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ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
今回はセフェム系抗生剤について少しお話ししていきたいと思います。
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1982年に世界で初めて抗生剤が発見されました。 ペニシリンと呼ばれるβラクタム系の抗生剤です。
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それから遅れること20年、イタリアのサルアディーニャ島で発見されたのがセファロスポリンという現在の第一世代セフェム系抗生剤です。 今回は、臨床的なセフェムの特徴についてお話ししていきます。
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少し話を戻しますが、最近は大きく分けて4つのグループが存在します。 グラム陽性球菌(GPC)、グラム陰性桿菌(GNR)、グラム陰性球菌(GNC)、グラム陽性桿菌(GPR)です。
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細菌の種類について補足しますと、グラム染色、と呼ばれる主義で染まるのがグラム陽性菌と定義されています。また、球菌とはその名の通り丸い細菌で、桿菌とは細長い形をした細菌の仲間です。
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細菌は非常に種類が多く、個別に考えていくと難しいのですが、臨床上問題になりやすいのはGPCとGNRで、この2つのどちらによく効くかを考えれば抗菌スペクトルは理解しやすくなります。
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ところでセフェム系の抗生剤は第一世代から第四世代に分類されています。 ざっくりとした特徴としては、第一世代のセフェムはGPCに効果が高く、第三世代のセフェムはGNRに効果が高いと言われています。第二世代はその中間の性質です。これは便宜上「セフェムルール」と呼ばれることがあります。
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第4世代のセフェムは、スーパーセフェムと呼ばれ、幅広いスペクトルを持っています。非常に便利なセフェムですが、耐性菌の出現を防ぐため、本当に必要な患者以外にはあまり使用されません。
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我々の皮膚の表面に存在し、創傷などから感染が起こる場合、ほとんどのケースが黄色ブドウ球菌が原因です。これはGPCに分類されるため、手術の創部感染予防や、通常の蜂窩織炎には第一選択で第一世代のセファゾリンがよく使用されます。
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非常に乱暴な解釈なのですが、細菌の分布を把握するために便利な考え方があります。私の愛読書「感染症入門レクチャーノーツ」では細菌の分布をざっくりと上半身にはGPCの分布が多く、下半身にはGNRの分布が多いと記載しています。
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そのため私の病院では、下半身のopeの予防投薬では表皮のGPCカバーに加えてGNRカバーの強い、セフメタゾールが選択されます。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
では、どのような時に第4世代セフェムが使われるのでしょうか。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
例えば、抗がん剤を投与して、免疫が弱っている患者が感染症にかかったとします。 このような場合、決め打ちで第一世代セフェムを使うと、菌の予想が外れた場合、治療失敗=死が待っています。 通常、細菌は培養開始から数日経たないと種類まではわからないので。安全策を取る必要があります。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
このような場合は、まず広い菌種に対応できる抗生剤を使用し、(エンペリックセラピー)菌が判明してから、その菌によく効く抗生剤に変更する(de-escalation)という手法をとります。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
そうすることで治療失敗を避けつつ、耐性菌の発生を防ぐことができます。 さらにいうと、狭い抗菌スペクトルを持つ抗菌剤の方が、ハマった時よく効くとも言われているので抗生剤を変えるメリットは大きいと私も思います。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
実際にFN(発熱性好中球減少症)の診療ガイドラインでは、第一選択にメロペネム(カルバペネム)や、セフェピム(第4世代セフェム)の使用を推奨しています。 pic.twitter.com/OPE4E71kPr
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ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
実際にFN(発熱性好中球減少症)の診療ガイドラインでは、第一選択にメロペネム(カルバペネム)や、セフェピム(第4世代セフェム)の使用を推奨しています。 pic.twitter.com/OPE4E71kPr
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ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
抗菌剤は奥深いので、今日はこのくらいにしておこうかと思います。 他の系統の抗菌剤も少しずつ題材にしていけたらなと思います。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
実は第三世代の経口セフェムについても語りたかったので、これはまた後日に回しますね。お楽しみに!
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
ちょっと難しい話になってしまいましたね・・・
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
もう一つの注意点なのですが、抗菌剤に強い、弱い、という概念は基本的にありません。その菌に対して、合っているかどうかが効果のポイントです。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
デエスカレーションはポケモンで例えるとわかりやすいと思います。 絶対に負けられないバトルのとき、トップバッターは弱点の少ないタイプを置きますよね?私はカビゴンを先頭におくことが多かったです。 そこで、相手がほのうタイプのポケモンを出してきたとします。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
そのまま戦ってもいいですが、ラプラスに変えたほうが楽に戦えますよね。 だいたいそんな感じと思ってもらえると幸いです♪(むしろややこしくなったかも・・・)
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma
今日のまとめです。 ①治療で問題になる細菌はGPCとGNRを念頭に置けば良い。 ②セフェムは第一世代から第四世代まであるが、第四世代は奥の手。 ③状態が悪い人には、スペクトルの広い抗生剤→狭い抗生剤の流れで治療する。
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コメント

えびやん @sionchr 2019年7月23日
まとめを大して読まずにコメントするけど、抗菌剤の選択は種類やそれを使用するかも含めて医師が決めることで、患者が決めることではないのでは。注意もしようがありません。処方されたときに「この抗菌剤はこれこれこうで、この病状では過剰/不足なのでは?」なんて一般人には意見できません。Togetter/Twitterで意見表明することは別に構いませんが本来ここですることではなくて学会ですべきことでは。殺菌剤なら別ですが。
ファーマ💊@薬学系vtuber見習い @vt_pharma 2019年7月23日
sionchr ご意見ありがとうございます。あくまで臨床の一般論をまとめたもので、私個人の見解というわけではありません。本まとめの内容は、仰るとおり一般の方々には活かしようの無い知識かも知れません。しかし、自分の身体に投与されるかもしれない薬について知る機会があるのは価値のあることだと考えています。また、私のフォロワーの方々には医師、薬剤師、薬学生の方もいらっしゃるので、その方々の勉強や日常診療の場で役にたてればと思いつぶやいたという側面もあります。ご容赦頂けると幸いです。
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