エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話( #えるどれ )~8世代目・その12~

もう通し番号の数字は気にしないことにしよ ハッシュタグは「#えるどれ」。適宜ロボトルネタトークにでもどうぞ (参考)[R-18]強くて凛々しい巨乳人妻天使がチン負けして無様アクメするやつが見たい 続きを読む
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まとめ 【目次】エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話(#えるどれ) 人間とエルフって寿命が違うじゃん。 だから女エルフの奴隷を代々受け継いでいる家系があるといいよね。 という大長編ヨタ話の目次です。 Wikiを作ってもらいました! https://wikiwiki.jp/elf-dr/ 21935 pv 167 2 users

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まとめ エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話( #えるどれ )~8世代目・その11~ ドレアムは貰った石とかためておかないタイプ。 ハッシュタグは「#えるどれ」。適宜マジッグアンドウィザーズネタトークにでもどうぞ 6317 pv 7

以下本編

帽子男 @alkali_acid

◆◆◆◆ この物語はエルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系のウハウハドスケベご都合ファンタジー。 略して #えるどれ ↑こちらのハッシュタグで元ネタになった各種ファンタジー雑談や、皆さんの描いて下さったイラストが見られますよ! 過去のまとめはこちらから読めます! togetter.com/t/%E3%81%88%E3…

2020-02-09 16:24:46
帽子男 @alkali_acid

さてさてエルフの女奴隷は闇の女王として覚醒し、魑魅魍魎の巣食う影の国の支配を宣言します。 しかし西の果てに住まう光の諸王と、世界の創造主をうたう「唯一にして大いなるもの」が許すはずもなく、光と闇の対決の時が近づいてきました。

2020-02-09 16:27:52
帽子男 @alkali_acid

女奴隷の持ち主である黒の乗り手ドレアムは、影の国を離れ、一路かつての闇の君主である冥皇の流刑地、冥府へ下ります。 最後の戦いに備え、光の刺客に倒された先代の黒の乗り手キージャの魂を蘇らせるため、そして闇の女王の思い人である妖精王クルフィノを復活させるため。

2020-02-09 16:30:05
帽子男 @alkali_acid

死者の再生などという此岸の理を超えた秘蹟は、すべての精霊の中でも最も力ある冥皇でもなければそうそうできはしません。 とはいえ冥府はいずこにあるか定かならず。 ドレアムは、かつて冥皇が闇の女王のために残した魔法のしかけ、石柱の輪をくぐり虚無の暗黒のかなた、世界の壁の向こうを探索。

2020-02-09 16:32:51
帽子男 @alkali_acid

静寂の宙(そら)や、燃える太陽の海を訪れ、万物の審判者や不死鳥といった摩訶不思議な「力あるもの」すなわち異教の神々と遭遇し、勝負の末に一部を味方につけ、さらに旅を続けます。 今回辿り着いたのは、ごくのどかな緑の原。牛がのんびりと草を食むなだらかな丘の上です。

2020-02-09 16:35:19
帽子男 @alkali_acid

ドレアムは、牛を守っているらしき不思議な筒を持つ少女に出会いますが、挨拶もそこそこ意識を失います。 燃える太陽の海のそばで、不死鳥を相手に勝負をした際、虚空に荒れ狂う毒を帯びた光の風に巻かれ、生き延びるため冥皇が残した魔法のすべてを使いきり、みずからの力も使いきっていたのです。

2020-02-09 16:37:52
帽子男 @alkali_acid

さて、我等が六本指の博徒の運命やいかに。

2020-02-09 16:38:31
帽子男 @alkali_acid

「…し、死んでる…」 少女は呟きつつ、尖端に穴の開いた筒で、倒れ伏す青年をもう一度つついた。 “勝負の公正のために申し上げると、ドレアム選手はまだ死亡していません。赤き太陽から吹きつける風をしのぎきるのに力を使い尽くしただけです” 交差する三本の円柱がそばに浮かんだまま答える。

2020-02-09 16:40:57
帽子男 @alkali_acid

ちなみにこの奇怪な形をした存在の正体は、万物の審判者、誰だろうと闘争するもの同士の間に割り込んで審判をするのが好きなあつかましい神様だ。その性格上、さまざまな種族と意思疎通ができるようだ。 少女はぎょっとして筒を交差する円柱に向けた。 「お前も月の落とし子か!」

2020-02-09 16:43:25
帽子男 @alkali_acid

“私は万物の審判者。通常、審判への示威行為は赤信号、一発退場となりますが、小さきものの無知に鑑み黄信号一回にとどめておきます。次に私にその長筒を向けたら消去します” 「…月の落とし子は人間の言葉まで学んだのか!でも怖くなんかない!私はタラ牧場の牧童だ!来るなら来てみろ!風穴を」

2020-02-09 16:45:56
帽子男 @alkali_acid

「お控えなすって」 呟きながら、むくりと暗い膚に尖り耳の丈夫(ますらお)は身を起こした。あまり具合がよさそうには見えないが、口元には楽しげな笑みを浮かべている。しかも言葉は少女が操っているのと同じ種類のものだった。いつの間にか使えるようになっている。

2020-02-09 16:47:46
帽子男 @alkali_acid

「手前生国は影の国。縁を以て親と発しまするは黒の繰り手キージャ。名を声高に発しますは失礼にござんす。ドレアムと申すしがない駆け出しにござんす。お見知りおきを」 「…人間…なのか…」 少女は長筒を下ろす。

2020-02-09 16:48:42
帽子男 @alkali_acid

「さあて。手前も自分が何なのかはちょいとはっきりしやせんが、月の落とし子なんて風流なもんじゃねえことだけは確かでさ」 「…そうだな…月の落とし子だったら…そんなに弱そうなはずはない…流れものか…よくタラ牧場に辿り着けた…だ、だけど信用なんかしないぞ!」 「そいつぁもっともだ」

2020-02-09 16:50:05
帽子男 @alkali_acid

あぐらを掻き、ほおづえをついたドレアムはあくびをひとつ。 「ですがね。そちらさんをお呼びする名前ぐらいは教えていただきてえもんで」 「私はリズ…名前を教えたからってなれなれしくするな!」 「もちろんでさ。リズの姐さん。ついでにもう一つお教えいただきてえんですが」

2020-02-09 16:51:46
帽子男 @alkali_acid

六本指の博徒、黒の賭け手はのんびりと尋ねる。 「このあたりに石の柱が輪になったようなところはありませんかい?」 「…知らない。おばあちゃんなら…あ。案内なんかしないぞ家には」 「そうですかい。まあお世話になりやした」

2020-02-09 16:53:20
帽子男 @alkali_acid

立ち上がるとぽんぽんと尻をはたいて、指をひとなめし、高く掲げて風の向きを確かめてから、吹いててくる方へぶらりと歩き始める。 「おい!どこへ行く」 「なあに、いつまでも牧場で牛さんお食事の方のお邪魔をしちゃあ気が引けるんで。よそへ行きまさあ」 「よそだって?ここから近くの防月壕まで」

2020-02-09 16:55:19
帽子男 @alkali_acid

リズは言いさしてからむむっと口をつぐむ。ドレアムは省みてまた気さくに問う。 「防月壕てなあなんのこって?」 「知らないのか?いったいどうやって今まで生きてこれたんだ」 「いきあたりばったりでさあ」 「信じられない…月の落とし子からどうやって逃げた?やっぱりあいつらの仲間か?」

2020-02-09 16:57:10
帽子男 @alkali_acid

「さっきからどうも解らねえ。月の落とし子ってなあいったいどういう方でさ?」 「どんなって…月の涙に混じって…大地へ降りてくる。人でも家畜でも…殺して屍を運び去る…あの怪物どもを…知らないはずないだろ」

2020-02-09 16:59:14
帽子男 @alkali_acid

「へえ!風雅な方々でさあ」 「ふざけるな!おじいちゃんも!あいつらに殺されたんだ!やっぱりあいつらの味方か!さあ吐け!」 「どっちの味方ってこたあありやせんや。でも面白ぇや、ひとつ手合わせはしてみてえ」

2020-02-09 17:01:42
帽子男 @alkali_acid

リズは目を丸くしてドレアムを見つめ、やがてぐったりと小さな肩を落とす。 「お前、頭が変なんだな。おじいちゃんは言ってた。同じ人間同士は助け合わなきゃだめだって。悪党は別だけど。不幸せなひとには手を貸してやれって。神様が観てるからって」 「頭が変なのはお言葉の通りでさ」

2020-02-09 17:03:15
帽子男 @alkali_acid

少女はかわいそうな狂人を防月壕へ連れ帰った。牛を呼び集めながら。 地面から斜めに開いた屋根の下に家畜の群は潜り込んでゆく、すべて受け入れると、屋根はゆっくりと閉じ、上に生えた緑は周囲の草原とぴたりと合わさって区別がつかなくなる。

2020-02-09 17:05:08
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