【横山光輝「三国志」講座265「柩」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第265話「柩」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第14巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座265「柩」01】 第265話です。「柩」は「ひつぎ」と読みます。 関羽が樊城(はんじょう)を取り囲んでいる、という報が魏の曹操に届きます。相手は名だたる関羽とその精鋭。このままでは落城は必至。そこで、曹操は于禁に樊城に赴くように命じます。曹仁の危機を助けろと。

2020-04-22 13:37:57
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」02】 于禁はもう一人先手の大将をつけてくれと願い出ます。相手が天下の豪傑だから、と于禁の不安を察し、誰か先陣に立つものはおらぬか、と立候補を受け付けます。そこに名乗りを上げたのは龐徳です。

2020-04-22 13:40:08
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」03】 龐徳は、今こそご恩に報じる時、と自分に先陣を命じてほしいと願い出ます。曹操は龐徳に、自分の親衛隊七軍(八万7千五百人)をつけよう、とまで言います。百万の魏軍の中の精鋭部隊です。ははっ、と龐徳は拝命。これで、于禁・龐徳の救援部隊が決まりました。

2020-04-22 13:42:50
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」04】 ところが、この七軍の将校の中から、龐徳の人選に異を唱えるものが出てきます。董衡(とうこう)、董超(とうちょう)の二人が出陣準備を進める于禁を訪ね、龐徳についての気がかりな点を伝えます。

2020-04-22 13:47:42
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」05】 龐徳が何かしたわけではありませんが、元来馬超の副将であったわけです。馬超は蜀に降ったのみならず、五虎大将軍の位にあります。さらに、龐徳の兄、龐柔(ほうじゅう)も蜀にいるという状況。そのような人物が先陣であるということに疑念を抱いていると。

2020-04-22 13:50:13
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」06】 もし、龐徳が馬超のもとに走ったら、という二人の疑念に思わず、むむむ、と于禁。于禁は二人の言わんとすることはわかったとし、曹操の耳に入れて指図を仰ぐことにしました。

2020-04-22 13:51:59
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」07】 于禁から七軍の不安を伝えられた曹操。于禁はこの疑念を取り除かなければ士気に関わると言います。曹操もいつ裏切られるかわからないと考えては戦もできぬと理解を示し、龐徳を呼ぶように言います。

2020-04-22 13:53:53
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」08】 曹操に呼ばれた龐徳は、自分の先陣を取りやめることにした、と告げられます。目を見開いて理由を尋ねる曹操は、ここからしばらく困った顔が続きます。 自分は龐徳を信じているが、龐徳が裏切るかもしれないと思っている者がいると正直に話す曹操。

2020-04-22 13:57:29
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」09】 龐徳は曹操に降ってからの恩に報じたいと思っていたのに、それが却って曹操の心を煩わせていたというのはなんたる不忠、とがっくり。しかし、事情が事情ゆえ何も言えないと、疑われても仕方がない立場であることは理解しているようです。

2020-04-22 14:00:12
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」10】 曹操は、そんな龐徳を見て、自分は疑ったことは一度もない、といい、龐徳の忠義を誰よりも知っているとして、他の者がなんと言おうとも信じよう、と改めて先陣に立って手柄を立てるように言います。

2020-04-22 14:01:58
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」11】 しかし、この一件、龐徳の心を傷つけたのは間違いないようです。悲痛な表情を浮かべながら退出する龐徳。 屋敷に戻った龐徳は、配下の者に柩を買ってくるように言います。何に使うのかと疑問に思いながらも、柩を買ってきた配下の者たち。

2020-04-22 14:05:21
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」12】 龐徳は部下たちが酒盛りをしている席へ運ぶように言いつけます。おそらく出陣前の走行会でもやってたのでしょうか。しかし、出発前に柩を置くというのは不吉なことです。当然、部下たちは龐徳の意図を訪ねます。

2020-04-22 14:06:55
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」13】 龐徳は、皆の前で自分の決意を表明します。曹操から自分の先陣を危ぶんでいる者がいることを教えられたと言い、自分は人に疑われるようなことをする気持ちはさらさらなく、関羽との勝負を決し、大きく君恩に応え、部門の潔白を明かしたいと。

2020-04-22 14:08:51
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」14】 それには関羽を討つか、自分が死ぬか二つに一つしか道は残されていない。よって、自分は柩を担いで戦場に赴く所存だ、と覚悟を見せます。これが最期の盃となるかもしれぬ、心おきなく飲んでくれ、と杯を上げる龐徳。何とも重苦しい宴席となりました。

2020-04-22 14:10:53
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」15】 こうして、龐徳を先手に魏軍は樊城に向かいます。 龐徳の悲壮な決意の模様を聞いた曹操。柩を担いで戦場に向かったという覚悟を見れば、他の将も疑念を解くだろうと曹操は言いますが、お待ちくだされ、と部下の一人が進言します。

2020-04-22 14:13:00
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」16】 関羽は並の武将ではないとし、関羽と龐徳は武勇においては互角に戦うだろうが、智略となると関羽には歯が立つまいと分析。関羽を智将と見ているわけです。死を覚悟して出ていくというのは、関羽をよく知らず、無謀の勇と見えるという部下。

2020-04-22 14:15:22
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」17】 龐徳もまた魏にとっては大切な武将、むざむざ死なせてはならぬと、少し龐徳の気持ちをやわらげたほうがいいだろうという意見です。曹操も無駄な死に方をさせるな、と理解します。

2020-04-22 14:16:46
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」18】 生きていれば龐徳はまだまだ魏のために働くだろうという言葉に、曹操は龐徳に使者を出して、絶対に軽々しく仕掛けるな、敵を甘く見て仕損じるな、という伝令を出します。 急ぎ伝令は飛んでいき龐徳に曹操の言葉が伝えられます。

2020-04-22 14:18:21
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」19】 はははは、と笑う龐徳。于禁が何を笑うのか、と聞きますが、龐徳はここまで来て今さら弱気になるようなことを言われても、自分の心は関羽一人。関羽とて鬼神ではあるまい、と言います。

2020-04-22 14:19:58
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」20】 于禁は、敵をのむ意気は大いによろしいが、魏王の戒めも忘れてはならぬ、よう敵を見て戦われよ、と曹操寄りの発言をしますが、龐徳はご心配あるな、と高笑いをします。

2020-04-22 14:21:33
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【横山光輝「三国志」講座265「柩」21】 龐徳は自信たっぷりに関羽と対峙しようとしています。果たして、関羽と龐徳はいかなる戦いを繰り広げることになるのか…。この続きはまた次回となります。 今回はここまで。

2020-04-22 14:23:10