創作文33

まとめ
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晴れ時々雨 @rio11ruiagent

私が彼に従うときは黙っているとき。そうじゃないときは好きにするわ。彼はまるで厳格な母親のように私に彼流のルールを課し、それに背くと私を放り投げる、いったん。彼がいようがいまいが、そうすることしかできない私を彼は無視できない。厄介だ、彼は。私は彼に掬わせてあげている。それが私の。

2020-03-09 13:25:53
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あまり生意気なことを言うものだから、彼女を育てている感覚に陥った。僕はいつの間にか彼女の上に立ち、彼女を見下げていた。僕の視界の下の方で彼女はいつも通り、傍若無人と言っていいくらいに振る舞い周りを困惑させる。ぎゅう詰めの箱に手を入れ彼女を掬う。僕はいつの間にか救うと錯覚していた。

2020-03-09 13:12:14
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#おやすみ名前の知らない人たち 三枚舌かもしれない でも根元はひとつ そろそろ神と呼ばれてもいいと思う pic.twitter.com/12xeaP5hpT

2020-03-08 22:35:19
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#おやすみ名前の知らない人たち 言ったって誰も信じてくれやしないけどあたし、殺し屋なの pic.twitter.com/6h4lPVbAO3

2020-03-08 22:23:00
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私は涎の中に住む者です。そうですあのヨダレ。私は彼女が産声を上げたときから存在し、彼女の口内、引いては体内までも汚染しようと侵入を狙う雑菌共を体外で駆逐する大役を担っている。しかし今は活躍の場がめっきり減った。最近は他人の唾と混じることがあり、それがとても不快なのだ。

2020-03-08 18:09:23
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たぶん彼は電話をしている。浴室のカーテンから洩れる煙、煙草を持つ手首が忙しなく振れている。火先の向きが変わるたびに煙が白い尾を引き、帯が輪になってくゆり、湯気にとける。話が弾んで湯気は煙に押され気味。耳の聞こえない僕は一つ咳をした。彼は吸い差しをタイルに落とす。煙草の魂が抜ける。

2020-03-07 22:24:47
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冷えた金属が砂で汚れている。鋼の板は目に見えない振動を起こし、砂が粒だったというのを思い出す。粒たちはその上を跳ねながら集まり、とある形を象る。向こうの板にはまた違う紋様ができている。どうやら振動の大きさによって陣形が変わるらしいが、結局同じ板の上であれば徐々に一つの模様になる。

2020-03-07 21:33:08
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車掌が切符を切りに来る。線路のない夜行列車は星の雲に差しかかり、星の小さな粒が車体に当たる、ぱちぱちという炭酸が弾けるような音を立てる中、乗客は胸を開き車掌に心臓を差し出す。車掌はずぶりと胸に手をつっこんで赤くぼんやりと光る心臓に鋏を入れる。ぽち、と星型の穴が空く。乗客の印。

2020-03-07 00:41:09
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春はおきざり喜ぶふり上手くなる #自由律俳句

2020-03-06 22:37:15
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放っといて 張る声わざとらしく震え #性愛俳句

2020-03-06 22:28:47
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耳たぶを貸してねさわって眠るから #性愛俳句

2020-03-06 21:26:24
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星を見に来ただけなんだ眺めがよくて #性愛俳句

2020-03-06 21:06:02
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裏ぶれた工場に上がる焔の帯に 落とせば二つ溶けて交わる #性愛短歌の日題詠 指輪 #性愛短歌部 うらぶれた こうばにあがる ほのおのおびに おとせばふたつとけてまじわる 夫を亡くした妻になりきってみました✧

2020-03-06 16:47:46
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はがねの環、誓い戒め時にスリル 心は春の鳥の羽ばたき #性愛短歌の日題詠 指輪

2020-03-06 15:53:20
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彼が来る1分前、それは現れる。場所として公園が多いのだけど、毎回違うそれが出る前になると辺りが静まり返り風も止む。ふと向こうを見るとこっちに近づいて会釈する。何か言いたげな、言い出しそうな雰囲気になると彼に声をかけられてそれは消える。 彼が1分だけ私に幽霊を会わせているのだと思う。

2020-03-05 23:36:04
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水面から顔を出すと波飛沫がかかり息苦しくなるのだが、私は水の中でも息ができるのを思い出し、空気を諦めて水中に潜った。肺には眠っていてもらい鰓に切り替える。ここで目を閉じさせるのは鰯の群れが横切るときだけで、瞬きは要らない。そうだ要らないのだ、人であることは何も。肺と瞼を返そう。

2020-03-05 23:13:43
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新聞というと思い出すことがある。 小学生の頃、書道の時間に新聞を持参することがあった。隣の席の子が大人しく筆を進める半紙の文鎮の下に広げられた新聞に「自殺」の文字をみつけ、なんとなくはっとした。 その子の父親もその少し前に自殺していたらしい噂があった。 #呟怖 twitter.com/moon04cat/stat…

2020-03-05 22:55:19