ぱすイカ二次創作まとめ①

ものすごく雑なスプラ2の二次創作のまとめ。
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ぱすかる❄ @pascal_syan

イカ。 正式な種族名は「インクリング」。 元は水棲生物だった彼らだが、長い年月を経て、肉体を変貌させて、陸生活に適したカタチを得た。 イカに近い姿と、ニンゲンに近い姿を自在に切り替えることができる、不思議な種族だ。

2019-09-04 09:47:39
ぱすかる❄ @pascal_syan

元がイカとは思えないほど高い知能を持ち、高い水準の文明を築き、暮らしている。 姿や形、その特性は、大昔に滅んだニンゲンを彷彿とさせる。

2019-09-04 09:47:52
ぱすかる❄ @pascal_syan

インクリングの縄張り意識は非常に高い。 それは彼らの日課……いや、生命線とも言えるとある「スポーツ」に顕著に表れている。 その名も「ナワバリバトル」。

2019-09-04 09:48:22
ぱすかる❄ @pascal_syan

ルールはシンプルだ。 4対4のチーム戦。一試合は3分。 武器(ブキ)を手に、墨(インク)を撒き散らし、より多くインクを塗り広げたチームが勝つ。 ブキという字に物騒なものを感じるかもしれないが、安心してほしい。これは「スポーツ」だ。

2019-09-04 09:48:51
ぱすかる❄ @pascal_syan

ブキから発射したインクを相手に当てて破裂させたりもするが、スポーツなので何も怖がることはない。ちゃんと復活もするし。 このナワバリバトルが、彼らが「イカしている」か「イカしていないか」を決める。

2019-09-04 09:49:17
ぱすかる❄ @pascal_syan

別にイカしていないからといって、死ぬわけでも迫害されるわけでもない。 だが、イカしてたほうが絶対いいだろう。だって、イカしているのだから。 イカは、基本的に享楽的で能天気だ。深いことは考えない。 毎日ナワバリバトルして、ごはん食べて、寝て…… 若者はみんな、そんな感じで暮らしている。

2019-09-04 09:49:58
ぱすかる❄ @pascal_syan

サキという少女がいる。 細切りにした髪の毛(ゲソ)をひとつに括り、キャップを被り、白いTシャツに黒いエプロンを掛けた……なんだか、レコード屋の店員のような出で立ちをしている。 齢、たぶん、17かそこらへん。 彼女もまた、イカした若者になりたくて、このハイカラスクエアで暮らしているのだ。

2019-09-04 09:50:23
ぱすかる❄ @pascal_syan

正直なところ、彼女はイカしていない。 過去50試合の記録では、勝ったのが19回、負けたのが31回。今は5連敗中だ。 愛用しているブキは、ボールドマーカーやプロモデラーMGなど、俗に言う「塗りブキ」である。 故に、塗りに関してはピカイチ。毎試合、1000pは確実に叩き出す。

2019-09-04 09:51:40
ぱすかる❄ @pascal_syan

だが、敵を倒すことに関しては、ポンコツと言っても差し支えない。敵からしたら格好の的だ。立ち向かう度胸も技量もないので、彼女はフィールドを逃げ回るしかない。 不利な状況を打開する力が欲しくて、塗りブキ以外にも手を出してみたが……弾が当てにくくて、結局塗りブキに戻る始末。

2019-09-04 09:52:32
ぱすかる❄ @pascal_syan

塗りが得意、戦闘が苦手。 なので彼女は「塗り専門」を自称している。 ナワバリバトルは、塗った方が勝つバトル。 彼女のような塗り専門は、大事な役回りではある。大事ではある、のだが…… ナワバリバトルというものは、塗っている「だけ」で勝てるほど、甘いものではない。

2019-09-04 09:53:44
ぱすかる❄ @pascal_syan

自分・味方が倒されれば、前線に復帰するまで、メンバーが欠けた状態でナワバリを維持しなければならない。ナワバリバトルにおいて人数差は非常に重要だ。1対複数人で撃ち合えば、ほぼ確実に1が死ぬゲームバランスだからだ。

2019-09-04 09:54:11
ぱすかる❄ @pascal_syan

逆に、相手を倒せば、有利な状況に持っていくことができる。相手が欠けている間にナワバリを塗り広げることができるのだから。生き残ることはもちろん、相手を倒す力もなければ、トッププレイヤーなど夢のまた夢だ。

2019-09-04 09:54:46
ぱすかる❄ @pascal_syan

どこにでもいそうな冴えないイカガールのサキ。この物語は、後に彼女が「史上最強のガール」「伝説の塗りガール」と呼ばれるようになる……そんな、山あり谷ありのサクセスストーリーである!

2019-09-04 09:58:57
ぱすかる❄ @pascal_syan

「んなわけないじゃん!!!!」 「ソンナ、ツヨク、テーブル叩イタラ、テーブル壊レチャウヨ~」 「せいぜい史上最強のコシギンチャクが精一杯だわ!いや、コシギンチャクにもなりきれないから……最強の足引っ張りかな……」

2019-09-04 10:01:30
ぱすかる❄ @pascal_syan

「サキ、ヨク塗ル。足引ッ張パッテナイヨ。自虐、ヨクナイ。元気出スノネ」 「無能にも有能にもなりきれない、中途半端ってことでしょ?それ」 「中途半端、イイ言葉ヨ。マダ、強クナレル可能性、アル。チャンス、アルヨ!」 「流石ヨーコ。ポジティブすぎて眩しいよ……」

2019-09-04 10:05:34
ぱすかる❄ @pascal_syan

ヨーコ。バンダナの上に白いキャップを逆さに被り、黒いサングラスをかけた少女だ。キャップからはみ出した横髪の毛先が、くるんとカールしている。 彼女は「遠い遠い田舎」からわざわざやってきたそうで、言葉に強烈な癖がある。はっきり言うとカタコトだ。

2019-09-04 10:08:06
ぱすかる❄ @pascal_syan

前に住んでいたところの強烈な方言がまだ残っているそうだ。標準語に合わせようと必死に努力しているとか。彼女もまた、イカした若者を目指している。サキよりも後にハイカラスクエアに来たし、年もサキのほうが上なので、サキが先輩のような立場ではある、のだが……

2019-09-04 10:10:09
ぱすかる❄ @pascal_syan

バトルでのウデマエは、ヨーコのほうがずっとずっと上である。ヨーコはナワバリでもガチマッチでも有名なトッププレイヤーだ。マニューバー種のブキを愛用し、抜群の機動力で次々と敵を屠っていく様は、「鬼神」とでも呼ぶべきだろう。

2019-09-04 10:12:57
ぱすかる❄ @pascal_syan

先輩として教えられることは何もない。というか、教えてもらうことのほうが多い。せいぜいできることと言えば、ヨーコのために安全な足場を塗り広げてあげること、それと強烈な方言を直すのを手伝うこと、くらいか。

2019-09-04 10:18:17
ぱすかる❄ @pascal_syan

負けが多いサキが、それでと腐らずにやっていけるのは……ヨーコの影響がかなり大きい。明るくて、強くて、カッコいい人が近くにいるからこそ、奮起できる。今は遠い夢だけど、いつか現実になるかもと、希望が持てるし。

2019-09-04 10:22:06
ぱすかる❄ @pascal_syan

ナワバリバトル受付ロビーの巨大モニターに、ヨーコの勇姿が映し出される。新進気鋭のトッププレイヤーを紹介する番組のようだ。サキ以外の若者たちも、モニターに釘付けだ。ヨーコ本人は、「チョット恥ズカシイネ」と照れているようだが。

2019-09-04 10:27:13
ぱすかる❄ @pascal_syan

『一ヶ月後に開催予定のサイキョー杯には、参加するんですか?』 『モチロン、出ルデス。チーム、組ンダコトナイ、緊張スルケド……イイ仲間、見ツケタイ。ガンバルデス!』 「やっぱり出るんだねえ~」 「ハワ~、言葉メチャクチャ!恥ズカシイ~……!」 「大丈夫 いつも通りだから」

2019-09-04 10:31:01
ぱすかる❄ @pascal_syan

サイキョー杯。とある団体が主催する大会で、参加資格は「誰でもOK」と、とてもハードルが低い。普通、大会というのは、ウデマエやランクなどで参加者を制限するものだ。そうでもしないと、参加者が多すぎて運営が大変になるし。

2019-09-04 10:33:50
ぱすかる❄ @pascal_syan

なんとこのサイキョー杯、参加賞として全員にギアドリンクチケットが配られる。その上、順位によって賞品が追加されるのだ。優勝チームには、「びっくりするようなモノ」が贈られるそうだが……詳細はまだ、明らかになっていない。

2019-09-04 10:35:33
ぱすかる❄ @pascal_syan

優勝賞品よりも、名声を目当てにするプレイヤーが多いだろう。なにせ、誰でも参加OKだ。この大会で優勝するということは、つまり、「めちゃくちゃ多いイカたちのなかで、ナンバーワンになれました!」と堂々と名乗れるということ。

2019-09-04 10:37:28
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