「桜を見る会」への政府の対応がなぜ問題なのか

最後まで読んでおくれ。
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倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

昔、ある官僚から、「環境庁は、政府に批判的な団体に助成金を出さないよね」と、当然のように聞かれたことがあります。環境団体に助成金を出す「地球環境基金」を作ったころのことです。

2019-12-11 08:25:15
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

わたしはこの言葉に激しい違和感を覚えました。課題解決力、実行可能性など、プロジェクト助成の判断基準を満たしていれば、その団体が政府に批判的かどうかは無関係に助成されるべきと思ったからです。

2019-12-11 08:25:34
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

政府が意思決定を行う際には、できるだけ意思決定の基準を明確にして、そのルールにしたがって意思決定をする必要があります。ルールへの適用において裁量の余地が残る場合はありますが、裁量の余地はできるだけ小さくしておくべきです。

2019-12-11 08:25:52
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

役人の裁量の余地が大きければ、そこに腐敗が起こります。裁量を持っている人の顔色をうかがい、忖度する人が増えます。面と向かって批判的なことを言えない組織になります。「裁量からルール」が重要です。

2019-12-11 08:26:12
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

ルールを運用するためには、ルールが適切に運用されているかどうかが確認されなければなりません。そのために、きちんと記録が残すことが必要です。公文書を一定期間にわたって保管することはあたりまえです。

2019-12-11 08:26:35
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

「反社会的勢力」の定義がそのときどきで変わるというのは、「反社会的勢力」かどうかを裁量で決めるということです。きわめて危険な考え方です。公権力を用いて抑圧すべき「反社会的勢力」かどうかの判断基準は、ルールで決めておかなければなりません。

2019-12-11 08:26:54
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

「政府に批判的な勢力」=「反社会的勢力」と解釈され、公権力を使って「反社会的勢力」の抑圧が行われ、その判断の根拠たる公文書も保管されない国家は、もう法治国家とは言えないでしょう。そのような状況にすでに陥っているのではないでしょうか。

2019-12-11 08:27:12
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

ちなみに、冒頭の官僚は若き日の今井尚哉氏です。

2019-12-11 08:27:39