茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2409回「この季節に、イギリスのコメディの金字塔The Officeの魅力を振り返る」

1
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2409回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2019-12-23 07:20:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

2001年にBBCから放送されたコメディ「The Office」はまさに金字塔で、最近も少し見返したけれども、時間が経つにつれてその素晴らしさが増してくる稀有な作品だと思う。今朝は、まだ見ていない方のために、またすでに見たかたは素晴らしさを振り返りかみしめるために、連続ツイートしたいと思う。

2019-12-23 07:09:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

The Officeは、mockumentaryという、ドキュメンタリーの体をとった映像で、一切「笑いの音声トラック」が入っていない。ある事務所にカメラが入って仕事をしている人たちの一部始終をとっているという「壁の上のハエ」(fly on the wall)形式で撮られている。ここからリアルさとか現代性が出てくる。

2019-12-23 07:11:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

重要なテーマの一つ、「無能な上司」で、自分はできると思っているけれども実は全くできない(ダニング=クルーガー効果!)上司が職場にいると、どんなに困ったことになるか、その悲劇と喜劇を淡々と描いている。調子こいている無能な上司を演じているのが共同脚本のRicky Gervais。自己批評だ。

2019-12-23 07:13:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

The Officeで働いている受付の女性、ドーンに対して、ちょっと職場に辟易している良心の男、センスの良いティムが思いを寄せているというのが伏線なのだけれども、ティムの思いはなかなかかなわない。ドーンはマッチョでちょっと乱暴な恋人がいて、細くてインテリっぽいティムには対抗できない。

2019-12-23 07:14:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

The Officeは、結局、無能な上司であるDavid Brentが、俺はできる、おれのやり方はクールだ、と勘違いしたまま突き進んで、最後はリストラされてしまうという悲劇=喜劇が主なプロットと言えるけれども、最後のクリスマス・スペシャルになって、ドーンとティムの恋愛が急展開する。そこが感動的だ。

2019-12-23 07:15:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

The Officeクリスマス・スペシャルは、今Amazon Primeでも見られるようになっていると思うから、ぜひこの季節に見たらいいと思う。数々の名作を生み出してきたイギリスのコメディの、色褪せない金字塔の水準がわかるし、ものすごく感動すると思う。「タクシー車内のシーン」では、涙不可避である。

2019-12-23 07:17:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

The Officeのクリスマス・スペシャルの最後の最後のシーン(エンディングの音楽がなり終わる頃の、短い、David Brentのコメントのシーン)もめちゃかっこよくて、ああ、これはMockumentaryだったんだなあ、オフィスに撮影隊が入って撮っていたんだなあ、という体というか、原点を確認して終わる神結末

2019-12-23 07:18:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2409回、「この季節に、イギリスのコメディの金字塔The Officeの魅力を振り返る」をテーマに7つのツイートをお届けしました。

2019-12-23 07:21:28