中野佳裕氏講演会「可能性はどこから生まれるのか」地域アソシエーション研究会主催190713報告

副題は「消費社会から抜け出す市民的実践を考える」。中野さんはステファーノ・バルトリーニ著「幸せのマニフェスト」の翻訳者です。「より多くの商品の購入が社会の進歩を意味するという観念からの解放」を考えました。
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くうのる @kuunoru

地域・アソシエーション研究所主催、中野佳裕氏の講演会「可能性はどこから生まれるのか」に来ました。広報を考え直す「カタログ研究会」の公開学習企画です。 ne.jp/asahi/institut… pic.twitter.com/AGuO35hn9k

2019-07-13 17:59:55
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くうのる @kuunoru

開会挨拶。販売によって世の中を変えることができるか。社会を変えるには未来の目標を設定して現実をとらえなおすこと。中野佳裕氏講演会「可能性はどこから生まれるのか? 消費社会から抜け出す市民的実践を考える」。実家は江戸時代末期に創業した和菓子屋。#カタログ研究会

2019-07-13 18:10:39
くうのる @kuunoru

中野氏>ここの前に国立民族学博物館に行ってきた。オセアニア、南米、北米、中近東、西アジア、世界の文化・生活は違いより生活の知恵や基本的な姿の共通性を感じた。漁網や農家の道具。異文化を知ることは共通項を見ることと思った。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:15:19
くうのる @kuunoru

中野氏>見ている過去のデータは見逃しが多い。現代の常識で古いと感じるものが今後は豊かな可能性を秘めているのかも。我々の認識の外にある過去を見るべきか。オセアニア・マオリ族の言葉「未来のために過去に目を向けよ」。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:17:00
くうのる @kuunoru

中野氏>仏政治学者・作家トクビルがある国を訪れたときに遺した言葉。「条件の平等以上に私を驚嘆させたものはない。……行動で予期せぬ事故が起きたなら人々はあらゆるところから駆け寄り犠牲者を助ける」19世紀初頭のアメリカ。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:20:28
くうのる @kuunoru

中野氏>革命後のフランスから独立後のアメリカを訪れて思ったこと。今のアメリカは貧富の差の大きい社会的不安定な国。1950から1960年代の米は過去100年以上に平等主義的だった。社会的つながりと市民参加が最も高かった時代。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:22:51
くうのる @kuunoru

中野氏>1960年代後半以降から米では不平等が増え社会関係資本の崩壊が起こっていった。富や所得の分配を止め市場経済中心の社会をつくった。1980年代レーガン政権が大企業への規制をやめ法人税減税、独占が進むよう。労働市場規制緩和。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:25:04
くうのる @kuunoru

中野氏>米は不平等の拡大と共に幸福度も低下。イタリアのステファーノ・バルトリーニが社会心理学などから分析。第2虹世界大戦後、一人あたりGDPは3倍。しかし幸福度は1956年ピークに徐々に低下。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:27:27
くうのる @kuunoru

中野氏>生活満足度の低下の要因は。コミュニティの中の支え合いが貧しくなったのが原因。医療、家事代行、ベビーシッターなど、金を稼いで商品やサービスを買うことで生活のニーズを支えなければならなくなったから。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:28:58
くうのる @kuunoru

中野氏>近代化で市街地と郊外が離れ、職住が遠く高速道路を車で移動する必要。中流家庭以上は自家用車を維持せねばならない。生活にお金がかかるような社会に。米は欧に比べ所得の増加に反比例して幸福度の低下が起こっている。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:30:49
くうのる @kuunoru

中野氏>欧で幸福度が米同様に下がったのはイギリスのみ。サッチャー政権から。米特有の幸福度の低下は関係性の貧困に伴う生活の質の低下と密接に関係。経済成長で豊かになることは一定の役に立つが、関係性の貧困による生活の質の低下。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:32:56
くうのる @kuunoru

中野氏>米は特殊な経済成長「防御的経済成長」をたどった。いま日本が暮らしている消費社会のシステムと密接に関係。防御的経済成長とは。歴史的に人間の基本的ニーズは無償の共有材=コモンズ(社会関係、自然環境)に支えられていた。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:35:01
くうのる @kuunoru

中野氏>経済発展の過程で共有材が減少。そこから起こるニーズ不満足を市場からの商品購入で満たそうとする。消費のために働く社会になる。そこから生じるストレス下や生活の質の低下をさらなる消費で解消しようとする。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:36:39
くうのる @kuunoru

中野氏>消費のためにもっと働かないといけないように、過剰消費のための過剰労働を求める社会。労働と消費サイクルの悪循環から抜け出せなくなっている社会=防御的な経済成長。米では80年代の市場原理主義の経済政策から強まってきた。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:40:27
くうのる @kuunoru

中野氏>1955年から2005年までの年間平均労働時間を比べると、欧州は下がり米は上がり逆転。第二次世界大戦後、欧州は生産性の上昇で経済的に豊かになったことを労働時間の減少に当てた。逆に米は上がり、日本はもっと上がっている。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:43:01
くうのる @kuunoru

中野氏>米国人の平均所得と平均労働満足度の推移(1972から2004)。経済学の仮説では給料が上がれば労働満足度も比例して上がる。しかし実態は一人あたり平均所得は上がり続けるが労働満足度は横ばい。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:45:58
くうのる @kuunoru

中野氏>個人の幸福は個人の心の持ちようではなく社会の有り様に関わる。消費主義を促進する社会は、職場や家庭で競争を促し、学校教育の目的を変える。広告産業はモデルを提示しその物やサービスへの消費者心理を煽る。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:49:44
くうのる @kuunoru

中野氏>社会的比較・競争が、家庭の中で親から子へ。子どもの幸福度が下がっている。米の広告産業は子どもをマーケティングの対象にしてきている。映画「幸せの経済学」から。 @中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 18:52:13
くうのる @kuunoru

中野氏>人々は成功者を見て劣等感を抱く。消費主義を促進する複合的な構造がつくられた。バルトリーニは、問題の根本は、諸制度によってつくられる「社会関係の罠」にあるという。昔の共同体の仕組みから人々は解放されたが、質は悪化。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:01:29
くうのる @kuunoru

中野氏>社会関係の質を高めるためには、関係の貧困を克服する仕組みをつくる必要。米では関係性に恵まれていない人はそうでない人と比べ、生活満足度に155,500余計にかかる。ではどうやって抜け出すか。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:03:38
くうのる @kuunoru

中野氏>バルトリーニは、消費社会から抜け出すシナリオをどう描いたか。「20世紀は終わった」同じような理論に基づいて21世紀はつくれない。20世紀とは、国家と市場の対立の物語として社会の発展が語られていたという。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:04:48
くうのる @kuunoru

中野氏>欧州の文脈では、18世紀の産業革命で資本主義や格差が生まれてきた。地域で協同組合を作り、資本主義の問題をコミュニティで解決しようという動きが広まった。その延長で福祉国家ができた。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:05:55
くうのる @kuunoru

中野氏>しかしロシア革命の計画経済モデルが生まれた。欧州の理念に対抗するものとして受け止められるように、コミュニティで自立する市民社会の動きが止まってしまった。国家か市場かの対立で語られるように。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:07:09
くうのる @kuunoru

中野氏>ソビエトの崩壊で市場経済至上主義に。市場経済のグローバル化も金融崩壊で危うく。国家と至上の対立の物語から見落とされた、自立したコミュニティレベルの経済をつくる必要がある。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:08:43
くうのる @kuunoru

中野氏>玉野井よしろう1978「国家によって公有化されない、市場によって私有化されない、人間の生活の基盤であるコミュニティの再構築」。21世紀における条件とは、未来を描く物語が変わってきている時代に。@中野佳裕氏「可能性はどこから生まれるのか」#カタログ研究会

2019-07-13 19:10:13