【2019夏】 放射脳と思考停止について 【権威者が陥る病】

加藤AZUKI @azukiglg

放射線の影響で最も重大なのは「人間の精神に変調を来す効果」で、放射線が「影響するかも知れない」という恐怖心によって自己の精神に変調を来した人は、放射線が原因に違いないと信じこんでそれを頑として譲らないが、自身の精神が変調を来しているとはまったく思わない、という点じゃないかと思う。

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この効果は「実際に放射線源の近くで放射線を浴びる」などの経験をしていなくても、「そうなれば最悪の結果を得てしまうかもしれない」と幾つもある未来の可能性のうち、最悪のものだけを選び取って、必ずその最悪が顕現すると信じこんでしまうという形で現れる。

加藤AZUKI @azukiglg

「考えうる限りの最大の最悪が常に確実に選ばれてしまう」というのは、有り体に言えば【恐怖】というやつで、この恐怖心が人を慎重にし、警戒心を励起する。リスクを想像しないよりはマシだが、これが恐怖心が勝ちすぎてしまうと、「羮に懲りて膾を吹く」「冷たいストーブの蓋に近づかない」になる。

加藤AZUKI @azukiglg

「慎重な行動」を実現するとき、負担や労力、努力をしないで最大の効果を得ようと思ったら、「何も考えない、そして何もしない」ことに執着するのが正しい、ってなる。 恐怖心から慎重でなく思考停止になり、解明済みの原理にも近づかなくなるっていうの門外漢が過剰な恐怖心を抱いたときに起きやすい

加藤AZUKI @azukiglg

これっていうの、別に「放射線によって精神に異常を来した人」だけに見られるものでもなくて、「思いもかけず幽霊を見ちゃった」やら、「モテ男が考えても見なかった失恋をした」やら、「安心安定のいじめられっ子が凶器を持って投稿してきた」やら、そゆときにも類似例が見られる気がする。

加藤AZUKI @azukiglg

恐怖心をこじらせた人が警戒し慎重になろうとし、そこから思考停止して過剰防衛に走り、恐怖を与える側になって原因を力づくで取り除こうと行動を起こし、それが結果的に「門外漢の暴徒の群れ」になったり「独善的犯罪者」になったりするの、大して珍しい話じゃない。

加藤AZUKI @azukiglg

これらを「別の最悪な災厄」の発生に至る前に未然に防止するには、「恐怖心を正しく飼い慣らす」「素養を身に付ける（リテラシーと言われるものの正体はこれだと思う）」しかないんだけど、「放射線によって精神に異常を来した人」は、それができなくなるし、そのことを認めようとしなくなる。

加藤AZUKI @azukiglg

震災に伴う原発事故以来、「帰還困難地域で被災したわけでもないのに、共感によって放射線による精神への変調を得た（そのことに気付かない）人」がこれだけ出て、未だに完治も駆逐もできないことを考えるとき、「大変だなー」という感想しかもはや出てこない。

加藤AZUKI @azukiglg

んで、この「帰還困難地域で直接被災したわけでもないのに、共感によって放射線による精神への変調を得た（そのことに気付かない）人」について、震災直後に大変分かりやすい用語が出てた。侮蔑的なニュアンスを孕んでいたのは確かだけど、非常に的確だったとは思う。

加藤AZUKI @azukiglg

「放射脳」 っていうアレね。 「恋愛脳」や「ゲーム脳」からの転意だったんじゃないかと思うけど、最初に言い出した人を見つけ出して褒めちぎりたい。 「帰還困難地域で直接被災したわけでもないのに、共感によって放射線による精神への変調を得た（そのことに気付かない）人」 を３文字で説明できてる

加藤AZUKI @azukiglg

「冷たいストーブの蓋に座って膾を吹き、新しい素養を身に付けることを思考停止によって拒絶し続ける放射脳」 って書くと、物凄く侮蔑的になっちゃうから、これ当てはめられた人は全力で怒ると思う。 が、置かれた状態を描写する言葉としては、ほんと分かりやすくはあった。

加藤AZUKI @azukiglg

これ考える時、いけないのは「思考停止」だとは思う。

加藤AZUKI @azukiglg

予め縋りたい結論を持っているとき、 最初に見た（発見した）ものを絶対的な結論だと思い込んだとき、 或いは、 「これ以上、答えが出ないものについて複雑で難しい知識を漁り続ける、勉強を続けなければならないことを面倒に思った」とき、 人は思考停止を肯定する。

加藤AZUKI @azukiglg

それ以上考えるのは面倒だから、「これが結論。これ以上は考えなくていい」と節目を作り、それ以降に出て来たり接した「新しい知見」によって、自分が既に定めた結論が揺らぐのを嫌がる。新しい知見で結論が揺らいだら、また一から考えないとならなくなって終わりがないから。

加藤AZUKI @azukiglg

結果的に、それが思考停止して結論を曲げないことを正当化する。 放射脳的思考の人が拠り所にする、「放射線の危険について分からないことは沢山ある（だから危険だ）」の思考法は、正にこれなんじゃないかと思う。

加藤AZUKI @azukiglg

知れば、分かれば、そこまで恐れなくてもいいことが「分かってしまう」。 でもそうすると、今までに「危ない、危険だ、もうダメだ」と連呼してきた自分の過去の発言と矛盾してしまう。

加藤AZUKI @azukiglg

これが口頭のみだったら幾らでも変質・変転・知識を得ての成長ができたんじゃないかとは思う。 でも、新たに学んだり、自分の考えを発表したりするカジュアルな場としてSNSが普及した。 これは、自分の過去の発言を（削除しない限り）ログとして残し続ける。

加藤AZUKI @azukiglg

SNSの直接のログでなくても、TogetterやNAVERや、バイラルメディアなどに転載されて残り続ける。 結果、「だってあのときああ言ってただろ」が残り続けて、最新の（学びで変質した）自分の主張を、過去の主張が苛み続けることになる。

加藤AZUKI @azukiglg

「大勢の人から色々学んで考えが変わりました。知識を得て成長しました。なので過去と今では発言が違うし、今のほうがより良いと思います」 と言えるのがよいんだろうけど、立場や権威に基づいて過去の発言の積み重ねで地位を得てしまった人は、そう簡単に路線変更ができない。

加藤AZUKI @azukiglg

例えば「放射線の恐怖｣を振り回してその分野の英雄なり、キーパーソンなり、予言者なりになり、過去の主張への賛同者、支持者、信仰者なりを大勢得てしまった人は、それを「学びによって考えを変えた」とか表明したら「裏切り者」「偽りの扇動者」として全て失うことになってしまう。だからできない。

加藤AZUKI @azukiglg

影響力がない人（主張はしなかった人が内心の考えを密かに改める、他者から信用されなかった、など）が鞍替えするのはリスクも少ない。 でも、影響力を発揮する（自分の言説で他者を支配する）という悦楽を知ってしまった人ほど、「今更変えようがない」ってなるのでは。

加藤AZUKI @azukiglg

「放射脳」を患っている著名人・権威者が、変わるに変われないところに陥ってるのは、当人が新しい知見を新たに得ることを拒絶して思考停止しているってのはもちろんあるだろうけど、「自分が煽ってしまった信仰者に裏切り者呼ばわりされて権威を失うのが怖いから」てのはあるかもしんない。

加藤AZUKI @azukiglg

外野から見て、「そこに拘り続けるのは明らかに損だろって思えてる状況」でも意見を変えられないのは、そういう理屈じゃないのかという気はする。 これは、反原発論に与する政治家、運動家、識者、作家、論者の全てに当てはまる。

加藤AZUKI @azukiglg

「科学として分かっていること」 「計測できないレベルの影響は気にしなくても問題ないこと」 とかであっても、「計測できないレベルの影響が長年積み重なったらどうなるかわからないじゃないか！」と未来に可能性を見出して食い下がる人もいるけど、原爆投下からの70有余年について学びが足りなすぎる

加藤AZUKI @azukiglg

歴史教育としての「反戦」のシンボルであった原子爆弾への恐怖心は、その長期的影響に対する科学的な克服とかを拒絶してしまい、結局それを繰り返してるだけなんかなー、とか思うと、「門外漢は努力をしない。努力しないから門外漢に留まる」というフレーズが何度も漣のように寄せては返す(ry