村上敦氏のドイツ電源構成・CO2排出量統計2019年版(速報)等 2019/12/18~2019/12/20まで

DLしたpdfのグラフを画像を貼りたかった・・・
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1. シリーズ仕様の省エネ改修プログラム(Energiesprong)-ドイツエネルギー機関(Dena)-

村上 敦 @murakamiatsushi

先日お伝えした、ドイツエネルギー機関(Dena)が、シリーズ仕様の省エネ改修を推進するプログラム(Energiesprong)の詳細が次第に明らかになりつつあります。 energiesprong.de/startseite/ (1/n)

2019-12-18 04:32:17
村上 敦 @murakamiatsushi

また、最初のパイロットプロジェクトも現場施工がすでに行われています。 ・3Dで建物スキャン→ ・3D/BIMで設計→ ・CAD/CAMにより、工場で建物外皮製造(多品種少量工場生産方式Industrie4.0を導入)→ ・居住者は住んだままで、現場で短期間に施工: energiesprong.de/fr/newsroom/me… (2/n)

2019-12-18 04:32:57
村上 敦 @murakamiatsushi

このビジネススキームは、そもそもオランダですでに大々的に推進されているstroom versnellingプロジェクトの中で採用されているそうで(知らんかった…)、オランダでの大量の推進事例は以下からご覧になれます。 stroomversnelling.nl/programmas/ (3/n)

2019-12-18 04:34:00
村上 敦 @murakamiatsushi

EU内では、ドイツだけではなく、フランス、イギリス、イタリアでも、同様のプロジェクトがはじまっており、ニューヨーク、カナダでも同じような取り組みが実施されるとか。楽しみですよね。 以下の動画も分かりやすいので、おススメです: energiesprong.org (4/n)

2019-12-18 04:34:49
村上 敦 @murakamiatsushi

ちなみに日本では、大量普及化されたよくある断熱改修といえば、単板ガラス&アルミサッシ向けの結露防止シート、グッズがホームセンターで売られており、DIY施工。 dcm-ekurashi.com/search/?dispNo… 竹槍感がすごいんだけど、大丈夫かな。 (5/5)

2019-12-18 04:35:56

2. ドイツ電力消費量 2019年版(速報)-連邦エネルギー・上水道連盟(BDEW)-

村上 敦 @murakamiatsushi

はい、この年末になると着々とその年の統計情報を処理し始める、統計オタクのドイツ人ですが、まずは連邦エネルギー・上水道連盟(BDEW)から、2019年のドイツの消費電力中の再エネ割合が、いよいよ40%を突破して、43%程度になる見通しとのプレスリリースが届きました。 bdew.de/presse/pressei…

2019-12-18 19:10:36
村上 敦 @murakamiatsushi

内訳は、 ・陸上風力は18% ・太陽光とバイオマスは並んで8% ・洋上風力と水力も並んで4% ・その他が1% 変動制再エネ(VRE)の割合も30%となり、今後もますます柔軟性の必要性は高まるでしょう。

2019-12-18 19:10:59
村上 敦 @murakamiatsushi

これらによってドイツの電力ミックスのCO2排出係数は、1990年代の700g/kWhオーバーから、2019年は450g程度になるでしょう。 そう、原発を減らし続けているだけではなく、石炭火力も半減、褐炭火力も減少傾向を続け、その分を再エネで補っているからです。

2019-12-18 19:11:21
ただの電気技術者 @old_electrical

東ドイツの数値が入ってきてる数値から比較されてもね〜 twitter.com/murakamiatsush…

2019-12-19 08:32:06
村上 敦 @murakamiatsushi

@A42aNgmw8Jzequ1 なぜ実際の統計数値を使って指摘しないで、感覚で上から目線でコメントされるんでしょうか? お願いですから、そういったレベルの方は私などフォローしないで、別世界でTwitterを楽しんでいただければと思います。

2019-12-19 15:35:10

3. ドイツCO2排出量 2019年版(速報値)-エネルギー統計ワーキンググループ協会(AG Energiebilanzen)-

村上 敦 @murakamiatsushi

はいはい、続々と統計情報が迅速に出てきます。今度は、エネルギー統計ワーキンググループ協会(AG Energiebilanzen)からクリスマス前に統計情報のプレゼント。 2019年度のドイツのCO2排出量は、見込値、速報値で、2018年から1年間でなんと7%削減。 ag-energiebilanzen.de/22-0-Pressedie…

2019-12-19 16:42:02
村上 敦 @murakamiatsushi

ちなみに、つい先日、日本では2018年の速報値が出てきています…: env.go.jp/press/107410.h…

2019-12-19 16:42:25
村上 敦 @murakamiatsushi

これだけ一気にCO2排出量が低下した大きな理由としては、 1.工業製品の生産、輸出量の急増傾向が止まり、微減に、産業におけるエネ需要が低下したこと(下方向) 2.多少の暖房需要の増加と人口増加圧力があったこと(上方向) 3.上記の相殺で、2.3%の一次エネ消費が削減されたこと

2019-12-19 16:44:57
永井 健太郎(Kentaro Nagai) @n_discours

@murakamiatsushi 財務省の貿易統計を見る限り、工業製品の輸出傾向は微減していないと思います。むしろ2018年はむしろ増えています。また、人口増加圧力とはどういう意味でしょうか?

2019-12-19 17:05:30
村上 敦 @murakamiatsushi

@n_discours 2018年ではありません。まだ終了していない2019年の電力、CO2排出量の速報のことを言っています。 とはいえ、統計を自身で見直したら、輸出は10月までに微減ではなく、停滞でした。 destatis.de/DE/Presse/Pres… 6、8月の落ち込みが激しかったのでてっきり…すみません

2019-12-20 06:58:08
村上 敦 @murakamiatsushi

@n_discours 人口増加圧力とは、増え続けるEU移民(とりわけルーマニア、ポーランド、ブルガリア、イタリア)を主体とし、人口がとりわけ都市部で急増しており、住宅建設・供給数、自動車登録台数は急増しているため、エネ消費につながっているという意味 de.statista.com/statistik/date…

2019-12-20 07:05:31
村上 敦 @murakamiatsushi

もっとも大きな理由となりますが、 4.とりわけ電力部門で、石炭・褐炭とも、前年比で「2割以上」の消費量が削減されたこと が理由です。単年度で2割減はすさまじい。 ag-energiebilanzen.de/22-0-Pressedie…

2019-12-19 16:45:51

4. 旧東ドイツについての解説

村上 敦 @murakamiatsushi

連続投稿になります。 ドイツのCO2排出量について記述すると、なんでもかんでも頭から「旧東ドイツ(の悪効率の経済崩壊?)ガー」という感覚論で、物事を見ておられる知ったかぶりの方が日本には多くおられるようなので、統計資料を紐解いて、少し解説を加えたいと思います。 (1/n)

2019-12-20 06:15:26
村上 敦 @murakamiatsushi

※その前に、地図を開いて、Wikiで検索して、旧東ドイツの面積、人口、経済規模の割合が、旧西ドイツに対してどのぐらいかを観察されることも推奨します。多くの方は、再統一と聞いて、旧西東が同じぐらいの規模だと勘違いの妄想をされている「旧東ドイツガー」の方も多いので。 (2/n)

2019-12-20 06:16:08
村上 敦 @murakamiatsushi

まずは、WEBで統計を遡れる1990年の話。ワーキンググループ・エネルギーバランス協会(多数のエネルギー産業が共同で研究、統計のために設立している機関)が公表している1990年の統計は、まだ統計上、旧西ドイツと旧東ドイツを分類しているので役立ちます。 ag-energiebilanzen.de/7-0-Bilanzen-1… (3/n)

2019-12-20 06:17:20
村上 敦 @murakamiatsushi

1990年の旧東ドイツで発電、および地域熱供給ボイラーに投入された褐炭は、1,189PJでした。一方の西ドイツでは褐炭825PJが投入されており、東西ドイツでは合計2,014PJ投入されています。 (4/n)

2019-12-20 06:18:04