フォトショップ職人の朝は早い

dragoner_JP氏による、おそロシア的ドキュメンタリー。
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dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

フォトショップ職人の朝は早い

2011-05-28 22:19:11
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

モスクワ郊外のアパート。ここに住むこの道70年のフォトショップ職人、ウラジミール・アドビェフ氏(89)を訪ねた

2011-05-28 22:22:00
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

アドビェフ氏は親の世代から、二代に渡るフォトショップ職人である。ソ連・ロシアの要人写真の加工に携わってきた歴史の生き証人だ

2011-05-28 22:23:25
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

「親父の頃からやってますけどね。やっぱりこの仕事が一番好きだね」。大祖国戦争による中断を挟んだものの、無事に祖国に戻ってからずっとフォトショップ職人を続けているという

2011-05-28 22:26:17
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

職人の一日は一杯のウォッカから始まる。「まずは気付けだね。このまま飲み続けて泥酔してしまうこともあったんだけど(笑)」。職人から笑みがこぼれた

2011-05-28 22:29:05
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

机に向かうと、クレムリンから送られてきた素材とオーダーをチェックする。白髪、皮膚のたるみ、顔のシミといった身体的な物から、特定人物の消去・追加等、注文は多岐に渡る。職人はそれらを器用なタブレット捌きで修正していく

2011-05-28 22:31:47
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

小一時間ほどで一枚の写真が完成した。そこには年齢を感じさせない首相がおり、二人ほど首相より背が高い閣僚が消されていた。その自然さに驚くと、彼は「まだまだオヤジは超えられないね」と笑ってみせた

2011-05-28 22:34:54
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

職人の父はかつてトロツキーとカーメネフを消した伝説の職人である。いずれは父を超える写真を作りたい。それが職人を突き動かす原動力だ

2011-05-28 22:37:49
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

だが、フォトショップ職人を取り巻く環境は年々悪化している。コスト競争により、未熟な職人が増えている。エジプトAl-Ahram紙の写真修正発覚など、質の低下は眼を見張るものがある。なにより、後継者問題がそれに拍車をかけている

2011-05-28 22:41:27
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

アドビェフ氏の息子も孫も都市労働者だ。「俺の代でフォトショップ職人も終わりだな」。そう職人は寂しそうに笑った。(終)

2011-05-28 22:43:34
dragoner@2日目東イ14b @dragoner_JP

なんとなく、電車で思いついたネタを推敲なしでだだーっと書いただけ

2011-05-28 22:43:56