平沢進とカメアリ（幼少期・学校生活編）

Susumu Hirasawa @hirasawa

昔よく各家庭にひよこの絵が飾ってあったと思うですが、どうでしょう。

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うちにはありませんでした。

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誘拐されそうになった事を思い出しました。

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まず、中川橋と中川大橋を知りなさい。

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大がつくだけあった中川大橋は中川橋よりリッチなため、北側に位置する。リッチは北側。覚えてください。

Susumu Hirasawa @hirasawa

おそらく4歳か概ねそのへんの小僧ヒラサワは中川大橋と中川大橋の間、概ね南側の土手であすんでいたと空想してください。

Susumu Hirasawa @hirasawa

その時一緒にいたのは近所の子汚い小僧ともう一人思い出せない。

Susumu Hirasawa @hirasawa

とにかく土手の上だ。土手の下、団地の敷地から年のころなら２５，６、30でこぼこの女人が三人土手に近づいてきたと思いなさい。

Susumu Hirasawa @hirasawa

近所では見たことない女人で、どんどん近づいてくるわけだ。何だ？あの女どもは、と思っていると、一人の女人がポケットからハンカチを出して「すすむちゃん」と呼んだと想像しなさい。

Susumu Hirasawa @hirasawa

なに？すすむちゃんだああ？おまえなんか知らんぞ。と思ったのだが、女は「すすむちゃん、あそぼうよ」と言うのであった。想像するがいい、三人子供がいるのに、どうして自分だけ名指しで知らん女に遊ぼうを言われる所以があるのかと。

Susumu Hirasawa @hirasawa

なんでわしの名を知っておるのかと。

Susumu Hirasawa @hirasawa

これは４歳児の心境を大人のヒラサワが言語化しているのであって、４歳児としてはただ「なんかコワ。。」というのが精一杯だと知りなさい。

Susumu Hirasawa @hirasawa

4歳児は「だれ？なんでワシを知っておるの？」と訊いたのだが、その途端三人の女人は走って近づいて来たのだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

それでゾーっとして三人の小僧は蜘蛛の子を散らすように逃げたのだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

有名な誘拐事件があった時代で、4歳児ながら誘拐については知っていたのだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

しかし、あまりに良くできた誘拐未遂的エピソードなので、親は信じてくれませなんだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

女人は私だけを追いかけてきた。「なにゆえにーー！」と思いつつ夢中で逃げたのだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

大人が追いかけて来れない逃走路、川側の茂みを夢中で走ったのだ。家に着いた時、服のボタンが取れているのに気付いたのだ。母親に知られたら叱られると思いつづける人生であった。ボタンはいずこ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

なんで私が子供の頃ユネスコ村に行ったことを知っている者がおるのか？その日は初めて死体を見た日でもある。

Susumu Hirasawa @hirasawa

その時私は父がんんてんするオースチンというボロボロの外車に乗っていたのだ。いくら安かったからといってセルモーターも無い車を買うもんじゃない。

Susumu Hirasawa @hirasawa

車の鼻っつらにクランク棒をさしこんで手動でエンジンをかけるのだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

走行中に方向指示器（ウインカーじゃない。横に棒が突き出るやつ）が取れて「おまえ手で方向指示器やれ」といわれたもんだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

で、雨の日に踏み切りでエンスト（死語）してみ。怖いぞ。電車が来るまでにエンジンかけねばならん。「おまえ、クランク回して来い」「うっそーーー！」