潜在性結核感染症予防について

結核感染者でかつ、ハイリスクの患者対する管理についてのまとめです。
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

膠原病で免疫抑制剤を大量に使用する方に対しての管理って大切です。 肝炎ウイルス、結核、サイトメガロウイルス(これはどちらかというと治療中)、β-Dグルカンのチェック…見逃すと感染症で患者さんが危険に晒されることがあります。 今日は潜在性結核感染症のカバーが抜けてる症例を見つけました。

2020-04-10 19:29:10

病棟業務の際に後輩ちゃんの見逃しを発見したので、指導をするついでにまとめてみることしました

ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

結核のリスクが高い者に対する潜在性結核感染症の予防について、最近自分で学んだので呟いておきます。 下記の様な患者では結核発症のリスクが高いため、抗結核薬の予防投薬が場合によっては考慮されます。 Kekkaku Vol. 88, No. 5 : 497_512, 2013 pic.twitter.com/JAfNJVslLO

2020-04-14 01:19:56
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リウマチや膠原病で、生物学的製剤と副腎皮質ステロイドを併用する場合は必ず事前潜在性結核感染症のスクリーニングを行う必要があります。 免疫抑制によって結核菌が再活性化してしまうからです。

2020-04-14 01:21:57
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

しばしば見落とされるポイントなので十分注意したいところですね。 他にも肝炎ウイルス、真菌感染(β-Dグルカン)、KL-6(特定の肺炎のマーカー)、などのスクリーニングも必要です。

2020-04-14 01:27:46
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

治療開始後は日和見感染に注意が必要で、通常のチェック項目(CRPやWBC)はもちろん、β-Dグルカンの推移や、CMV感染などについてもモニタリングをしていく必要があります。

2020-04-14 01:29:17
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潜在性結核感染症のガイドラインでは イソニアジドを6ヶ月または9ヶ月内服することを推奨しており、これによって最低でも65%の発症を予防できることがわかっています。 なお、イソニアジドではビタミンB6が不足することがわかっているので、通常ピリドキサールの併用が推奨されます。

2020-04-14 01:35:37
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

セカンドラインでは、リファンピシンの4ヶ月または6ヶ月投与が推奨されています。副作用はリファンピシンの方が少ないですが、強力な肝代謝酵素の誘導作用があるため併用薬に十分注意が必要です。

2020-04-14 01:38:31
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

Kekkaku Vol. 88, No. 5 : 497_512, 2013 より潜在性結核感染症の治療方法とエビデンスの質をまとめた表です。 pic.twitter.com/xBv8ZWfuhN

2020-04-14 01:39:43
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

高い確率ではありませんが、発病すると大変なリスクとなります。治療で高度の免疫抑制が必要な症例では結核のスクリーニングが行われているかを必ず確認しましょうね。

2020-04-14 01:41:49

なお・・・