日本与太話 ~深夜の昔話創作論
- light_snow
- 7013
- 14
- 0
- 0
かちかち山、どの絵本も表紙で撃破済なのなんなんだよ pic.twitter.com/gZ87trWLZh
2020-04-04 01:43:09でもこの表紙から見始めるとストーリーラインが痛快娯楽復讐劇であり、タイトルと表紙の一致性が明かされる流れで「なるほどね〜!!」ってなるんだよな...
2020-04-04 01:44:38カチカチ山、たぬきはもちろん外道のサイコ野郎なんですけれど、全然関係ないのに横からやってきて異様に残虐な復讐を嬉々として代行し始めるうさぎもこいつはこいつで明らかに危険なサイコ野郎ですよね
2020-04-04 02:12:51というか、たぬきはババア汁をおじいさんに食わせて喜ぶ外道のくせに、他人の言葉は全部素直に信じて「どうしてこんなことするんだよう」みたいなこと言う奴なのが逆に本物っぽくてヤバすぎるんだよな……。こいつの一連の凶行、特別な悪意とかなく全部いたずらの延長だと自分では認識していそう
2020-04-04 02:14:36かちかち山の狸、「ババア汁食った、ババア汁食った、流しの下の骨見てみろ!!」が最強ヴィランムーブなんだけど、エグすぎて規制入りがちなのが惜しいんだよな
2020-04-04 02:19:53かちかち山の狸、婆さん殴り殺して肉にして鍋に放り込んだ上に婆さんに化けて爺さんに食わせ「ジジイがババアの肉喰いやがったぜギャハハハハ」とか爆笑して煽ったド畜生の腐れ外道なのであらゆる苦しみを味わせた上で地獄に突き落としてもまだ足りないくらいの存在ではあるんだよな
2020-04-04 02:20:39たぶん幼稚園くらいの頃に見た人形劇のかちかち山で狸が爺さんに正体明かすシーンで「クククク…あっはっはっは!喰った喰った!爺さんが婆汁喰ったぞ―――い!」って言いながら逃げていく狸のシーンがあってあれが俺の中での「かちかち山の狸=ド外道」イメージを固定している
2020-04-04 02:33:42でも狸=悪役という認識にはなっていないのはドラえもんがたびたび狸と言われていたからまあ狸って別にそこまであれでもないんだろうな…ってなってたんだと思う
2020-04-04 02:35:20@delta0401 子供向けに直して、いたずらでおばあさんに怪我させたくらいになったり最後もタヌキ死なずに反省しておばあさんに謝らせて終わりみたいになったりしてるバージョンもあるとのこと
2020-04-04 02:39:36ウサギを美少女に、タヌキを美少女に恋する醜い男に置き換えて、かちかち山2次創作を生み出した太宰治、本当に時代の先を行く天才だったな
2020-04-04 02:19:52- 太宰治 お伽草子 - 青空文庫
カチカチ山
カチカチ山の物語に於ける兎は少女、さうしてあの惨めな敗北を喫する狸は、その兎の少女を恋してゐる醜男。これはもう疑ひを容れぬ儼然たる事実のやうに私には思はれる。これは甲州、富士五湖の一つの河口湖畔、いまの船津の裏山あたりで行はれた事件であるといふ。甲州の人情は、荒つぽい。そのせゐか、この物語も、他のお伽噺に較べて、いくぶん荒つぽく出来てゐる。
(後略)
芥川の「かちかち山」の導入、壮大な復讐譚が始まるぜ!とワクワクさせられる。 aozora.gr.jp/cards/000879/f…
2020-04-04 02:27:30- 芥川龍之介 かちかち山 - 青空文庫
童話時代のうす明りの中に、一人の老人と一頭の兎とは、舌切雀のかすかな羽音を聞きながら、しづかに老人の妻の死をなげいてゐる。とほくに懶い響を立ててゐるのは、鬼ヶ島へ通ふ夢の海の、永久にくづれる事のない波であらう。
老人の妻の屍骸を埋めた土の上には、花のない桜の木が、ほそい青銅の枝を、細く空にのばしてゐる。その木の上の空には、あけ方の半透明な光が漂つて、吐息ほどの風さへない。
(後略)
猿蟹合戦、序盤で「我欲のためなら殺人(蟹)すら厭わない」猿の凶悪さを通して無力な弱者としての子蟹に読者の感情をぐーっと寄せた上で一癖も二癖もある個性豊かな仲間たちがそれぞれの特技を活かして巨悪に立ち向かう痛快復讐譚が展開されるので娯楽作品としての筋の太さとかワクワク感が凄いな……。
2020-04-04 02:10:29でも自分がさるかに合戦の編集だったら「猿には養うべき老いた認知症の母親がいて、介護のストレスからついカッとなり蟹を手にかけてしまったのを仇討ちに集まった皆が知ってしまうのはどうですか?」などと提案したくなる
2020-04-04 02:17:17