令和元年度日本癌学会学術総会感想文

内部発表向けに整理しました。
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Jun Yasuda @jyasuda1

京都大学でもまだ保険診療は始まっていないようだ。やはり大変なのだ。Gardantはリキッドバイオプシーなのだが、やはり結果が早く帰ってくるとか、検体が簡易に入手できるため、現場では多用されるようだ。

2019-09-28 09:36:09
Jun Yasuda @jyasuda1

中核拠点病院の英訳はdesignated core hospital。

2019-09-28 09:37:58
Jun Yasuda @jyasuda1

連携病院の症例と京大病院とで約1:1。レポートはその場で作成する。EPには多様な職種の人が参加。事前の準備の体制を組んでいるのはどこの中核も同じようだ。

2019-09-28 09:41:45
Jun Yasuda @jyasuda1

国立がん研究センター東病院のところで説明をし忘れたが、承認薬がある場合、変異がない場合、過去に実施した症例と癌腫と変異が共通した症例などについてRapid trackとして翌週に検討することにしているようだ。

2019-09-28 09:44:23
Jun Yasuda @jyasuda1

京都大ではサマリーの標準化も実施されている。さて、まだ保険診療が始まっていないのは病院内でのシステム構築(できるだけ電子化したい)、C-CATへのデータ提供、エキスパートパネル準備(週末に若手医師がやっている)、二次的所見の取り扱い、薬が実は見つからないとかが問題とのこと。

2019-09-28 09:48:24
Jun Yasuda @jyasuda1

電子カルテを改造する予算があるから却って時間がかかっているということのようだ(うちはその予算がないので早く対応できた)。京大の場合20例に遺伝学的検査を勧奨したが4例しか受けていない。コスト高が問題になるだろう。

2019-09-28 09:51:02
Jun Yasuda @jyasuda1

一番適応が多いのはTMBでの免疫チェックポイント阻害剤らしい。

2019-09-28 09:52:45
Jun Yasuda @jyasuda1

homologous recombination repairの異常のある症例はオキサリプラチンが効くというところで、論文があるという話。また、NGSのライブラリー濃度が低いとTMBが増えるように見えるという問題があるという論文も出ているそうだ。

2019-09-28 09:56:25
Jun Yasuda @jyasuda1

システム整備の難しさについて議論。オーダーから何からすべて電子化するのに手間取ったということや、全診療科でオーダーできるようにするとか、患者訪問窓口などもつくっていることで時間がかかっている。11月からスタートという感じらしい。結果説明は京大も慶応も基本は主治医にお願いする。

2019-09-28 10:00:09
Jun Yasuda @jyasuda1

適応外処方についての条件付き早期承認制度や患者申出療法についての報告。国立がん研究センターの柴田先生。条件付き早期承認制度は一定のエビデンスがあれば迅速に審査承認したいという制度だが、承認後の調査や施設の限定などが入る。pmda.go.jp/files/00022576…

2019-09-28 10:05:10
Jun Yasuda @jyasuda1

ローラチニブやペンブロリズマブがこの制度で承認されているようだ。DDWGでの議論はすでにある制度を柔軟に活用することや「研究の枠組み」で治療を適用していきたい、最後のケースバイケースの判断を残せるようにしてほしいということのようだ。この辺、厚労省のウエブサイトの中に議論が載っている

2019-09-28 10:11:17
Jun Yasuda @jyasuda1

本来は患者からの申し出で検討する臨床研究を認めた制度が患者申出療法だが、この枠を使って国立がん研究センターが約20種類(実際にはノバルティスが実施する8種類)を申請することになり、これの共同研究機関として中核拠点病院が参加することになるのだそうだ。

2019-09-28 10:25:57
Jun Yasuda @jyasuda1

C-CATのデータだけでは承認後調査に必要なデータは足りないんじゃないかという質疑応答。現状ではバランスが難しく、検討中であるとの回答。患者申出療法から更に治験を必要と言うのはナンセンスだが、どうなのという質問。これは「論文を書いてガイドラインに載せれば承認候補になるでしょう」。

2019-09-28 10:31:06
Jun Yasuda @jyasuda1

リアルワールドデータについての講演。臨床試験のコントロールとなりうるかという点に絞った議論。主として米国の事例の紹介。Cures actというのがキーワードらしい。

2019-09-28 10:36:13
Jun Yasuda @jyasuda1

リアルワールド=治験以外?患者登録の中でもAMEDがお金を出しているようなものだとそのまま使えるくらいのグレードのデータが出るようなものもこの枠に入れられる。

2019-09-28 10:37:43
Jun Yasuda @jyasuda1

リアルワールドデータから治験の対照を得るのをsynthetic controlと呼ぶらしい。希少例なんかでは有用なアプローチだが、科学的妥当性が問題となる。特にRCTの場合にコントロールとして出せるようなこともあるのではという観点。

2019-09-28 10:40:53
Jun Yasuda @jyasuda1

synthetic controlは意外に有用であるという検討がいくつかあるようだが、実際には困難である。synthetic controlというのはあくまで観察研究であり、データの品質確保やその抽出方法など今後工夫が必要である。garbage in, garbage outという考えが基本。データの抽出には「交絡」の処理が問題。

2019-09-28 10:46:43
Jun Yasuda @jyasuda1

real world dataの問題は欠測データが多いところ。後ろ向きに追加の情報を集めてから出ないと使えなかったようだ。LC-SCRUM数千例でRET増幅例でのsynthetic controlを見るのに18例vs.34例という規模になってしまう。

2019-09-28 10:53:17
Jun Yasuda @jyasuda1

リアルワールドデータの場合、データが有るということがバイアスになってくるような場合もある。なのでレジストリ研究が重要になってくるだろう。それなりのデータ収集が必要。一般診療では難しそうにも思うところ。そこで電子カルテから抽出することが可能ならば良いらしい=これ、実際には難しい。

2019-09-28 10:55:50
Jun Yasuda @jyasuda1

こちら@TakashiKohno2 さんから訂正あり。質疑応答に際し、誤解があって、実際にはHRD陽性例の75%を捕捉できるそうです。

2019-09-28 12:19:51