27 20:50:48
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「かぁさ…ん…」 【ー大丈夫、私がいるわ、善い子よ、善い子よ、善い夢を…♪】 「…スー…スー…」 「…寝た?」 《ぎゃぅ?》 [寝おった…な。子守唄…かなり古い時代の…私が幼き頃、古い歌を好んでいた…祖母様が歌っていたそれと同じ…] 【…ええ、あなたからすれば古い時代なのでしょう】

2019-05-27 20:55:07
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

[やはり…そなた…いや、あなたさまは…] 【いいえ。今の私は魔王様や勇者様のお世話人。それ以上でもそれ以下でも御座いませんわ。拠点統率サーバントで御座います】 「…勇者の体に異変は?」 【異常なほど無理な力を出して、数箇所に軽微のヒビ骨折、小さな筋肉繊維の損傷…すぐに治療可能です】

2019-05-27 21:09:03
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

《ぎゃおー?》 【大丈夫。もう寝てますわ、精霊獣。先程は痛かったでしょう?】 《ぎゃ、ぎゃ、ぎゃお》 【あなたも優しいですわね。ほんと、その優しさは双子のよう】 《ぎゃぉん♪》 「うん…とりあえず、朝まで寝かせてやろう。ではお守り、拠点さん、よろ!」 【ええ、承りましたわ】

2019-05-27 21:13:31
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<僕の愛しき姫よ…我が勇者よ…目覚めるのだ…> {??} <やっと起きたか。全く、まさか寝ていたか?> {!!} <まぁ、その寝顔を見れたのは幸運だったかもしれない。とても良い夢でも見たのかね?> {…!…■!}

2019-05-27 22:59:29
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<とても御機嫌のようだね…僕もその夢を見てみたいね…素晴らしいものだっただろうに> {…■!■…} <そろそろ一度、駄目になった勇者と、キミが、どちらが華麗に舞えるか、見てみたくなって来たよ。貴族のお付の兵士、騎士では、キミの強さがイマイチ分からなかったからね> {?…■…?} <舞踏会>

2019-05-27 23:03:20
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

{!!…!!} <綺麗に着飾って、招待状を送ろう。きっと来てくれるよ…> {!■!■!!} <合えるのが楽しみなのかい?いいや、言わなくても分かるよ。僕にはキミの事は何でも分かるからね。愛しき僕の姫、僕だけの勇者…> {♪} <やはりキミには声を与えるべきだったかな?失敗だったな、これは…>

2019-05-27 23:05:41
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

{~♪~} <…ふふふ、本当にキミは無邪気で、純心だ…無垢なる勇者、まさに我が王家に相応しい!ああ、これで僕は歴史に名を残す、偉大なる王になれるのだ!この世を真に導くのは、勇者でも魔王でも無い…この僕だ!> {!■!!■!} <ああ、早く黒いだけの仮面の中を早く見たいよ。きっと、きっと>

2019-05-27 23:14:28
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<きっとその仮面は花嫁のヴェールなんだろうな…ああ、僕を焦らすなんて…最高の姫、麗しき勇者…早く本当の顔を僕に見せておくれ、そして熱い口付けを交わそう…!> {…?…} <残った貴族達を徹底的に忠誠を誓わせよう。今までの王家はもう無い事を知らしめよう。恐れるのは魔王でなく、この僕だと>

2019-05-27 23:17:59
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

{…} <おっと、ごめんごめん。僕ばかり話しちゃってごめんよ。さぁ、僕がエスコートしよう、着いてきてくれ…> {■} <照れているのかな?ああ、本当に戦闘能力からは想像出来ない、このギャップが…非常にタマラナイ…!僕を、こんなに魅了するなんて…キミは最高だよ!> {…■} <僕は幸せだぁ…>

2019-05-27 23:20:51
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「おはよー…」 「おぅ、おは…って寝癖すごっ!?流石に我、びっくり!」 【あら、おはよう。顔を洗って、髪を整えましょうね。さ、こっちよ】 「ふぁーぃ…」 《ぎゃーお》 「あ、精霊獣も…おはょ…ぐにゅ」 《ぎゃお、ぎゃーぉ!?》 【こらこら、枕じゃないんですから。ほら、顔を拭いて】

2019-05-28 08:19:07
うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

[おはようじゃ] 「あ、おうさ…じゃなくて、せんせい、おはよう…むにゃ」 《ぎゃっお!?》 「勇者、先生はこっちだし、それは精霊獣で朝ごはんじゃない、我、そこまで勇者が朝に弱いと思わなかったぞ」 「なんどか、俺、すごく、つかれてる…」 【色々とあったものね、さぁ、朝ごはんですよ】

2019-05-28 08:24:07