山本晋也の人間一滴 6月1日
- toshihiro36
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山本:はい。福島の原発事故の影響で、自ら命を絶った男性がおられました。今回お会いしたのは、いま残されたご家族。土に命をかける農家の一滴でございます。
2011-06-01 13:18:53山本:私は福島県の深川市というところに来ているんですけど・・ここはちょうど原発から65キロくらいのところなんで、警戒区域ではないんですけど・・農家の方が非常に困ってらっしゃるんという・・・。 こちらが樽川さんのお宅なんですけれども、瓦が相当やられていますね。
2011-06-01 13:24:24山本:ごめんください。東京のテレビ朝日の山本晋也と申します。どうも、このたびは・・本当に、なんと申し上げていいか・・・。
2011-06-01 13:28:58山本:(中に入れてもらい)失礼します。ああ、いいお宅ですけど・・・。 (仏壇の前で)いいお人柄の方と、お見受けしますけれども。ああ・・・。
2011-06-01 13:32:25<ナレーション> 3月24日に自ら命を絶った、樽川久志さん64歳。久志さんが亡くなったのは、福島県産のキャベツなどが原発事故の影響で出荷停止になった、その翌日のことだった。
2011-06-01 13:35:58妻・美津代さん:「福島県の農家は終わりだぞ」と言ったんですよ。「そんなに深く考えなくてもいい」って言ったんだけれども・・・
2011-06-01 13:39:44<ナレーション> 山本晋也の人間一滴。専業農家・樽川久志さんが残した声なき訴えとは。残された妻と息子の苦悩と闘いを追った。
2011-06-01 13:42:52美津代さん:これは、コシヒカリの田んぼ。機械で植えた後、こうやって植えられてないところを検査しながら・・父ちゃんと植えてたんだ・・・
2011-06-01 13:45:03<ナレーション> 震災からおよそ2週間後の3月24日に、自ら命を絶った専業農家の樽川久志さん。樽川さんは妻の美津代さんと一緒に、この地で40年以上米やキャベツ・キュウリなどの作物を育ててきた。5年前からは後継者として次男の和也さんも加わり、一家3人毎日農作業に (続く
2011-06-01 13:50:01次男:水素爆発で建屋が崩壊したのを見たとき・・「あぁ・・やっぱり俺が言ってた通りになったな」って。「人が作ったものなんて、いずれ壊れる時が来るんだ」って言ってたんですよ。
2011-06-01 13:55:46次男:夜、食事が終ったあとに親父に「出荷停止(の通知)が来た」って見せたんですよ。そのあと私が風呂に入って戻ってきたら、テーブルの方で下を向いてたんです。
2011-06-01 14:03:11妻:(遺書は)なかったです。遺書は残してないです。いままで手入れしてきた田んぼや畑を、汚されたという気持ちが大きいと思いますよ。 なんとか丸々としたキャベツを作れるといいなと思って・・何種類も試作して「このキャベツなら、なんとかできるかな・・」って選んだ品種だったんです。
2011-06-01 16:46:23