ポリファーマシーと薬物有害反応

薬の飲み過ぎの悪影響についてのお話です。
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

日本は医療へのフリーアクセスが可能な国なので、患者は様々な医療機関からお薬を受け取って、同じ効果を持つ薬を重複して内服すると言うことがしばしばあります。

2019-07-17 01:22:36
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

それだけだとまだ良いのですが、薬物相互作用がある薬を別々の病院の医師がお互いの処方を知らずに出してしまうこともよくあります。 我々薬剤師がお薬手帳を持ち歩いて欲しいと、皆さんに伝えている一つの理由です。

2019-07-17 01:23:59
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

当然のことながら、お薬をたくさん内服している人は、それだけお薬の副作用が多く出ると考えられます。 しかしながら、それを統計的に示した論文は、つい最近まであまりありませんでした。今日は日本でのpolypharmacyについての問題提起になった論文を紹介したいと思います。皆さんはご存知かもですが

2019-07-17 01:25:46
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

東京大学病院老年病科のデータベースに登録された2412人を対象とした後ろ向き研究です。6剤以上の薬剤を併用している患者では有意に有害事象の発生頻度が上昇した。(原文落とせなかったので概要だけですみません) Geriatr Gerontol Int. 2012 Oct;12(4):761-2.

2019-07-17 01:32:10
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

172名の高齢の外来患者(平均76.9歳)を対象に2年間追跡調査した調査において、薬剤を5剤以上内服している患者において、転倒のリスクが有意に高かった。 Geriatr Gerontol Int. 2012 Oct;12(4):761-2.

2019-07-17 01:36:15
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ミスです、対象患者は165名ですね・・・ pic.twitter.com/q6CUj0OqBI

2019-07-17 01:51:57
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ざっくりと言うと、お年寄りで5種類以上の薬を飲んでいる人は転びやすいし、6種類以上の薬を飲んでいる人は副作用が出やすい、という内容です。不要な薬剤は極力減らした方が良いと思われます。

2019-07-17 01:37:17
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

しかしながら、注意して欲しいのは、本当に必要な薬剤をやめてしまうのは大変危険です。必ずかかりつけの医師か薬剤師に相談してください。

2019-07-17 01:38:44
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

因みに薬剤師による処方レビューの有用性については「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」で言及があります。 私が過去に老年医学会学術大会に参加した時、医師の皆さんは薬剤師に大変好意的な印象がありました。 薬剤師の先生方は自信を持って処方レビューをして欲しいですね。 pic.twitter.com/YrWFTlQTyI

2019-07-17 01:47:53
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