【読書感想】『ねじとねじ回し』に見る大昔のねじ切り盤

筆者、ネジ、すきー
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

昨日図書館で見つけた面白い本がこちら、ヴィトルト・リプチンスキ著・春日井晶子訳『ねじとねじ回し-この千年で最高の発明をめぐる物語』 という本です なかなかネジの歴史をたどることに興味があったが、本当にやってるのははじめて見た。 技術者でない人にもおすすめの軽いお話だよ! pic.twitter.com/vwtSUks6cL

2019-09-02 21:05:03
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

その挿し絵から十五世紀末のねじ切り盤 これねじ切りに特化した作りだよね。 右の端がクランクになってる太いネジは親ネジだと思う。で、途中から細くなっているのが材料だろう。 つまり親ネジが直接材料を噛んでいるのだ 右下の刃物台はどのようについてたのだろうか。刃自体は交換できる構造みたい pic.twitter.com/6XgmdujV4a

2019-09-02 21:21:44
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

しかもこの刃物台、刃を前後させられるのがわかる そりゃネジは太けりゃ段階的に切ってくからなぁ…

2019-09-02 21:21:45
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

ついでながらこちらがその本に出てたレオナルド・ダ・ヴィンチのねじ切り盤(本当に作られたかは不明) 真ん中の軸が親ネジで、クランク直結 で、多分そこからプーリーベルトかチェーンで左右の軸に動力を伝えてるのだな(この本では歯車とか言ってるけどプーリーかチェーンでないかな) pic.twitter.com/lhib405qba

2019-09-02 21:53:11
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

そして親ネジが回ると、図中では真ん中から右よりのところの箱が前後する。で、この箱に刃物台が着いている なので親ネジをぐるぐる回して戻して刃を進めてを繰り返せばねじ切りができる仕組みなのだろう 盤の下に径の異なるプーリーがあるので、これを材料の軸と交換すればピッチも変えられるのだ

2019-09-02 21:53:14
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

最後に紹介するのがこれだ 1579年のねじ切り盤である なお、材料は左のでかい紡錘形のやつである (なんでこんなでかいネジを作ってるのかは私にはわからん) この職工さんが左手をおいている台の下にあるのが親ネジであろう(多分) で、右手で引いている紐を引ききって離せば錘が落ちる力で上の軸が回る pic.twitter.com/2sn18sX9OP

2019-09-02 22:49:43
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

図上で右側にて親ネジの軸に繋がっている円盤が回ると当然親ネジが回り、左の方にある刃物が親ネジに押し出されて進んでゆくはずである そして左の方で材料に巻き付けてる紐で材料も回っているからネジを作れるのだ 左右の錘はこの刃物台を上下させてるから多分それで材料の形に沿わせるのだろう

2019-09-02 22:53:48
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

刃がZ状なのはおれないようにする逃げだよね ネジのバイトは大概そうよ 画像はネットで見つけた適当なねじ切りバイトの一例 さっきのねじ切り盤って木工用かねぇ… よくわからんけどあんなサイズの金属のネジを十六世紀に使ってるとは思えん… pic.twitter.com/GIEp7feYPm

2019-09-02 22:57:34
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