連続テレビ小説『スカーレット』とはどんなドラマだったのか?放送終了前後からの感想と考察のまとめ

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窪田浩一 @ko1kubota

それもエゴだと言う事が出来るまでになる。このドラマは常治のエゴに始まり、喜美子が自分のエゴに気付く事で終わったという事も出来る。ただし、エゴ(自我)そのものは誰にもあるもので、それは決して悪い事ではない。 #スカーレット

2020-03-29 01:48:51
窪田浩一 @ko1kubota

悪いのはそのエゴを他人に押し付けたり、他人のエゴを押さえ付けたりする事にある。それだけでなく、自分のエゴを押さえ付けてしまう事も良くない。ただし、自分のエゴを無制限に解放する事も良くない。 #スカーレット

2020-03-29 01:50:52
窪田浩一 @ko1kubota

自分のエゴも他人のエゴも大切にし、バランスを取って行く事が大事なのだという事をこのドラマでは描いたのではないかと思う。それも #スカーレット の一側面に過ぎないのだが、大切なテーマのひとつだったと思う。

2020-03-29 01:52:09
窪田浩一 @ko1kubota

多くの人が脚本を絶対視して、演出や演者がそれを改変する事を疑問視していたと思う。(その反面アドリブは喜ぶ傾向にあるけど…)でも、それは本質的には逆で、このドラマは #NHK で企画されNHKが製作するドラマ。先ずNHKとしての製作意図があり、NHKの社員であるプロデューサー… #スカーレット

2020-03-29 16:49:30
窪田浩一 @ko1kubota

そのチーフである制作統括、実際に作品を仕上げる現場責任者である演出チームとチーフ演出が制作の方向性をまとめ、その制作意図に沿って、外部の脚本家に脚本が発注され、脚本家はクライアントである制作陣の指示に沿った脚本を書くという事だと思う。 #スカーレット

2020-03-29 16:52:39
窪田浩一 @ko1kubota

勿論、実際の脚本を書くのは脚本家なので、脚本家の意思も尊重はされると思うけど、事前の脚本打ち合わせでは、制作統括、チーフ演出、脚本家の間で方向性やテーマ、プロットが練られていき、各週の脚本も打ち合わせを行い、脚本家の書いた脚本が制作陣の意図からズレていれば… #スカーレット

2020-03-29 16:55:12
窪田浩一 @ko1kubota

そこでダメ出しがされ、リテイクとなる場合もある筈。そして完成した脚本も演出や演者によって解釈はマチマチだろう。だから解釈がズレた場合は現場で話し合いが行われ、最終的には現場の演出と演者の間で解釈が擦りあわされ作品は出来上がって行く。 #スカーレット

2020-03-29 16:57:42
窪田浩一 @ko1kubota

その時の解釈が脚本家の意図と異なる事もあるだろう。だが、それは現場の演出と演者が脚本家の意図を捻じ曲げたと言うのは間違いで、むしろ脚本家が制作陣の意図に沿った脚本を書けていなかったと言う方が正しいだろう。それでも、制作陣と言っても1人1人考えは違うだろうし… #スカーレット

2020-03-29 17:01:31
窪田浩一 @ko1kubota

完全に意思統一するのは不可能だし、それは脚本家にも演者にも言える。ドラマに関わる全てのスタッフ、キャストがそれぞれ自分の考えがあり、ドラマをより良いものにしようとしている訳で、そこで意見の食い違いが出て来る事も当然だと言えるし誰が正しくて誰が間違いと言う事は難しい。 #スカーレット

2020-03-29 17:05:19
窪田浩一 @ko1kubota

また最終的には演じるのは演者であり演者は演出の言う事がどうしても納得出来なかったら自分の解釈で演じてしまう事も出来るのでかなり大きな力を持ってると考えられる。脚本家は1人だし演者も子役を除けば同じ役を演じる役者は1人なのに対し演出は複数おり週によって違う人が演出する。 #スカーレット

2020-03-29 17:09:34
窪田浩一 @ko1kubota

当然演出間でも考えが異なる。それを意思統一するのはチーフ演出の役目だろうけど、何かある度に演出がチーフ演出にお伺いを立てるという事はない筈だ。だからある人物の演技について、演出と演者で意見が食い違った時、演者がチーフ演出の意図はこうだったと言えば… #スカーレット

2020-03-29 17:12:17
窪田浩一 @ko1kubota

演出はそれを尊重しない訳には行かなくなるだろう。そういう意味でも最後に最後にその登場人物の人物造形のキーを握っているのはその役を演じる演者だと言う事が出来ると思う。 #スカーレット

2020-03-29 17:15:01
窪田浩一 @ko1kubota

そこで、思い出されるのが「今週のきみちゃん」で、 #戸田恵梨香 が「喜美子は八郎を器の小さい男と思ってしまった」と彼女の解釈を書いた事に多くのファンが反応した事だ。その事への反発というか、残念だという感想が大きかったと思うけど… #スカーレット

2020-03-29 17:17:24
窪田浩一 @ko1kubota

僕は後に「私なら二兎を得る」と言った #戸田恵梨香 が穴窯成功前に喜美子と八郎が決別する展開に納得出来ず、しかし何か納得出来る解釈がないとその時の喜美子を演じる事が出来ず、無理矢理納得した解釈が「八郎を器が小さいと思った」という解釈であり… #スカーレット

2020-03-29 17:20:43
窪田浩一 @ko1kubota

彼女自身は本当はそうは思っていなかったんだと思う。また脚本の #水橋文美江 さんも「八郎は昭和の男だから…」と言っていたが、八郎はそれまで昭和の男としてはかなり先進的な考えを持った男として描かれており… #スカーレット

2020-03-29 17:23:37
窪田浩一 @ko1kubota

その人物造形をして来た #水橋文美江 さんのコメントととしては違和感があり、その水橋さんのコメントもそう無理矢理理由付けをして納得したという気配を感じる。僕としても #スカーレット には色々と納得出来ない部分、違和感を感じる部分があるが1番はやはり穴窯を巡る展開で… #スカーレット

2020-03-29 17:28:19
窪田浩一 @ko1kubota

この #スカーレット という作品を通して、この穴窯を巡る部分だけが異質で違和感を感じるというのは否めない。このスレッドの冒頭で #NHK の製作意図と制作陣の制作意図と分けて書いたけれど、この「自然釉の再現という偉業を達成した陶芸家」というのを軸に据えた #朝ドラ を作る事は… #スカーレット

2020-03-29 17:35:01
窪田浩一 @ko1kubota

制作陣より上の方で決定された #NHK としての #BK朝ドラ の製作意図であり、それだけは決定事項で変更出来ない部分だったのはではないかと思う。それは近年のBK朝ドラが全て何か偉業を達成した偉人をモデルとしたものであり、それがBKとしての大枠の製作意図であると思えるからだ。 #スカーレット

2020-03-29 17:39:29
窪田浩一 @ko1kubota

おそらく制作陣と脚本の #水橋文美江 さんは平凡で大切な日常に拘り、喜美子も特に何か偉業を達成した偉人ではなく、単に陶芸家という職業を選択した普通の職業婦人として描きたかったのではないかと思う。それは当初の「究極の働き女子」というキャッチフレーズからも伺えるし… #スカーレット

2020-03-29 17:46:36
窪田浩一 @ko1kubota

かわはら工房初期の大量注文の食器を作る事にやり甲斐と喜びを感じていた喜美子の描写にも見て取れる。脚本の #水橋文美江 さんも有名無名を問わず約20名の女性陶芸家を取材したと言うし、一般的な女性陶芸家をイメージして脚本を練っていたのではないかと思う。 #スカーレット

2020-03-29 17:50:21
窪田浩一 @ko1kubota

しかし、それでは企画が通らず、舞台となる信楽には自然釉の再現に成功した #神山清子 さんがいた事から「自然釉の再現」という偉業を核にする事で、やっと企画が通ったのではないかと思う。そして同時に神山さんをモデルにはしない事も決定した。 #スカーレット

2020-03-29 17:54:30
窪田浩一 @ko1kubota

それは #神山清子 さんの半生をなぞったドラマにしてしまうと、制作陣と #水橋文美江 さんが意図していたドラマとは違ったものになってしまうという事と、不倫を描く事が #朝ドラ には相応しくないという理由からだったと思う。もしくは #NHK としては神山さんをモデルにしたかったが… #スカーレット

2020-03-29 17:58:54
窪田浩一 @ko1kubota

制作陣が不倫を描く事は出来ないという事を盾にして、上層部を納得させて、当初制作陣と #水橋文美江 さんが考えていたドラマに近づける事を目指したのではないかと思う。僕がそう思うのは、自然釉の技術は長年失われた技術でまだ誰もその再現には成功していないという事を… #スカーレット

2020-03-29 18:01:44
窪田浩一 @ko1kubota

ドラマの中では全く説明せず、だから喜美子が中々穴窯を成功させられないのが何故かという事が視聴者には分かり難かったと思うからだ。自然釉という言葉も穴窯が成功するまでは一切出て来ず成功して初めて出て来る。 #スカーレット

2020-03-29 18:05:09
窪田浩一 @ko1kubota

何も知らない視聴者からは自然釉という言葉は最初からあった言葉ではなく、喜美子が新しく編み出した技法に付けられた名前の様に思えたのではないかと思う。制作陣としては企画を通す為に、長年誰も成功しなかった自然釉の再現という偉業をドラマの軸に据えると上層部に言ったものの… #スカーレット

2020-03-29 18:07:34
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