2019年上半期に読んだバンドデシネ(等)まとめ

2019年上半期に読んだバンドデシネ(フランス語圏漫画)紹介のまとめです。順不同ですが上にきてるのが大体印象に残ったものです。
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Toussaint, Ruiz “Télémaque” 2巻 ギリシャ神話、叙事詩「オデュッセイア」の一節を少年漫画風に翻案した冒険もの、イタケーのテーレマコスが父を探しに旅に出る物語を描いてます 面白いですよこれ 絵はご覧の通り最高にうまいし、構図というか漫画的な躍動感がすごい pic.twitter.com/VNMxyXG0YH

2019-05-11 23:08:29
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ty @te_igrec

“Télémaque” 若きTélémaqueがたどる冒険の旅と、その裏でひしめく国家間の覇権争いを同時に描く、いかにも叙事詩な要素あり。 実際見てほしいので内容は伏せますが、大胆極まるコマ割りも読んでて気持ちいい あと2巻から活躍する、魔女の娘Cassiphonéちゃんがとてもかわいい

2019-05-11 23:13:20
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Darlot, Pilet “Ninn” 3巻 パリのメトロを軸にして、そこから繋がる異世界と現実的をまたぐファンタジー的冒険もの。都市伝説で語られる「黒の路線」「遥か遠くの地」を探しながら、孤児であった主人公のルーツと、かつてメトロで起こった悲劇の真相明らかになっていく話 pic.twitter.com/x8UfHogAxb

2019-05-15 08:17:42
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ty @te_igrec

“Ninn” 作画の Johan Piletさんにサインもらいました(自慢) 絵がうますぎる 実在する地下世界を起点にしている事もあり、異世界との心理的な距離感が近くワクワクします pic.twitter.com/rXJm43g21D

2019-05-15 08:23:02
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Brrémaud, Bertolucci “Brindille” 2巻 描かれた通りの物語ではなさそうな難解なダークファンタジーです 記憶喪失で出自不明、大軍勢から命を狙われている、周囲に死の気配が濃い、主人公についてわかるのはそれだけ。全ては何か暗喩と象徴、そんな物語 pic.twitter.com/xuCqSiywM9

2019-05-28 22:58:44
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ty @te_igrec

“Brindille” Q面白いですか? Aわからん… わたくしにはこの作品を咀嚼するだけの素養がございませんでした。きっといい漫画なのだろうという感覚はありますが グラフィック面の良さは表紙を見ての通り素晴らしいので、とりあえず手にとって損をするものではないとは思います

2019-05-28 23:03:51
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Hamon, Sayaphoum “Emma et Capucine” 3巻 ダンスの道を志す姉妹を主人公に、夢と挫折、自己実現までの心の機微を描く物語です。 挫折って書きました。姉妹で受けた名門校の試験に、姉だけ落ちます。目標を失った姉の迷いと、取り残された妹の惑いを同時に語るやや苦い話 pic.twitter.com/1CP2xpZzhv

2019-06-05 00:24:41
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ty @te_igrec

“Emma et Capucine” 1巻の表紙に惹かれて買ったら存外に重かった。でも安易に暗い話ではなく、望み通り上手くいかなくても、時に妥協であっても、なんとか前向きに模索しようとする内容です 割とすき あとダンスの動きの表現が見てて楽しい。絵を見て楽しめるタイプの漫画

2019-06-05 00:30:46
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Juliette Fournier “Diosphère” 有機的構造を持つ閉鎖世界 “Dioshphère”で出自不明の子ども(?)が2人生まれる。一切の背景を持たない2人の曖昧な旅を通じ、言語・役割・ 文化・宗教など、体の外に由来する価値観との関係を観察していく、哲学的寓意に満ちた物語 pic.twitter.com/afpXGDst8v

2019-06-11 18:49:15
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Garnier, Fléchais “Bergères Guerrières” 2巻 女性戦士の社会を中心に据えたファンタジー作品、の2巻です。男達が失踪し、残された女性たちで守備隊を構築した村が舞台。見習いの子供たちが戦士の役割に適応する過程と、村を取り巻く脅威に立ち向かう為の冒険を描く pic.twitter.com/izF0vWkrc3

2019-06-21 00:04:10
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ty @te_igrec

“Bergères Guerrières” タイトルだけで主人公が女性・複数だとわかる言語特性 大多数の戦う女に、少数の家を守る男…と一般的ないわゆるジェンダーロール的なアレを意図して逆転させてる節はあります。1巻の舞台説明描写ではその辺顕著だった 好みの分かれる部分ではありそう 自分は好きです

2019-06-21 00:07:40
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Vanyda “Un petit goût de noisette” 2集 独特な色彩表現で描く、愛をテーマにした短編集です。愛は進行中のものから思い出の中まで、軽い気持ちから呪縛めいた想いまで幅広く扱います。関わりあう人と人を統一した色彩のセットで描き分ける…という漫画的な面白さも pic.twitter.com/Dw6jiTngrc

2019-07-04 22:29:33
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ty @te_igrec

“Un petit goût de noisette” 本文中画像はあまり上げられないので、タイトルで検索してみてください 緑を基調にした話の登場人物は、別のエピソードにも緑を持ってくる 黄色の話に↑のキャラが出てくると、画面に黄色と緑が足される そんな感じ。綺麗ですよ

2019-07-04 22:31:59
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Lucie Durbiano “Le rouge vous va si bien” 愛をテーマにした掌編を収めた短編集です。より身体面で具体的な、平たく言って性愛に沿った方向。不倫・異種恋愛など背徳的な、堕落に近く、許されざる関係の間柄を淡々とした調子で描く 絵がいいよ絵が pic.twitter.com/0NB5V33wiE

2019-07-04 22:44:59
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Alex Alice “Le château des étoiles”4巻 エーテル力場が存在する世界の19世紀ヨーロッパ、という設定でのSF冒険もの。すでに面白い。失踪したエーテル研究者の母を追う内に力場を操る術を手の内にした主人公達、国家を跨ぐ陰謀に巻き込まれて冒険の舞台は火星へ… pic.twitter.com/Qa9TD1plHj

2019-07-10 00:09:22
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ty @te_igrec

“Le château des étoiles” 邦題「星々の城」で1巻が刊行されてます。この作品は中身を見るのが一番です 言葉だけで語るのは野暮ってもんなので、Alex Aliceの圧倒的漫画力(ちから)に触れてみてほしい

2019-07-10 00:11:49
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Karim Friha “La flamme et l’orage” 3巻 近代あたりヨーロッパを想定した架空世界を舞台に、異形の力を得た勢力に抗う異能の少年達の戦いを描く…という構造を元に、宗教権力の成立とそれに対する抗いを暗喩的に表す物語。深読みすればするほど面白そうなやつです pic.twitter.com/Cil2FXU0SQ

2019-07-10 00:19:23
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ty @te_igrec

“La flamme et l’orage” 勢力 “La flamme”の特徴はこれ世界最大級の宗教なアレではなかろうか、というくらいに示唆的でわかりやすいのです ただその成立および抵抗の物語は、歴史を知っていればなお面白いのかもしれない…無教養ですまない…普通に異能者のアクションとして読んでしまった

2019-07-10 00:27:17
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Tiffanie Vande Ghinste “Dryades” 夢見がちで引っ込み思案な主人公の元に、ある日まるでおとぎ話の人物のような謎めいた女性が訪ねてくる。成り行きで同棲する事になった2人は、不思議な力で街を活気付けていくが…と幻想的で不思議な読書感のお話 pic.twitter.com/OxstD4YQLx

2019-07-10 23:28:17
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Brusnant, Ad’lynh “Penny au Poney-Club” 「乗馬をテーマにした児童向け作品」がバンドデシネやフランス児童書には結構多いんですね。しかもこれは実在する騎手をモチーフにしているらしい。 乗馬クラブでの日常と子供達の友情のお話。シンプルで読みやすい。 pic.twitter.com/uVHex6PsC6

2019-07-10 23:37:10
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Munuera “ Zorglub” 2巻 1938年から始まったフランス語圏の有名作品「スピルーとファンタジオ」シリーズのスピンオフ作。人気の悪役Zorglubを主人公にした外伝だそうです。カリスマ性はあれど抜けていて憎めない悪の親父と、振り回される「娘」のZandraちゃんのドタバタ pic.twitter.com/sOFMYVsyGV

2019-07-12 00:02:52
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作者のMunueraさんにサイン貰いました 絵がうますぎる pic.twitter.com/tEtS2Hf8Vn

2019-07-12 00:04:41
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読んだ #バンドデシネ の紹介 Flore Balthazar “Les Louves” 第二次世界大戦中のベルギーを舞台に、作者の祖母と家族の戦時体験を語り、その頃活躍していたレジスタンス活動家の姿を同時に描く 戦争の描写が淡々しながらもその理不尽さには目を背けない、誠実な漫画という印象 pic.twitter.com/5PbzOKPXlB

2019-07-12 00:47:19
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ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Patrick Sobral “Les Légendaires” 20巻 フランスの少年少女に大人気の長編シリーズの20巻。一度失敗した伝説の英雄たちが世界を再び救う為の戦いを続け、18巻でひとまずの終わりを迎え…た後に1巡した世界ではじまる第2部の2巻め、みたいな流れです pic.twitter.com/dLU64CdtjB

2019-07-12 22:46:54
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ty @te_igrec

“Les Légendaires” 20巻 これ一冊でどうこう言えるもんではないのです Les Légendaires についてはだいぶ前に当時の既刊一気に読んだ時の記録を残してあるのでそちらをご確認ください Les Légendaires クラスタ日本支部(約1名)は皆さんの入村をいつでも歓迎致します togetter.com/li/877670

2019-07-12 22:51:09