- motoyaKITO
- 46460
- 239
- 5
- 0
・また、紫式部が最初に撮るつもりだったシナリオの「源氏物語の変奏」は、源氏物語にまつわる知識がやや多いと、もう少し深く味わうことができる仕掛けになっています。いくつか挙げると… ・源氏物語のヒロイン紫の上は幼少時(10歳)で光源氏に引き取られ、養女から(14歳で)妻となりました
2019-06-03 21:00:04・つまり彼女(紫の上)は選べなかったし、晩年(40歳前後)「出家したい」という願いもついに叶えられませんでした ・今回のシナリオは、「もし紫の上が相手を選べたら」というifの世界を描いたと ・それは作者である(ただ「待つこと」だけを強いられた)紫式部の願いでもあったのかもしれません
2019-06-03 21:01:59・そして選べる権利を持ってなお、養父であり夫である光源氏(≒ミゲル=モリアーティ)を選びとりたかった(と作中の紫式部は狙った)と ・あぁーーなるほどーー、選べなかった紫の上が、もし選べて、それでもなお光源氏を選んでいれば……。。 ・それは確かに救いと赦しの物語になるなぁ。。。
2019-06-03 21:02:42・また「鳴鳳荘」という名前の元ネタとなった平等院鳳凰堂は、もともと宇治殿という(紫式部が仕えた)藤原道長の別邸です ・宇治殿は源氏物語の(特に宇治十帖の)舞台でした ・源氏物語の最終章というべき宇治十帖に模した場所が舞台だったわけですね(紫式部が生涯唯一記した物語の「続編」だったと
2019-06-03 21:04:42・なおシェイクスピアの「アントニオ(サリエリ)は在原業平、エリス(ジャンヌ・オルタ)は清少納言」という当てはめかた、嫌いじゃないです ・悪口は紫式部のほうが得意ですが ・第16節、17節でモリアーティが大団円のラストをDr.ロマンとマスターに提案 ・どっひゃー! これはすごい収束ぶりだー!
2019-06-03 21:06:23・これまであった細かいやりとりもすべてシナリオに回収 ・以蔵さんの冒頭のひと暴れと但馬守の傷 ・サラザールさんの消滅直前トーク ・ナーサリー・ライムがまさかの幼少期の紫式部という大技 ・この二人、衣装の雰囲気や色味がよく似ているんですよね…(このためにあつらえたような演出でした)
2019-06-03 21:07:33・なにがすごいって、これね、第17節で展開されたエピローグでの、ミゲル(モリアーティ)の「君の未来を愛している」という、あのズギャンと胸を撃ち抜くセリフ(紫の上も光源氏に言われたかったんだろうなぁ……)は、ロマ二とモリアーティの合作なんだろうな…と考えられる点です ・超絶エモい
2019-06-03 21:08:21・本編を進めている最中は「このシナリオを描いた人は悪魔だ」と思っていましたが、いまハッキリ感じるのは、イベントでDr.ロマンの話す姿を見るたびに、記憶を消してもう一度第1部7章と終章をやりたいという強い欲求が浮かびます ・本当にありがとうございました。うう。また…会えるよね、会うんだ
2019-06-03 21:15:30・また本イベントに合わせて『鳴鳳荘殺人事件』円居挽著を読了しました ・竹箒日記(監修を担当する奈須きのこ氏のブログ)5/16付 typemoon.org/bbb/diary/#16 に、「ある登場人物を別の人物に切り替えた」とあって、その確認ができました ・これはすごい ・奈須さんは魔法使いだ…
2019-06-03 21:16:27・小説版は「終章」のラストがゲーム版と微妙に違います ・上記「人物の入れ替わり」の仕掛けも見事ですが、小説版も(物語の畳み方は同じなのですが、最後の結び目が違う)切なく味わい深いラストで、文字で読むことで展開を整理できることもあり、本シナリオに思い入れが深い方は大変楽しめるかと
2019-06-03 21:17:08・最後に、本シナリオ開始時に7億点なんて点をつけてしまいましたが、わたくし本業は編集者ですよ。昨今のガバガバな点数付けに、コンテンツ製作側の一員として警鐘を鳴らし、軽々しく大量点を与えるべきでないと言いたい。真面目にやれと。なお今回の「鳴鳳荘の考察」シナリオは2兆点です(真剣。(了
2019-06-03 21:18:54