Early Bird @ 41isyoichiさんの英語講座(2020年2月23日分)cardinal/inとat/will you/whateverの前置詞化/after all/久しぶり

まとめました。
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Early Bird @41isyoichi

中高で英語を教え、大学で英語科教育法と受験英語指導研究を講じてます。教員研修会講師。文科省高校検定教科書 FLEX (増進堂)執筆者。NHKラジオテキスト英文法コラム元執筆者。『英語教育』(大修館書店)など専門誌へ寄稿多数。共著に『夢をかなえる英文法 ユメブン1』(アルク)。未来塾(@miraijuku2015)主宰。

Early Bird @41isyoichi

[THREAD] cardinal の語源はラテン語の cardo (= hinge) であって「ちょうつがい」の意だ。扉がよく開くか否かは「ちょうつがい」の如何にかかっているので、扉の開閉にはちょうつがいはなくてはならない大切なもの、基本的なものである。

2020-02-23 08:25:22
Early Bird @41isyoichi

この事実から cardinal は「もっとも大切な」「主要な」「基本的な」などの意味を持つに至った。cardinal number (基数), cardinal points (基本方位 [東西南北のこと]), cardinal virtues (基本道徳) などが用例に挙げられる。

2020-02-23 08:25:22
Early Bird @41isyoichi

「主要な」の意味は今度は人に用いられ、主要な人、特にローマ教会において主要な地位を占める人=枢機卿(ローマ教皇の最高顧問)の意を生んだ。これら枢機卿は深紅色の僧衣をつけ、深紅色の帽子をかぶるので、その服装の色から今度は色の名称となり、「深紅色(の)」の意味が生じた。

2020-02-23 08:25:22
Early Bird @41isyoichi

さらに、色の名は鳥の名にまで発展し、全身この色である米国産の鳴鳥の名前にまでなりました。ひいては、この鳥をシンボルとする野球チームの名称にさえなっている。 pic.twitter.com/sRTAoEcSzB

2020-02-23 08:25:24
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Early Bird @41isyoichi

「昔は地理的知識が少なかったため、自分の周辺を除き遠くの国は、例え大きな国でも、地点としてしか頭に映じなかったようである。いまなら当然 in となるべきところに at を用いた例が案外に多いのはこのためであろう」と小西友七『現代英語の文法と背景』(研究社、1964年、p.99)は述べる。興味深い😳

2020-02-23 08:49:38
Early Bird @41isyoichi

「Will you...? は、通例、相手の <意志> を尋ねることによって、語用論的に <依頼> を行うことになるので、相手の <計画・予定> を尋ねる場合は Will you be -ing? の方がそつのない、丁寧な表現になる」と安藤貞雄『英語教師の文法研究』(大修館書店、1983年、p.104)は述べ有益だ。

2020-02-23 09:23:03
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] 英文法においては、現象はひとつでも、その人の見方によって、認識ががらりと変わることがある。例を挙げよう。 whatever が導く譲歩節は 👉Whatever the circumstances, losing a job is a painful experience. (どんな状況であれ、失業はつらい経験だ) のように時として省略文になる。

2020-02-23 09:43:26
Early Bird @41isyoichi

この現象を、柏野健次『英語語法レファレンス』(三省堂、2010年、pp.255-6)では「whatever の前置詞化」という切り口で捉えており、私の興味を引いた😳 たしかに、表面上、前置詞化しているように見える。この認識の仕方が学習者の便宜につながるのであれば採用を検討したい視点だと考えた次第だ。

2020-02-23 09:43:26
Early Bird @41isyoichi

盲点になりがちだが、after all は話し手が意見を述べた後でその理由や根拠を補足説明する際にも用いられる。 👉I think we should let her go alone. After all, she is eighteen ー she's not a child any more.((なんだかんだいっても)やっぱり彼女は18歳 ー もう子供じゃないんだから)

2020-02-23 11:24:49
Early Bird @41isyoichi

after all を用い、話し手が意見を述べた後でその理由や根拠を補足説明する場合、通例、after all を文頭に置き all の方が強く発音される。after all の後ひと呼吸置いてから、聞き手も知っていることの再確認をする。以上、阿部一『「なぜ」から始める実践英文法』(研究社、p.145)に依拠して記した。

2020-02-23 11:24:49
Early Bird @41isyoichi

日本語を学習する外国の友人に「久々」と「久しぶり」の使い分けを尋ねられ言葉に詰まった。最近愛読している『日本語 語感の辞典』(岩波書店、2010年)が、「久々」には「久しぶり」をさらに強調した感じがあり、少々の期間のあとでは使いにくい雰囲気、と説明していて、唸ってしまった😳

2020-02-23 13:00:38