「アビス」とはまさしく現実のこの世界そのものの模写であるといえる 『劇場版 メイドインアビス 深き魂の黎明』感想。個人的まとめ。#メイドインアビス

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じぇまん @susan0smith1985

劇場版 メイドインアビス 深き魂の黎明 観終わり。観る前からわかっていたことだけど、ずっしりと重たい。メイドインアビスを観ていて感じる「えぐみ」は、この作品がどこまでも現実を模したものであるから感じられるもの。「常識」「倫理」「道徳」などの枷、枠を取り除いていった先にあるのは、 pic.twitter.com/323yh300p5

2020-01-19 19:53:48
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じぇまん @susan0smith1985

剥き出しの現実。それは「残酷」という言葉ですら生ぬるい戯言であることを思い知らされるありのままの、あるがままの世界の在り様。「常識」「倫理」「道徳」「善悪」といった概念に普段自分たちがどれだけ護られているのか、愕然とした思いになる。漠然とでも、「常識」「倫理」…といった概念が存在

2020-01-19 19:53:49
じぇまん @susan0smith1985

するという「世界への信頼」とでも言うものがあることで、どれだけメンタルが護られていることか。「常識」「倫理」…といった「優しい虚構」が通用しない剥き出しの存在、剥き出しの世界と遭遇したときに私たちは「不条理だ」「理不尽だ」と嘆き叫ぶ。残念ながら世界は最初からそういう場所でしかない

2020-01-19 19:53:49
じぇまん @susan0smith1985

メイドインアビスで描かれる「アビス」とはまさしく現実のこの世界そのものの模写であるといえる。私たちは、この、「不条理」で、「理不尽」で、「不可解」で、「不可逆」な世界の中で、産まれてそして死んでいく。その世界の中で、未知に怯えて身を縮こまらせて生きるのか、未知を恐れながらも

2020-01-19 20:13:05
じぇまん @susan0smith1985

その不可思議で驚異的な世界へ飛び込んでいくのか、それは人それぞれだ。どのみち、すべてを理解することは叶わない。どのみち、いずれ死んでいくことには変わりがない。何が「正しい」とも、何が「間違っている」とも言えない世界の中で、さて、あなたはどうする? そういう問いを突きつけてくる作品

2020-01-19 20:13:05
じぇまん @susan0smith1985

映画鑑賞って、「息抜き」とかには全然ならないよね。めちゃめちゃ疲れるし、めちゃめちゃしんどい。

2020-01-19 20:30:55
じぇまん @susan0smith1985

昨日ほぼ一日中、家で寝ていて、だいぶ疲労が取れたけど、今日映画二本観たら、ぐったりですわ。心身が重たい。

2020-01-19 20:32:21
じぇまん @susan0smith1985

「何もしない」という日の重要性がよくわかる。

2020-01-19 20:33:33
じぇまん @susan0smith1985

存在の不安。「自分が存在している」ということの「不確かさ」。広い広い宇宙の片隅で、ほんのひととき浮かび上がって消えていく「私」。なんと儚く、不確かなものか。でもどうやらそれが現実らしい。それでも世界は美しく、驚嘆的で、残酷で、グロテスクで、恐ろしくも愉快だ。それこれも生きている間

2020-01-19 21:15:00
じぇまん @susan0smith1985

だけ感じられるのだという。なんとなく、いずれ死んでしまうことが寂しい。それでもいつか必ず死ぬんだなあ…。そんなことを『メイドインアビス 深き魂の黎明』を観終わったあとにぼんやりと感じていた。

2020-01-19 21:15:01
じぇまん @susan0smith1985

『メイドインアビス 深き魂の黎明』を観終わったあとの感覚が、『この世界の片隅に』を観終わったときの感覚に似ているのは、どちらも、世界の残酷さを自明の前提にしながらも、「それでも」前を向いて歩いていく物語であるから、だと思う。どんなに酷薄な世界であろうとも、世界そのものを否定しない

2020-01-19 21:33:19