ストレイトロード:ルート140(42周目)

オリジナル短編「ストレイトロード」のコンビが毎日お届けしている、掌編という名の習作。今回は2051~2100+イベントレポートなど。 終盤のリクエスト回を除き、共通のテーマとして「ひらがな4文字の単語」を設定していました。 今後も引き続き1日1組つぶやいていきます。 続きを読む
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Rista(化屋月華堂) @Rista_Bakeya
【今週の化屋】6/16(日)は「静岡文学マルシェ」へ! ミニポスターも間に合ったので無事提出いたしました。 「?」の部分には台詞が入っています。藍ちゃんの一言とは?答えは会場入口で。 イベント詳細: shizumaru.info カタログ: plag.me/c/shizubun_mar… #静マル pic.twitter.com/dnDfgKgFTu
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答えはこのまとめの最終ページにあります。

今回の本編

Rista(化屋月華堂) @Rista_Bakeya
合鍵を預かるように命じられた。車の鍵とは分けろ、すぐ取り出せるように持て、と藍の注文は細かい。男が入りにくい店へ一人向かう彼女を見送り、停車中の車へ戻ろうとして、背後から呼び止められた。「今、合鍵を受け取った?」店に入ったはずの藍が私の横にいた。戻ってきたと見るには不自然すぎる。
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140文字で描く練習、2051。合鍵。
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風を読む魔女が作戦に参加する。砦の端に緊張が走った。「何が来ても大丈夫です。訓練してきましたから」魔女の護衛には新兵が配置された。意気込みだけは充分に感じられたが、どうも違う気持ちを隠しているようにも見える。「何が来るの?」「えっ」藍の一言が効いたらしい。小銃を抱える手が震えた。
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140文字で描く練習、2052。意気込み。
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車を道路の外に停め、助手席側の窓を開けた。次に藍が指示するまでは音を立てず、倒したシートに横たわる彼女を守るのが仕事だ。しばらくして藍の呼吸音が最初と違うことに気づいた。慎重に近づいても反応がない。意識を風に託して目的地の様子を探ると聞いていたが、うたた寝に移ってしまったらしい。
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140文字で描く練習、2053。うたた寝。
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「演奏はいかがでしたか」「とてもよかったです」公演後のロビーにどこかの記者がいて、感想を求められた藍は淑やかな笑顔で無難に答えた。記者はもっと訊こうとしたが、指揮を執った人物を見つけてそちらへ駆け寄ったのは正解だ。小さな魔女は素晴らしい演奏の半分近くを夢の中で聴いていたのだから。
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140文字で描く練習、2054。演奏。
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雨の中を進むと真新しい山小屋を見つけた。近隣の農夫が荒れた山から倒木を集め、余すところなく利用して建てたという。「自然がどう変わっても共に生きるだけさ」「待って」隣の小屋を覗いた藍が口を挟んだ。おが屑を敷き詰めた床に得体の知れない何かがうずくまっている。「あれも自然?」「一応ね」
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140文字で描く練習、2055。おが屑。
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遠く離れた山が荒れたせいで、近くの川に激流と土砂が押し寄せるようになった。壊れた橋を前にして、この地域の新しい市長が宅地の嵩上げ計画を掲げたとの報道を思い出した。「わざわざ高台を作るの?」藍は大規模な開発の裏を疑っている。「お金が欲しいから大きなこと持ち出す大人、多いんでしょ?」
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140文字で描く練習、2056。嵩(かさ)上げ。
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山小屋で雷雲の通過を待つ間に藍は寝息を立て始めた。足止めへの不満を口にしながら、実は一人で天候と戦っていたのかもしれない。「一杯いかがですか」登山者のグループに声をかけられた。「風の魔女があれほど活発な子だとは。さぞかし気苦労が多いでしょう」「もう慣れました」そう答えるしかない。
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140文字で描く練習、2057。気苦労。
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「それ、どうしたの?」藍が何やら楽しそうに私を指さしてきた。見ると襟元に口紅がついていた。今日の行動を振り返ったが、誰かが触れる程に近づいた覚えはない。ならば視点を変えてみよう。口紅を手に私の懐へ忍び寄れるのは。「貴女ですか?」「こういう時だけすぐ気づくのね」犯人は口を尖らせた。
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140文字で描く練習、2058。口紅。
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「派手なことして揺さぶりかけるのはやめときな」広い街を回る途中、案内人が唐突に言った。「新聞に何て書かれたか知ってるか」ある地の有力者が言葉を濁した取材記事ならちょうど昨日見た。「みんな敬遠してんだ。魔女に関わってキャリア吹っ飛ばしたくないってさ」沈黙を守る藍の目に宵闇が見える。
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140文字で描く練習、2059。敬遠。
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焼け残った壁一面が様々な筆跡に埋め尽くされていた。この街で怪物の足元に消えた人々へ宛てたものだ。藍は無言で壁面の恋文を見ていたが、そよ風を浴びて顔を上げ、壁の裏へ回った。斜面を駆け上がる少女を衰えた足で追うこと小一時間、封筒が散乱した窪地に辿り着いた。足元の一通には宛名が見えた。
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140文字で描く練習、2060。恋文。 きっと、もうすぐ届く。
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広い庭園が面影を残したまま菜園に生まれ変わっていた。曲線の通路や小さなアーチを見ると、そこにバラの花が咲いていた頃を想像できる。「これも本当に食べられるの?」藍はある植物を指し、庭を造った家主に尋ねている。若い茎を食したことはあるはずだが、大きく育ち過ぎた姿は初めて見たのだろう。
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140文字で描く練習、2061。菜園。
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路地裏に座る男がスケッチブックに鉛筆を走らせている。隣に何枚もの人物画が立てかけられ、それを売り物と見た藍が男に声をかけた。「ここにあるのはあなたの作品?」「そいつは下書きや」よく見るとどれも鉛筆による線画だった。このまま額縁に入れても様になりそうな下書きの展示がまた一枚増えた。
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