乙武氏の教育に対する考え方

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乙武洋匡 @h_ototake

1.僕が勤務していた小学校は、運動会の日は子どもたちも家族と一緒に校庭で弁当を食べていた。でも、学校によっては運動会の日も給食を出し、子どもたちを教室に入れてしまうところも。親たちは、子どものいなくなった校庭でさみしく弁当を食べるか、なかには一度家に帰って、また出直してくる人も。

2011-05-31 10:23:33
乙武洋匡 @h_ototake

2.子どもたちを教室に入れてしまう理由は、「親が来れない子が傷つくから」。あとは、「弁当格差によって、パン1枚しか持たされない子が傷つくから」。僕は前から言っているように、何でも傷つけないようにビニールハウスで囲い、温室栽培をすることが教育ではないと思っている。

2011-05-31 10:26:05
乙武洋匡 @h_ototake

3.それぞれの資質や能力、容姿や家庭環境は生まれもったもので、その前提を変えることはなかなか難しい。その「違い」を感じさせないよう、いくら学校が配慮しても、ビニールハウスが取り外された社会に出れば、いくらでも傷つく機会がある。そのときまで気づかせないほうが、僕は無責任だと思う。

2011-05-31 10:30:23
乙武洋匡 @h_ototake

4.「私の家はお母さんが来れなくてさみしい」「あの子の家の弁当は豪華だから、うらやましい」。もちろん、運動会にそんな苦い思い出を持つ人もいるでしょう。だから、そう感じる子が出ないように、みんなで給食。これで、だれも傷つかない。そんな“平等”を図ることが教育?僕は、そうは思わない。

2011-05-31 10:35:45
乙武洋匡 @h_ototake

5.社会に出れば、傷つくこともある。挫折することもある。そんなとき、どう立ち上がり、ふたたび歩いていけばよいのか。そんな経験をさせておくことのほうが、よほど教育的だと思うのだ。絶対的に存在する“違い”に布をおおいかぶせ、「みんな平等だよ」とうそぶくことが教育だとは、僕は思わない。

2011-05-31 10:40:03
乙武洋匡 @h_ototake

6.もちろん、学校だけを一方的に批判するつもりはありません。「これでうちの子が傷ついたらどうするの?」と厳しい調子でご意見を寄せる保護者の存在があることも忘れてはいけない。でも、学校にはもう少し毅然と対応してもらいたいんだよなあ。学校はサービス業じゃなく、教育機関なのだから。

2011-05-31 10:46:18
乙武洋匡 @h_ototake

7.長々と失礼しました。東京では、降り続いた雨の影響で、今日が運動会という学校も多いようですね。この日のために練習を積んできた子どもたちと、それを見守るみなさんにとって、今日の運動会が思い出に残る素晴らしい一日となるよう、お祈りしています!

2011-05-31 10:47:34