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三流劇画ブームとロリコンブーム──70年代末のマイナー漫画をめぐる状況
『エロマンガノゲンバ』の中に何度も「伝説の同人誌シベール」という話が出てくる。読んだ人が、どの辺が伝説なのか知りたいという意見があったんだけど、これを今の人に何が伝説なのか、という事を資料だけで伝えるのは非常に難しい。だって、今見たらどこがエロいの?って思われるレベル。 pic.twitter.com/Y9bEulQNXd
2017-01-02 18:42:17なので、なるべく文字でもその凄さを伝えるべく、前後の時代性の変化なども書いたつもりだけど、やっぱりその当時にその場にいた人の衝撃を正確に伝えるのは難しいな〜と思った次第。僕自身、実は直接その場いにいたわけじゃないけど、ふしぎとその凄さはわかるんですよね。まだ余熱があった。
2017-01-02 18:45:14日本初のロリコン漫画同人誌『シベール』(1979年)創刊にまつわる吾妻ひでお氏のエッセイ漫画(蛭児神建『出家日記―ある「おたく」の生涯』に寄稿された巻末漫画より) pic.twitter.com/gYa6jRM4d2
2019-10-15 23:53:19先日作成した「'79~'90年代前半 男性向エロ同人誌樹形図」(シベール以降の同人誌の分化形態) (降間の私見 pic.twitter.com/4PA4cY42mL
2019-12-25 23:40:53※シベール=吾妻ひでおと沖由佳雄がプロデュースした日本初のロリコン漫画同人誌(男性向けエロ同人誌の実質的な第1号)。無気力プロダクション発行。1979年創刊。1981年終刊。主力メンバーは、かつて江古田にあった伝説の漫画喫茶「まんが画廊」の常連客で構成され、無名時代の蛭児神建、仁科蒼一、孤ノ間和歩、計奈恵、豊島U作、三鷹公一、早坂未紀、森野うさぎ、川猫めぐみ等が同人として参加した。
@kimirito 伝説の始まりと言うか、最近見られるような美少女エロの出発点のようなものではないでしょうか(それ以前は劇画中心でしたし)。少年漫画のような絵でもいいんだということが認識されたというか…
2017-01-02 20:36:42@gozonzzi 「それまで、エロと言えば劇画。そして手塚治虫がエロを描いてもこどもっぽくてエロにならなかった。そこに吾妻ひでおが、」とネットゲリラさん・竹熊さん(お二人とも1970-80年代にエロ本編集者)の評でした。エロ描いてるんですけど、と。
2011-05-22 18:21:45@kimirito 私もリアルタイムからは少し外れるんですが「すごい」と正直、格付けが好きなタイプの編集人に踊らされていたようなきらいも。当時マンガのムーブメントに名前を付けていく最後の流行時期だったようにも思います。ニューウエイブの次には三流劇画の時代。その次はロリコンが来る
2017-01-02 19:55:30ふと気づいて手元の別冊新評三流劇画の世界(1979年)を紐解いて愕然とするのは、劇画アリスと吾妻ひでお、みのり書房とOUTに対する言及はあっても、ロリのロの字も無いことだった(というか美少女という括りが中島史雄だし)。本当に1980年代文化なんだな!
2013-08-01 22:16:5670年代エロ劇画を資料化した、正気を疑う一冊「別冊新評 三流劇画の世界」(新評社/昭和54年)というのがある。 当時でしか揃わないであろう面子での対談や清水おさむ氏の「魔血子」まで遡る経歴紹介など、全体的に見所満載。 当時流行った「コピー技」についても言及しており、爆笑は禁じ得ない。 pic.twitter.com/h4deEcdT0r
2019-05-27 04:47:10別冊新評『三流劇画の世界』特集(昭和54年発行)に掲載されたマンガ家相関図。 わかりやすいんだかわかりにくいんだか… pic.twitter.com/OEgGUgHJZo
2015-11-19 21:20:00@dokurohigh @kan_ei_sen @sanryugekiga 「三流劇画の世界」は、当時、「エロ劇画界(そんなものあったのかな)」の全体像をなんとなくでも知ることができた〜貴重な資料でした。あまりにも雑誌の数が多くて、描き手も多いし、途方に暮れそうだったんですが、かなりの「道しるべ」になりました。とにかく、この本しか資料なかった。
2018-02-16 18:29:55で。石井隆が出て、三流劇画ブームとか。こっち方面の「汗臭く泥臭く汚らしくて陰惨な感じ」は「時代遅れの最後のあだ花」みたいな感じで、80年代入ると終わっちゃうんだが。SFとアニメと少女漫画方面の「ライトでポップ」なやつが天下取ったのが80年代で。そっち方面から「ロリコン」「美少女」
2016-07-06 11:58:16三流劇画ブーム(77~79年)に対する不満から生まれた□リコン漫画ブーム(80~83年)は以後「ムーブメント」の枠を超えて広く一般化したことで人口に膾炙し、いつの間にか「アニパロ」「萌え」「オタク」と鞍替えして現在まで伝わってきている。でもオタク系文化史ではこの辺すっ飛ばしがちじゃない?
2020-02-18 04:06:56『別冊新評 三流劇画の世界』は、米沢嘉博氏と私でずいぶんたくさんの原稿書いてます。他にほとんど書き手がいなかったので仕方ない。またTVでも人気番組『11PM』で特集が組まれたりと、マスコミ挙げていろいろと騒々しい事になるんだが、その本が出る頃には当人たちはとっくに、次のネタに取り掛かっていたりするわけです。
この雑誌には座談会が載っていて、そこには失業中の私も出席しているのだが、そこでは「ロリコン系のエロ劇画誌を作ってみたい」と発言しているわけです。また、その直前、みのり書房で私が作っていた『Peke』の最終号編集後記では『Little Pretenders 小さなおすまし屋さんたち』(ミリオン出版/1979年1月)という写真集について触れている。次に来るのはロリコンだとそう考えていたのだ。
川本耕次『ポルノ雑誌の昭和史』筑摩書房〈ちくま新書〉所載
1978年に漫画エロジェニカが摘発され、ついで1980年にPTA全国協議会による有害図書の自販機販売規制の請願運動が開始、ビニ本の一斉摘発。(p.76)1982年に、初のロリコン漫画誌とされるコミックレモンピープルが創刊。劇画調のエロ漫画と交代してアニメ・漫画調のロリコンが台頭。
2014-04-19 13:54:12pp.112-118は「萌え」と「可愛い」にかんする議論。「ロリコン漫画読者の99%以上はペドファイルではなく『可愛いもの』が好きな若者たちだった」(p.116)。萌えはエロティシズムに発しているものの、露骨な性表現への忌避が働いており、そこにとどまろうとするものだった。
2014-04-19 22:17:26