日本画とはなんぞや

和風テイストのイラストを描くにあたって和風とは何ぞやという疑問から日本画を専攻する友人に尋ねたところ、有意義な話が聞けたので備忘録として自分用にまとめてみた。問いと答えの形式にしてるので時系列がばらばらになってます。
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マル @marudayo

@daspom 了解したよ。それと全然別の話なんだけど、日本画についていくつか聞きたいことが。日本画の定義は画材(岩絵具?)によるって聞いたんだけど、その定義以外に日本画をcharacterizeする要素ってどんなものがあるの?

2011-06-15 11:26:09
マル @marudayo

この定義って、それがある前は境界のあいまいな統一されてない「日本画」像のようなものがあって、それをきちんと定義するときに明確な定義が難しくて苦肉の策として提案されたのではないかという印象がある。全部妄想だけど

2011-06-15 11:36:36
マル @marudayo

だから、「定義というほど厳密に適用できないけど日本画に一般的に見られる特徴」ってものが画材以外にもあるんじゃないかと思ってるんだよ。門外漢なんでそれが何かは全く分からないけど

2011-06-15 11:40:34
マル @marudayo

たかだか浴衣イラスト1枚のためになんでこんなに必死なんだろう・・・

2011-06-15 11:49:22
だすぽ @daspom

@marudayo なかなかまとまらんでちょっと待ってね。少し長くなるかも

2011-06-15 11:52:47
マル @marudayo

@agawakun 明度、彩度ともあまりレンジが広くないイメージだけどどうなんだろう

2011-06-15 12:34:01
だすぽ @daspom

@marudayo 線画、色彩、モチーフ・構図が特徴的かな。モノの輪郭を一本線で引いて、その太い細い、強弱、濃淡、色味などでカタチや空間を出します。入りと抜きも重要。色は少し泥くさいのが特徴かな。薄塗りで、何度も重ねて濃くすることが多いです。絵具に墨を混ぜて少し渋めたりもします

2011-06-15 12:24:43
マル @marudayo

@daspom 追加で質問いっぱい。泥臭いって言うのは彩度の高い色を使わないってこと?それとも泥の色(黄土色?)に近づくって事? 太い細いと強弱はどう違う? 輪郭を書くときも筆だと思うけどそれは渇筆?潤筆?

2011-06-15 12:31:22
だすぽ @daspom

@marudayo メインで彩度低い色を使う感じかな。それでアクセントに彩度高い色を使えば効果的だと思う。黄土に近付けるのもひとつの手だけど、バックを黄土系の渋い色にするだけでも雰囲気出ると思う。

2011-06-15 13:12:04
マル @marudayo

@daspom アクセントに~っていうのは古今東西普遍的にある手法だよね。バックに関してもうひとつ、キャンバスに使う和紙にはこだわりってある?飾りで花やら草の繊維が入ってるやつとかあるよね。色合いもいろいろだし。

2011-06-15 14:12:52
だすぽ @daspom

@marudayo だね。その辺の日本画っぽさは絵を見て自分なりにつかめばオッケーだと思うよ。和紙は用途によるかな。岩絵具で厚く塗るなら雲肌麻紙とか高知麻紙みたいな麻の和紙使うし、薄くて繊細な塗りがしたいなら楮とか三叉、雁皮を使った薄い和紙を使うよ。

2011-06-15 14:20:41
だすぽ @daspom

@marudayo 地(バック)を残す構図・描き方なら飾りのある和紙も面白いよね。他にも絹に描くこともあって、色のノリ方、にじみ方がだいぶ違うみたい。他にも木の板に直接描いたり油絵のキャンパスに描いたり、基本何にでも描けるよ。膠(絵具の接着剤)の濃度は調整しなきゃなんないけどね

2011-06-15 14:24:33
だすぽ @daspom

@marudayo 強弱は線の濃さとか固さとかによるイメージかな。太くても薄くて柔らかい線なら弱く見えるし、細くても濃く固く描けば強くできる。他にもコントラストとかいろんな要因で変化するから一概には言えないかな。

2011-06-15 13:14:55
マル @marudayo

@daspom 普段筆圧と濃度・太さがセットになってるから太くて薄い線って発想が無かった。いいこと聞いたよ。加えてかすれとにじみの使い分けができるとカッコいいね。

2011-06-15 13:43:53
だすぽ @daspom

@marudayo それはよかったw>太い細い 自分もそういうとこまで気にして且つ描けるようになりたいっすわぁ。できるとかっこいいよね!

2011-06-15 14:00:04
だすぽ @daspom

@marudayo 渇筆か潤筆かは何を描くのか、どう描きたいのかによるかな。それで質感も変わってくるし。筆にどのくらい水を含ませるかとか絵具の濃度はどうするかとか、水の扱いもとても重要だと思う。

2011-06-15 13:23:39
だすぽ @daspom

@marudayo そういう渋い色に金箔銀箔みたいなピカピカした色を入れるのも特徴的。箔は粉々にしたり切って細くしたりして画面に散らすんよ。で、色を豊かにしたり空間を出したりする。後、デフォルメもすごく日本画っぽいかな。人物でも花鳥でもどれもデフォルメの妙みたいのはあると思う。

2011-06-15 12:39:09
だすぽ @daspom

@marudayo 線画もだけど色とか空間も日本的なデフォルメがあると思う。江戸時代の日本絵画。明治~昭和初期の日本画がわかりやすいかな。モチーフをつぶさに観察して捉えるっていうのが重要だと思う。人物にしても花鳥風月にしても。あと、四季を感じさせるとそれっぽい、気がする。

2011-06-15 12:52:55
マル @marudayo

@daspom デフォルメというのはたとえば浮世絵のようなああいう平面への落とし方と理解していいのかな。たしかに洋画には無い独特の手法よね。空間のデフォルメもなんとなくわかる。けど色のデフォルメっていうのがちょっとわからない。少ない色数に落とし込むということ?

2011-06-15 13:36:13
だすぽ @daspom

@marudayo そうそう、そんな感じ。色のデフォルメは、現実に見える色とは違うけどそのものらしい色を選ぶ感じかな。例えば陰影の強さや見え方を調整したり省略して、リアリティを出すとか。そういえば日本画はあんま陰影付けない印象があるね。

2011-06-15 13:52:08
だすぽ @daspom

@marudayo 構図がなかなか難しいんだけど、『間』というか『空間』というか、そういう部分が大事だと思う。それに付随してモチーフのシルエットも大事。そのものらしい形を捉えるとか動きを出すとか止めるとか。それができれば『間』も使える。。はず。

2011-06-15 13:30:18
だすぽ @daspom

@marudayo あと、透視図法にこだわらないってのも重要だと思う。日本画の空間の見せ方と透視図法は別物って気がするから。抜けがあるかもだけど、日本画の特徴はこんなもんだと思う。現代日本画(?)とは違うけど。マルさんが普段描いてたりやってることと通じる部分もあるんじゃないかな。

2011-06-15 13:38:51
マル @marudayo

@daspom モチーフはやっぱり人物と花鳥風月が多いのかな。四季の感じさせ方にもこだわりってある?さりげなく匂わせるほうがいいとか、強調するほうがいいとか。

2011-06-15 13:39:41
だすぽ @daspom

@marudayo オレ自体はそういう描き方してこなかったけど、こだわりはあると思う。そういうの気にして生きてたんだろうしね。匂わせるか強調するかは好みでいいと思うよ。ただ、花鳥風月とか四季にとらわれる必要はないと思う、日本画らしいモチーフだってだけだし(言っておいてなんだけど)

2011-06-15 13:58:47