2019年11月3日

【マブラヴオルタネイティヴ/暁遙かなり】20191022プレイレポ #age20th

落陽の瞬間を迎えようとしていた2000年の日本帝国。だがそれでもなお、その先に夜明けの暁天があることを信じ、前線に身を投じる者達がいた。
2
河畑濤士 @KWHTTS

西日本と北陸・東海地方が蹂躙され、3600万の生命が鏖殺(おうさつ)されたこの国は、いま落陽の瞬間を迎えようとしていた。が、それでもなおその先にある夜明けの暁天を信じ、前線に身を投じる者達がいた。 【マブラヴオルタネイティヴ/暁遙かなり】 #age20th #20191022暁遙かなりプレイレポ pic.twitter.com/08iHMV1eoF

2019-10-22 21:07:12
拡大
河畑濤士 @KWHTTS

Mission1:『残敵掃討』・登場人物 【御手洗中尉】 日本帝国本土防衛軍第12師団戦術機甲連隊・“七瀬大隊”所属。口調穏やかな中堅衛士であるが、1個中隊を指揮する中隊長となってまだ日が浅く、あまり余裕はない。 ことあるごとに七瀬大尉秘蔵の酒瓶をつけ狙うようになるのは、もう少し後のこと。 pic.twitter.com/mb2pJJY9PA

2019-10-22 21:09:05
拡大
河畑濤士 @KWHTTS

【七瀬大尉】 日本帝国本土防衛軍第12師団戦術機甲連隊所属。通称“七瀬大隊”を率いる大隊長。北陸戦線を支える他の衛士同様に、佐渡島の奪還と国土の復興を悲願としている。妹の七瀬凛は衛士の教育訓練を受けているらしい。 就寝時は全裸で眠るのが習慣のようだ。 pic.twitter.com/7Lpny7CeFy

2019-10-22 21:14:51
拡大
河畑濤士 @KWHTTS

天幕から出るなり、新潟の寒気が御手洗の肌を刺し、彼女は思わず「寒」と呟いた。 近年は北陸地方に限らず、日本列島自体が夏は酷暑、冬は厳寒に見舞われている。ユーラシア大陸から人類を駆逐し、蚕食するBETAの環境破壊が原因だと言われているが、御手洗にとってはどうでもいいことだった。

2019-10-22 21:21:14
河畑濤士 @KWHTTS

(まだ10月なのに) 立錐する補給コンテナと77式戦術歩行戦闘機『撃震』――その向こうにそびえる山々の上には、暗雲がもたれかかっている。 一雨どころか、初雪でも降りそうな空模様。 冬の北陸は晴れ間を見る日が少ないと聞いてはいたが、第12師団に着任したての彼女はもうグレーの空に飽いていた。

2019-10-22 21:24:28
河畑濤士 @KWHTTS

「景気の悪い面をするな」 そんな御手洗の横顔を咎めたのは、遅れて天幕から現れた長身の影――戦術機甲大隊一個を預かる指揮官、七瀬大尉であった。 「もっと自信を持つことだな。大隊規模のジュージャンに負けたような表情をしているが、そんなんじゃ中隊の指揮は執れんぞ」

2019-10-22 21:27:53
河畑濤士 @KWHTTS

「はい」と反射的に答えた御手洗だが、鬱々とした表情は晴れない。 後ろ向きになる感情の原因は、自分自身にあるわけではないからどうにもならなかった。 この空模様を変えられないのと同様である。

2019-10-22 21:31:01
河畑濤士 @KWHTTS

いまから30分後に、御手洗が所属する戦術機甲大隊(以下、七瀬大隊)は、新潟市の旧市街地に潜伏するBETA群を攻撃するため、ここ本土防衛軍阿賀町前線補給所を出撃することになっていた。 御手洗個人としては、さして困難な任務ではない。 端的に説明すれば、残敵掃討である。

2019-10-22 21:33:35
河畑濤士 @KWHTTS

昨日、甲21号標的・佐渡島ハイヴを進発した旅団規模のBETA群が、新潟市から長岡市にかけて散発的に上陸した。 かねてから日本帝国の“背骨”にあたる北陸戦線を警戒してきた本土防衛軍は、定数約300機以上を誇る本土防衛軍戦術機甲師団の第12師団・第14師団を以て、即時反撃。

2019-10-22 21:37:10
河畑濤士 @KWHTTS

戦術機甲師団に頭を抑えられる形で、沿岸部で二の足を踏んだBETA群は、水上艦隊の艦砲射撃と砲兵連隊による陸海挟撃の憂き目に遭い、体液と肉片をぶち撒けることとなった。 しかしながらこのとき、戦車級を主とするBETA群の一部が、新潟市内の旧市街地に浸透。

2019-10-22 21:41:09
河畑濤士 @KWHTTS

市街地は火力を吸収するとは軍事的常識であり、砲火力のみでこの残敵を駆除することは難しい。そのため第12師団司令部は、戦術機甲大隊・戦車大隊・歩兵部隊から成る戦闘団(支隊)を派遣し、掃討任務にあたらせることを決定した。 そこで白羽の矢が立ったのが、七瀬大隊というわけであった。 ……。

2019-10-22 21:43:42
河畑濤士 @KWHTTS

「私の表情が冴えない理由、大隊長殿なら分かっていらっしゃると思いますが……」 「訓練課程で可愛がってもらった先輩の日高大尉、彼女の大隊に配属されなかったことだろう?」 「……」 「すまん。冗談だ、中尉」 「いえ、確かに日高大隊ではなく七瀬大隊の配属、その点で不満はありますケド」 pic.twitter.com/1raSz5dALK

2019-10-22 21:46:59
拡大
河畑濤士 @KWHTTS

あるのかよ、と七瀬大尉は笑い、冗談めかして深く溜息をついてから本題に入った。 「確かに貴官に任せる第2中隊(スピア中隊)は、練度の面で問題がある」

2019-10-22 21:50:05
河畑濤士 @KWHTTS

90年代の大陸派兵、98年の本土防衛戦、99年の甲20号目標横浜ハイヴ攻略戦――消耗に次ぐ消耗を強いられてきた日本帝国は、いまひとりでも多くの衛士を欲している。 それ故、衛士養成の現場では速成教育がまかり通っていた。 勿論、定数を満たすために必要な方策であることは、御手洗も理解している。

2019-10-22 21:52:11
河畑濤士 @KWHTTS

だがしかし、どうであろう。 御手洗の中隊に配属された新品少尉らの練度と言えば、戦術歩行戦闘機の基本機動のひとつとも言える跳躍中の射撃どころか後方噴射跳躍さえ危ういほどである。 迫るBETAに対して、間合いを取って砲戦距離を保つことすら出来ないのだ。

2019-10-22 21:54:26
河畑濤士 @KWHTTS

満足な機動が出来ない戦術機など、主力戦車や自走機関砲よりも遥かに図体のデカい自走直射砲でしかない。 “死の8分”を越えるのが困難であることは目に見えている。彼らには実戦は早すぎる、というのが彼女の偽らざる心情であった。 「しかしな」 当然、その御手洗の悩みを七瀬大尉は看破している。

2019-10-22 21:58:31
河畑濤士 @KWHTTS

「いずれ誰しもが実戦を経験しなければならないんだ。いつまでも上達を待っていられるほど、帝国軍の台所事情に余裕はない。それに連隊長、神田少佐も新品少尉達のことを考えておられる。残敵掃討ならば初陣にはうってつけだろう」 七瀬大尉の言は、正論であった。 御手洗は頷かざるをえない。

2019-10-22 22:01:35
河畑濤士 @KWHTTS

……。 無数のセンサー類から成る電子の瞳を通して御手洗が見る新潟市内は、生気なき鈍色のジャングルであった。 かつてそこにあった人々の営みはもうない。 点在する廃ビル群、瓦礫の海。 それらは戦術機や主力戦車を敵の目から隠す遮蔽にもなれば、BETAをセンサー類から隠す遮蔽にもなり得る。 pic.twitter.com/RnFFMMiA5J

2019-10-22 22:05:26
拡大
河畑濤士 @KWHTTS

「スピア隊各機。第12偵察隊によるBETA群の誘引は順調。でも気を抜かないで。市街戦においては予想外の方向からビル群を突破してきた要撃級・突撃級、あるいは出口が埋没していた地下道から出現した戦車級による被害が大きい。命令を下すまで円壱型(サークル・ワン)を崩さないように」 「了解」

2019-10-22 22:08:52
河畑濤士 @KWHTTS

御手洗中隊の戦術機12機は廃ビルの陰で、全方位警戒に有利な円陣を組んで待機していた。 戦術機を駆る衛士は、みな見通しの悪い場所を好む。 我に火器があり、彼に火器がない以上、見晴らしの良い場所の方が有利に思える――が、光線級のつぶらな瞳に“見つめられる”ことを考えなければならないからだ。

2019-10-22 22:12:58
河畑濤士 @KWHTTS

「……」 オープンチャンネルは沈黙している。 先程まで「戦車級狩りに2個戦術機甲中隊の援護とは嬉しいぜ」、と饒舌だった90式戦車の車長を務める板倉曹長さえいよいよ緊張し始めたのか、口をつぐんでいた。

2019-10-22 22:14:40
河畑濤士 @KWHTTS

作戦は順調に推移している。 現在、87式偵察警戒車からオートバイまでを駆使する命知らずの第12偵察隊が、市街地に潜伏している小型種どもを誘き出し、七瀬・御手洗中隊と90式戦車・87式自走高射機関砲から成る2個戦車中隊が待ち構えるキルゾーンに向かっているところであった。

2019-10-22 22:17:31
河畑濤士 @KWHTTS

「各隊、こちらランナー(第12偵察隊)。我の現在地は旧牡丹山十字路。あと5分で所定の位置に達する。さて、良い報せと悪い報せだ」 「ランナー、ハルバート1。報告は簡潔に頼む」 「ハルバート1、ランナー。了(りょ)。事前の算定通り、敵は大隊規模。ただし要撃級が30体ほど釣れてしまった」 pic.twitter.com/FQz48uwSMV

2019-10-22 22:21:23
拡大
河畑濤士 @KWHTTS

(大隊規模。戦車級が数百から1000体ほどと、要撃級30体か) 第12偵察隊とハルバート1――七瀬大尉の交信を聞いていた御手洗は、敵勢はさして有力なそれではないと感じた。 頭数では圧倒的に不利だが、戦車級は重機関銃や機関砲で正面から撃破可能な相手だ。

2019-10-22 22:25:23
残りを読む(124)

コメント

河畑濤士 @KWHTTS 2020年3月15日
まとめを更新しました。
0