『有職装束大全』著者の八條忠基先生による「即位礼当日賢所大前の儀」「即位礼正殿の儀」に関するまとめ

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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

@MamoruKunio @PEGASUSTOT はい、常時、「賢所」に奉安されています。

2019-10-22 18:56:02
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

雨により、「庭上参役(ていじょうさんえき)」と呼ばれる古式ゆかしき装束の人たちが、少人数で室内に並ぶことになりました。非常に非常に残念です。 pic.twitter.com/nqkSrfeCOc

2019-10-22 11:10:06
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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

まもなく「即位礼正殿の儀」。 このとき天皇陛下が着用されるのは御束帯黄櫨染御袍です。天皇が重儀に黄櫨染を着用するのは、嵯峨天皇の御代からです。

2019-10-22 11:24:19
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

『日本後紀』 「弘仁十一(820)年二月甲戌朔。詔曰。云々。其朕大小諸神事、及冬奉幣諸陵、則用帛衣。正受朝則用袞冕十二章。朔日受朝、日聴政、受蕃国使、奉幣及び大小諸会、則用黄櫨染衣。皇后以帛衣為助祭之服、以擣衣為元正受朝之服、以鈿釵礼衣為大小諸会之服。」

2019-10-22 11:24:39
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

この色彩は中国皇帝の「赭黄」に倣ったものと考えられ、中国の皇帝の衣の色は「五行」の中心、そして中国中原の土地の色である「黄」を用いました。黄櫨はハゼノキを用いた染色で、『延喜式』によれば、綾一疋を染めるのに「櫨十四斤、蘇芳十一斤、酢二升、灰三斛、薪八荷」を用いました。

2019-10-22 11:24:59
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

文様の「桐竹鳳凰麒麟(きりたけほうおうきりん)」は、平安中期頃に考案されたとされます。

2019-10-22 11:25:44
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

『権記』(藤原行成) 「長保二(1000)年七月四日己卯。参院并左府。召采女正巨瀬広貴。仰図五霊鳳桐。画様可給織部司之由。一昨織部正忠範令奏事由、仍随勅所仰也。」

2019-10-22 11:25:52
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

当初は麒麟がない、桐と鳳凰の連続文様で、これが筥(箱)形の飛び文となり、さらに鎌倉時代頃に竹と麒麟が加えられたとも考えられています

2019-10-22 11:26:20
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

『餝抄』(中院通方・鎌倉前期) 「天子常着御。称黄櫨染。文竹桐鳳凰麒麟。天養二(1145)十一朔旦旬。主上黄櫨染御袍。躑躅御下襲。黒御半臂。縮線綾表袴御袴。」

2019-10-22 11:26:28
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

こうして、遅くとも鎌倉前期に現在の様式が定まったようです。 pic.twitter.com/3Q3S0842pZ

2019-10-22 11:27:05
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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

雨でも大錦旛は立てる準備をしているとのこと!! ①萬歳旛(ばんざいばん)②日像纛旛(にっしょうとうばん)③月像纛旛(げっしょうとうばん)④菊花章大錦旛(きっかしょうだいきんばん)⑤菊花章中錦旛 (きっかしょうちゅうきんばん)⑥菊花章小錦旛(きっかしょうしょうきんばん) pic.twitter.com/Yq5OcRkZgh

2019-10-22 11:38:37
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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

この形式の錦旛になりましたのは大正から。 江戸時代までは中国風でしたし、明治の時は和風にしようとして旛をやめて、巨大な榊を立てました。 pic.twitter.com/TKayGoaB2f

2019-10-22 11:48:48
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海朔日(わたぬき) @rgent_9612

@EeoduLzbYVjTprk 八咫烏と対になっている鉾の絵柄は何だろう!学が無くて…💦😅

2019-10-22 12:18:39
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

@rgent_9612 ヤタガラスというよりも、中国神話に基づく、太陽の中のカラスです。対となるのは、月の中のウサギとカエルと桂の木です。

2019-10-22 14:03:10
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

録画を見ますと、御裾持ちの掌典職は高倉流で、剣璽を捧持する侍従さんは山科流のように見えます。

2019-10-22 12:01:56
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

いま、一瞬、NHKで錦旛が庭に並んでいる映像が出ました!

2019-10-22 12:08:14
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

即位礼正殿の儀で、中央に置かれる玉座「高御座(たかみくら)」その内部についてのお話しです。高御座の形式は相当古くからあるようで、平安中期には現在と同じようなものになっています。

2019-10-22 12:24:48
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

『文安御即位調度図』 「以高御座敷繧繝端大帖一枚、其上敷唐錦端龍鬢<裏蘇芳打物、其上敷唐軟錦端茵<挟自龍鬢上寸許縁上有伏組<紫糸>面白唐綾裏蘇芳打物>、其上加東京錦茵一枚<大如例>。左立螺鈿後脇息一脚。右立張脇息。御座中立御几帳一脚<手尋常黒塗朽木形惟本宮儲之>。土居上壇上共敷赤地唐錦。」

2019-10-22 12:25:20
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

敷物 赤地牡丹文錦 畳 繧繝縁(うんげんべり)2枚(長7.6尺・幅2.75尺・厚0.3尺・縁0.22尺) 畳上敷物 大和錦(青字菱文)縁龍鬢土敷(りゅうびんのつちしき)(長5.3尺・幅4.5尺・縁0.6尺)大和軟錦(やまとぜいきん)と東京錦(とうぎょうき)の毬代(たんだい)(東西4.95尺・南北3.63尺) pic.twitter.com/r9hxaBrZBb

2019-10-22 12:26:29
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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

御倚子(いし) 鳥居式直方形杢目蝋色螺鈿入、肘掛勾欄形(高3.3尺・笠木3.12尺・床面門口と奥行1.95尺・床面下1.24尺) 牀上敷物 繧繝縁畳、白地菱文御褥(0.27尺) 劔璽案2脚 黒漆蝋色塗螺鈿入(高2.55尺・長1.625尺・幅0.94尺)、東御剣。西御玉。 pic.twitter.com/N53K6J2Xys

2019-10-22 12:27:03
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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

下から敷物(赤地牡丹文錦)、畳(繧繝縁(うんげんべり))、大和錦(青字菱文)縁龍鬢土敷(りゅうびんのつちしき)、大和軟錦(やまとぜいきん)と東京錦(とうぎょうき)の毬代(たんだい)。 pic.twitter.com/DSv8iX1JUr

2019-10-22 12:28:54
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八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

いよいよ、あと30分。 男性の装束はきまり通りですが、新調された皇后陛下と皇嗣妃殿下の(いわゆる)十二単がどういう色柄なのか、楽しみです~♪

2019-10-22 12:31:04
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

皇族には個人識別のシンボル「お印」があります。皇后陛下は「ハマナス」、皇嗣妃殿下は「ヒオウギアヤメ」です。何かそれにちなんだ文様にナルのでしょうかね~。

2019-10-22 12:38:31
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

皇嗣殿下、黄丹の袍。山科流の着付け!!

2019-10-22 12:50:16
八條忠基 @EeoduLzbYVjTprk

皇嗣妃殿下、ちょっと見て菖蒲色の唐衣。尾長鳥の丸の上文。

2019-10-22 12:57:43