【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第202話「西蜀四十一州図」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第12巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」01】 第202話です。今回のタイトルは、前回にもその署名がコマで登場しています。蜀の地形並びに国内事情をあますことなく記した観光マップみたいな巻物。蜀の張松は、はじめはこれを魏の曹操に献じようとしましたが、自身の扱いの酷さに方針転換。

2019-03-14 12:30:32
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」02】 荊州に勢力を置いていた劉備玄徳を訪ねることにした張松は、郢州(えいしゅう)の近くまでやってきます。荊州まであとわずか、というところです。すると、前方からなんと趙雲子龍がやってきます。玄徳の命を受け、張松の出迎えに来たと言う趙雲。

2019-03-14 12:33:42
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」03】 遠路、難所を越えられ、さぞお疲れでしょう、と趙雲は休息場所に張松を案内します。木陰、というほど木は生い茂っていませんが、敷物を敷いて休憩場所が設えられています。思わぬ厚い出迎えに、なぜ劉皇叔は、と問う張松。

2019-03-14 12:36:43
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」04】 劉備は皇帝の叔父にあたる親戚筋、ということを認めることで、劉皇叔(こうしゅく)と呼ぶ張松に対し、特にあなただけが特別というわけではなく、劉備玄徳という人物は、客を愛する方だから、と答える趙雲。まずは一杯、と張松に酒を勧めます。

2019-03-14 12:39:44
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」05】 張松だけでなく、付き人たちにもドリンクサービスが振る舞われます。飲みながら張松は、玄徳は荊州に入る手前の遠方にまで出迎えをよこすのにひきかえ、曹操は傲慢なだけだ、と曹操の評価をさらに下げ、玄徳の評価を上げていきます。

2019-03-14 12:42:10
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」06】 おかげですっかりのどもうるおい、疲れもとれた、と張松。それでは、荊州までお供をさせていただきます、と趙雲は、張松を先導していきます。日が暮れる時間になって荊州の入り口にやってきた一行。趙雲は今夜の宿はあそこだ、と指さします。

2019-03-14 12:43:48
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」07】 旅の道すがらの宿泊施設の確保というのはこの時代は困難なものでしょう。その手間を省くだけでもありがたい話であります。心づくしに感謝する張松。大切なお客さまを迎えるのにこれくらは当然、とホスピタリティの心あふれる趙雲。

2019-03-14 12:46:34
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」08】 屋敷にはなんと関羽が出迎えます。賓客ようこそ、と関羽。張松は関羽と聞いて慌てて馬を降ります。玄徳筆頭の重鎮の登場に、恐縮することしきりの張松は、馬上での挨拶の非礼をわびます。関羽は一家臣に遠慮は無用と、屋敷の中へと招き入れます。

2019-03-14 12:49:32
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」09】 関羽と趙雲による接待を受ける張松。眠くなったと言うと、関羽は寝所まで案内すると言います。現代でいえば、大会社の専務取締が自らホテルの部屋まで案内するというサービスに、またもや恐縮する張松。しかし、遠慮は無用と関羽はエスコートに。

2019-03-14 12:52:23
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」10】 夜が明けて、それでは荊州(の玄徳がいる城)まで案内すると関羽。趙雲もともに一行は城へと向かいます。城では、玄徳自らが出迎えに登場。玄徳の右手には孔明、左手には龐統が控えています。玄徳の姿をみた張松は慌てて馬を降り、拝礼します。

2019-03-14 12:55:05
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」11】 昨日からの過分な出迎えに恐縮することしきりの張松。玄徳はあなたに会えたか事を無上の喜びと言い、気の済むまで城に逗留して、教えをいただきたいと城内に案内します。ここでも張松は厚いおもてなしを受けます。

2019-03-14 12:57:13
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」12】 しかし、玄徳は蜀については何一つ聞こうとせず、もっぱら雑談に時を費やします。玄徳は蜀に興味はもたぬのかな、と思った張松は、ひとつ玄徳の本心を探ろうとします。玄徳の領土はどれくらいか、と尋ねます。これに答えるのは孔明です。

2019-03-14 12:59:19
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」13】 州郡すべて呉よりの借り物。自分たちはこれを奪って領有することがなんの不義でもないと力説しているのだが、玄徳は耳を貸さないと言います。その理由は、後の孫権の妹を夫人にしている関係に義理を立てているからだと言います。

2019-03-14 13:01:01
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」14】 さらに龐統も、漢の逆臣と見られる者、つまり曹操をさしていますが、次々と領土を拡大しているのに、我が君は漢室の皇叔でありながら、領土をもたぬ、もっと自分というものを主張してくれたらと、我々は歯がゆい思いをしている、と言います。

2019-03-14 13:02:50
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」15】 玄徳は、自分には徳がないから、領土や城を望まないと言います。それに対し張松は、天下は一人の天下にあらず、天下の人の天下である。徳ある者がこれを奪るのは当然。ましては玄徳には漢の正統を受け継ぐ資格があると言います。

2019-03-14 13:05:28
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」16】 玄徳はそれ以上この話題を広げるのはよそう、と酒をたしなもうと杯をかかげます。こうして、張松は逗留すること三日。一日一刻として不愉快なことを覚えなかった張松は、玄徳は噂以上に立派な人物で、あのような人に蜀を治めてほしいと考えます。

2019-03-14 13:07:19
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」17】 張松はそろそろ、と蜀に戻ることを玄徳に告げます。もっと長くいたいのだが、蜀のことも心配なので、と言うと、玄徳もそれならば引き詰めることもできまい、ならばお送りさせていただこう、と玄徳自身がわざわざ十里先の駅亭まで送ります。

2019-03-14 13:10:01
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」18】 そして、駅亭で送別の酒宴が設けられます。蜀へ帰ってからは忙しいだろうけど、折にふれて荊州に玄徳ありと思いだしてくださいと玄徳が言うと、張松は、三日間、ご恩に甘えながら、なんお報いも出来ず申し訳ない、と言います。

2019-03-14 13:11:39
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」19】 そのうえで、荊州は玄徳の永住の地ではあるまい、東に孫権、北に曹操がいて、荊州を狙っていると。それはわかっているが、他にどこに身をおくところがあるのか、と玄徳が言うと、張松は荊州の兵を率いて蜀に国を建ててはどうかと勧めます。

2019-03-14 13:13:58
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」20】 玄徳は、劉璋とは漢室の流れをくむ一門、なんで蜀を奪えるか、と言いますが、張松は、いま世の中は大きく変わろうとしているが、劉璋はこの時代を乗り切る智力を持ち合わせていない、と主君をディスります。

2019-03-14 13:15:19
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」21】 玄徳は、そのようなことを他人が許すか、と言いますが、張松は天の時に背いてはならぬと言います。小さなことにこだわっていて大事をなすことができるのかと。ここで張松は、自分の旅の目的を明かします。

2019-03-14 13:17:14
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」22】 蜀は現在漢中の張魯に狙われているので、曹操の助けを借りようとしたのが、曹操では漢朝に大きく禍(わざわい)するだろうと。曹操の野望を砕くために、蜀をとり、漢中をうかがい、中原(天下の中央の地域)に攻め下って大義を正してくれ、と張松。

2019-03-14 13:20:18
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」23】 しかし、蜀への道は険しく、兵馬の進めるところではないと聞いていると玄徳。要は攻め取るには困難な場所だと指摘します。そこで張松はしばしお待ちくだされと、一旦席を外し、馬に積まれた巻物を取り出します。

2019-03-14 13:22:17
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」24】 張松はこれを差し上げます、と玄徳に巻物を渡します。見ると蜀の地図です。西蜀四十一州の詳細図。それがあれば蜀には簡単に入れると張松は言います。国の秘密を玄徳に渡したのです。なぜこれを私に、と玄徳は言います。

2019-03-14 13:24:11
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【横山光輝「三国志」講座202「西蜀四十一州図」25】 張松は、三日間世話になっているうちに、蜀に迎え、蜀の新天地を想像する人は玄徳以外にいないと考えたと言います。漢中の張魯に攻められ、国を取られてしまってからでは遅いので、速やかに企ててくれと張松。玄徳は、むむっと答えます。

2019-03-14 13:25:43