期待しない→驚く→自発的行動を誘発する

「期待する」マインドセットだと子どもは自発性を失い、「期待しない」と子どもは自発的に動く。この皮肉な現象を、思考のフレームワークから解き明かすことを試みた。
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shinshinohara @ShinShinohara

うちでは、「期待しない」子育てを実践中。 たとえば、これまで時間割通りに教科書をランドセルに入れるのは、嫁さんがずっとやっていた。「たまたま」が現れるのを待って。 すると先日、「たまたま」、明日の時間割がどうだったか、息子が調べていた。そこですかさず、嫁さんが声をかけた。

2020-02-19 01:30:07
shinshinohara @ShinShinohara

「え?自分で時間割するつもり?お母さんやるからいいよ。そんな頑張らなくていい」 するとアマノジャクな息子「自分でやる」と言い出した。そこですかさず嫁さん、「うわ、さすがお兄ちゃんやなあ。大人になって。でも、そんなに頑張らんでいいんよ。時間割くらい、お母さんに甘えて」。

2020-02-19 01:33:15
shinshinohara @ShinShinohara

「イヤだ。自分でやる」と息子。 時間割どころか、翌朝の着替えまで全部自分でそろえた。嫁さんも私も驚き、驚く私たちに対し、ちょっと得意げな息子。 実際にはまだまだ、揺らぎはあると思う。そうはいっても、時間割しない時はこれからもあるだろう。そのときは私たちがやればよいと思ってる。

2020-02-19 01:36:28
shinshinohara @ShinShinohara

大事にしているのは、自発的に取り組んだことがプラスにとらえられる「デザイン」だ。私も嫁さんも、息子に「期待しない」。期待しないから、期待しなかったことが起きると、素直に驚ける。すると、子どもは嬉しく、誇らしい。子どもは、自分の成長で親を驚かすのが大好き。そして誇らしい。

2020-02-19 01:39:05
shinshinohara @ShinShinohara

すると、子どもは自分で翌日の準備をすることが楽しくなる。それをやれば親が驚くからだ。驚くということは、自分が成長した証だからだ。そほ喜びをかみしめようと、自発的に行うようになる。自発的な取り組みがプラスに感じられるフレームワークを、親も子どもも共有できるようにデザインしている。

2020-02-19 01:42:08
shinshinohara @ShinShinohara

もし、子どもが疲れて時間割の準備をしない日が再び来ても、気にしない。嫁さんは、自分がやるつもり。むしろ嫁さん、「あ、久しぶりにお母さんにやらせてもらえて嬉しいわ」くらいに言うつもり。そしたらアマノジャクな息子は、また自分でやろうとするだろうから。

2020-02-19 01:44:51
shinshinohara @ShinShinohara

これが逆に、「翌日の時間割の準備をするのは当たり前」という思考のフレームワークを親が持っていたらどうなるだろう?子どもは面倒なことはやりたがらない。いつまでたっても準備しようとしない子どもに親は苛立つことになるだろう。親が怒る原因となる翌日の準備が、子どもも嫌いになる。

2020-02-19 01:47:11
shinshinohara @ShinShinohara

口やかましく言って子どもにやらせるか、へそを曲げて全くやろうとしない子どもを罵りながら、親が翌日の準備をし、「親が手伝わなければ何もできないダメな子」という烙印を子どもに押し、実際子どもにその言葉を投げつけずにいられなくなるかもしれない。「期待する」とどうしてもそうなってしまう。

2020-02-19 01:49:51
shinshinohara @ShinShinohara

そこで私たちは「期待しない」ことにした。すると、子どもが翌日の準備をしなくてもイラつかずに済む。もし子どもが自発的に取り組んだら素直に驚け、偉いなあ、と素直な感嘆の声を出せる。すると子どもも誇らしげな気持ちを味わえる。翌日の準備は楽しくて誇らしい作業となる。

2020-02-19 01:52:30
shinshinohara @ShinShinohara

仮に翌日の準備をしない時があっても、「期待しない」から腹も立たない。今日は疲れてできなかったんだな、と、親が準備をすればよいこと。そのとき、「疲れてるんでしょ。今日は無理しなくていいよ。」と声をかけると、「やる」と大概言う。子どもはアマノジャクだから。

2020-02-19 01:54:58
shinshinohara @ShinShinohara

すると、「疲れてるのにあんた、偉いなあ」と驚ける。もし、連日自発的に準備したら、「この頃、自分で全部やってしまうなあ。大きくなって。ちょっと寂しいなあ」くらいに言っておくと、自発的に取り組む自分、という誇らしい映像を持てるので、子どもも習慣として持とうとする。

2020-02-19 01:57:04
shinshinohara @ShinShinohara

「期待しない」という思考のフレームワークだと、子どもが自発的に行うことはすべてプラス評価になる。少しでもやれば親は驚き、感嘆の声を上げる。すると子どもは驚かすのが楽しいから、もっと驚かせようという感心させようと自発性を発揮する。自発的であるほど、楽しく誇らしくなるようなデザイン。

2020-02-19 01:59:30
shinshinohara @ShinShinohara

「期待する」と逆になってしまう。翌日の準備をするのも毎日宿題をやるのも当たり前、となると、もし子どもが自発的に取り組んでも親は驚かず、当たり前として無反応なのに子どもは気づく。自発的に取り組んでもプラス評価どころか、0点に戻せるだけ。やらなければマイナス評価。

2020-02-19 02:02:11
shinshinohara @ShinShinohara

自発的に取り組んでもほめられるわけでも親が驚いてくれる訳でもなく、「やって当たり前」とされ、評価が0点になるだけ。やらなければマイナス評価。頑張ってもプラスになることがないフレームワークに置かれてることに子どもは気づき、頑張ることがバカらしくなる。自発的に動かなくなる。

2020-02-19 02:04:10
shinshinohara @ShinShinohara

自発的な行動を促すには、「期待しない」マインドセットを採用すること。それにより、子どもの自発的行動に素直に驚けるマインドセットを確保すること。こうした思考のフレームワークを採用すると、子どもは、自発的に取り組めば取り組むほど親が驚いて楽しくなる。自発的行動は楽しい行為になる。

2020-02-19 02:06:28
shinshinohara @ShinShinohara

「期待する」あるいは「やって当たり前」のフレームワークを採用するとすべてが逆転する。自発的行動をとっても「いや、それ当たり前だし。そんなんで驚くとでも?」という反応で、子どもは楽しくない。何をやってもプラス評価になることがないので、「やらない」と決めた方が精神衛生上有利になる。

2020-02-19 02:09:00
shinshinohara @ShinShinohara

どんな思考のフレームワーク(思枠)を採用するかで、親の子どもに対する姿勢も、子どもの反応も大きく違ってくる。「心構え」をどう持つかで、相手(子ども)から誘発する行動が違ってくる。私の部下・子ども指導論は、「思考のフレームワークデザイン」によって立つ。

2020-02-19 02:11:54
shinshinohara @ShinShinohara

こうした、「期待しない」ことによる自発性の誘導は、前に書いた子育て本や上司本にも書いている。参考にして頂ければ幸い。 amazon.co.jp/%E5%AD%90%E3%8…

2020-02-19 02:13:51
shinshinohara @ShinShinohara

そしてどうやら、「思考のフレームワークデザイン」が、極めて重要だという問題意識が生まれたので、特にその問題に特化してまとめたのが、四冊目となる、近日発刊予定の本「思考の枠を超える」。自分をも、他人の行動をも縛る思考のフレームワークの実態について調べた。 books.rakuten.co.jp/rb/16223526/

2020-02-19 02:17:36
shinshinohara @ShinShinohara

ナチスがユダヤ人憎しのフレームワークを利用して政権を奪取したのも、ほとんどの軍人が勝ち目なしと考えていたにも関わらず止められなかった対米戦も、「思考のフレームワーク」(思枠)がみんなを縛り、他の行動をとれなくするから。

2020-02-19 02:19:58
shinshinohara @ShinShinohara

子どもが自発的に宿題をするようになったり、嫌だと思っても全国民的に戦争に突入したり。身近な問題から国や人類まで支配する、「思考のフレームワーク」問題に、真っ正面から取り組んでみました。四冊目の本も、お読みいただけると嬉しいです。 books.rakuten.co.jp/rb/16223526/

2020-02-19 02:21:52