ミュシャのお勉強

ミュシャ展に際し事前にお勉強したこと。 思ったこと。 メモ。
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もげら @mogerauji

明日はミュシャ展を観に行こうと思う。知り合いも続々と足を運んでいる。

2011-06-08 01:00:44
もげら @mogerauji

アルフォンス・ミュシャ。誰もがその絵を一度は観たことがあると思う。女性の絵。コマーシャルアートの先駆者的存在であり、画家というよりデザイナーという色も強い。勿論画家としての側面も大きい。堺にある美術館にミュシャのコレクションが沢山あるらしく、今回21美にそれを沢山運んだらしい。

2011-06-08 01:02:52
もげら @mogerauji

ミュシャの名を一躍有名にしたのは演劇の宣伝ポスター。女優:サラ・ベルナールと契約し、その女優の姿を描いたポスター「ジスモンダ」が大ヒット。女優自身もそのポスターを気に入っていたらしい。事実を伝えるだけのポスターという存在から、芸術的造形によって人を惹きつけるメディアを作った。。

2011-06-08 01:06:13
もげら @mogerauji

ミュシャの絵は女性の背景に花や何やら装飾的なモチーフが描かれているものが有名。しかしそれらの装飾には象徴的な意味はあまり含まれておらず、あくまで視覚的装飾効果を優先させた。その中でも特筆すべきは女性の髪である。その髪は人体の一部としてではなく画面を彩る装飾品として息づいている。

2011-06-08 01:09:37
もげら @mogerauji

男性のシンボルといえばおそらくペニス。では女性のシンボルはなにか。女性器と言うのは容易いが、しかしそれは奥まっていてよく見えない。元より人に見せるものでもない。そんなものよりもっと分かりやすいものがある。それが髪の毛だ。ミュシャの描く髪の毛は風になびき、体を多い豊かに伸びている。

2011-06-08 01:11:38
もげら @mogerauji

ミュシャは経済的理由から仕事を引き受けることも多々あった。その場合には注文主の要望に譲歩した。芸術品はいつも必ず作家の執念から生まれる訳ではない。芸術活動には常にパトロンの存在がつきまとってくる。そんなミュシャの代表作の全ては勿論、協力にミュシャを後押しするパトロンありきだった。

2011-06-08 01:15:02
もげら @mogerauji

ミュシャの描く絵は広告だった。そう知った時は宗教との関連など想像もしなかったが、幼い頃のミュシャは教会に通い歌を聴き、歌い、そして絵を見て、描いた。ミュシャにとって創作活動は音楽と宗教と切っても切り離せないものであっただろう。

2011-06-08 01:18:47
もげら @mogerauji

ミュシャの絵にはいつも同じモチーフが使われる。それは女性。どの絵も似たり寄ったりと言っても差し支え無いかもしれない。しかしひとつひとつを見比べてみればその差は歴然たるものだと分かる。線による表現、色による表現、装飾による表現、光による表現。テーマに沿った表現がなされている。

2011-06-08 01:21:09
もげら @mogerauji

ミュシャの出身はチェコ。正しい名前の発音はミュシャというより「ムハ」に近い。ミュシャはパリでの呼び名。Alfonsという綴りもパリに行ってからはAlphonseと書かれるようになる。芸術家は芸術家単体ではなかなか芸術家になりえない。芸術家は得てして環に作られるものだ。

2011-06-08 01:25:04
もげら @mogerauji

ミュシャは好き好んで商業画家になったのではない。彼は後年、強力な支持者を得て、人類の発展史を宗教的空間の中で展開してみせることに挑戦した。メディアアートの中でミュシャが描いたデザインの数々も大変に価値あるものだが、ミュシャの真の欲求はそこには無かったのだろうか。

2011-06-08 01:32:01
もげら @mogerauji

日本人はミュシャが好きだ。印象派も好きだ。それはやはり日本美術の精神が反映されているからではないだろうか。漠然としているけどそう思う。ミュシャは線の画家だと思う。浅学の身ながら個人的に。ミュシャが描いた写実的壁画よりも、輪郭線のはっきりしたポスターの方が人の心に残っているのでは。

2011-06-08 01:35:33
もげら @mogerauji

同じ一枚の絵を見るにしても、鑑賞者1人1人で見方が違う。モデルの女性の顔やスタイルが好みでないと関心を無くす人もいる。自分が描く絵の参考にしようとする人もいれば、作品の世界に心を投影し、遥か彼方まで妄想に突き進む人もいる。鑑賞の仕方など自由だ。事前知識のあるなしも自由だ。

2011-06-08 01:38:36
もげら @mogerauji

作者が意図するしないに関わらず、結果として「そういう」作品になることもある。作者がこう描いたからこうなのだ、という明確な答えただひとつしか無いとは思えない。偶然、違う意味を帯びることもあると思う。それを研究者が暴き、マスコミが広め、芸術家は作られていくのではなかろうか。

2011-06-08 01:40:56
もげら @mogerauji

絵を見る時に間違えやすいポイント。「遠近法」という単語があるけれど、遠近法にも色々ある。線遠近法、色遠近法、空気遠近法、遮蔽遠近法、呼び方などなんでもいいが、遠近を表すための方法は透視図法に限らない。「リアル」「写実的」という単語もそうだ。どの程度が「リアル」なのか定かでない。

2011-06-08 01:43:04
もげら @mogerauji

ミュシャの人物表現は特筆するようなことはないと思う。あれは装飾が凄いんだ。デザイン力なのだ。と思う。ミュシャの描く宗教画も綺麗だけど、ミュシャの魅力はそこではないのだ、と思う。だがミュシャ本人は宗教的世界観に傾倒していたであろうから不憫なのだ。分からなくなるのだ。

2011-06-08 01:47:11
もげら @mogerauji

現代の有名なデザイナーは大抵、良いデザインはシンプルになると述べている。本質を表現するという意味でのデザインの中では、はっきり言ってミュシャなどお呼びでない。と思う。俺ごときが口が過ぎたか。というか綺麗な装飾で飾り立てるのはデザインとはまた違う分類なのかな。

2011-06-08 01:50:55
もげら @mogerauji

まぁとにかくミュシャ展行って感動してこいよってこと。俺も近いうちに見に行くってこと。ひぐらし読もう。

2011-06-08 01:52:30
もげら @mogerauji

アール・ヌーヴォー時代のミュシャのグラフィックアート作品は版画技法(リソグラフ)で制作されている。最初から作品は複数存在する。俺が心惹かれる美術作品はいつも複製品ありきだ。現代の漫画もそうだし、浮世絵もそうだし。

2011-06-08 14:34:04
もげら @mogerauji

あ、リソグラフじゃない。リトグラフだ。

2011-06-08 14:36:06