二大政党制と首相支配型政治の夢

政権交代が頻繁に起こる二大政党制,政治主導,特に強権的な首相の誕生を夢見て1990年代から改革を続けてきた日本。 その結果誕生したのが現安倍政権。 それは改革が目指してきた姿なのか?
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Kohei Kawaguchi=Sunada @mixingale

二大政党制を求めてつくられた制度も民主党の崩壊に終わり、首相支配の強化を求めてつくられた制度も安部政権のようなものを生み出して終わる、というのはかなりがっくりくる。首相支配型の統治形態を追求してた人たちからみて安部政権てどうなの?想定通りなの?理念型からずれてるの?

2020-05-14 10:20:53
うさじま @ossanusa

@mixingale 安部政権に不満なところは任期が明確でないところですね。どんなに素晴らしい政権でも権力は必ず腐る。 自民党総裁任期は2期6年だった筈。それをこんなお手盛りするならやはり議院内閣制ではなく首相公選にすべきと思います。が、 それだと橋下徹と山本太郎の二択になってしまいそうで、暗澹たる思い

2020-05-14 10:29:39
yoshio ezaki @gojuukara

2001年の行革も総理・内閣の行政力強化ということだったんだけど‥総理が国会で質問される時間が増えただけに終わりつつある twitter.com/mixingale/stat…

2020-05-14 10:53:16
LazyandDowner@FullyVaccinated @LazyandDowner

@usajimanju @mixingale 総理大臣には任期が無いので自民党総裁任期を延ばしちゃえば総理大臣の任期も延びるんですよね 最近は長期政権の悪い点が目立つし そもそも日本て流動性が低い事が悪い方向に働いてるので 政治もいい加減入れ替わって欲しいんですかね… 結局自民内で入れ替わりが見えないのが問題

2020-05-14 11:33:20
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

ずれてるわけです。だから改革が必要、ということになります。 二大政党制にしても、「実現してないからこそオレがやる」と小沢一郎氏などはお考えなのでしょう。前面に立とうという御自身の執念こそが二大政党制の実現を阻んできたというのが客観的な見方だと思いますが、それは意識しておられまい。 twitter.com/mixingale/stat…

2020-05-14 11:33:51
Kohei Kawaguchi=Sunada @mixingale

@tamai1961 具体的にどのようにずれているのかを論じている論文なり学術書なりは思い当たりますか?私としては安倍政権のありように気持ちの悪さは感じつつも何が理念型からずれてしまっているのか、なぜそうなっているのか、を言語化できるような知見がなくて困っています。

2020-05-14 14:42:28
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

清水真人『平成デモクラシー史』 (ちくま新書、2018)と飯尾潤『日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ』(中公新書、2007)をまず読まれるべきではないかと。 amazon.co.jp/dp/B0791CCSHS/… 前者は現政権の動態まで視野に入れた優れた通史、後者は民主党政権に至る政治改革の理論的支柱の著作です。 twitter.com/mixingale/stat…

2020-05-14 15:06:29
Kohei Kawaguchi=Sunada @mixingale

@tamai1961 その二つは読了済みですね。そのような、現在のような首相支配的な統治体制を目指す政治改革の過程についてはある程度了解しているつもりです。わからないのは、安倍政権におけるその運用についての現時点での学術的な評価ですね。まあこれは学術的には時期尚早なのかもしれませんが。

2020-05-14 15:08:52
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

ほかに、政治学の先生のものだと、砂原 庸介『分裂と統合の日本政治 ― 統治機構改革と政党システムの変容』(千倉書房、2017)、牧原出『崩れる政治を立て直す―21世紀の日本行政改革論』(講談社現代新書、2018)。 憲法学だと高橋和之『国民内閣制の理念と運用』(有斐閣、1994)ですが、入手困難。

2020-05-14 15:15:06
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

待鳥 聡史『政治改革再考: 変貌を遂げた国家の軌跡』(新潮社、2020)が月末までに出るようです。中身はもちろん見ていませんが、おそらく必読の文献となるでしょう。  ここまでに挙げた著者の方々は、私の頭の中にある「出ればまず本を買う」リストに入っています。買って損することはありません。

2020-05-14 15:20:02
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

@mixingale 専門家のみなさんは「安倍政権が終わったらその決算はこうなる」というのを頭に置いておられるのだと思いますが、なかなか終わらないので出しかねているのではないかと。  途中で見識を披露される牧原先生、待鳥先生は、ご立派だと思います。

2020-05-14 15:24:31
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

@mixingale 積み残しがあるわけですね。いろいろと。 一つは、政治改革を企画していたときに見落としていたもの。政権交代が大事だと言い続けていたわけですが、細川政権のときも民主党政権のときも、政権移行までの助走期間がまったく取れなかった。「影の内閣」が常時控えている英国と違う。これは制度的不備。

2020-05-14 15:27:24
Kohei Kawaguchi=Sunada @mixingale

@tamai1961 おお、そういう本が待鳥さんから出るんですね。それは買いですね。楽しみにしています。ここ最近の待鳥さんの本はだいたい読んでいます。

2020-05-14 15:29:46
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

@mixingale 米国で、大統領選挙から就任までの間に政権移行チームが編成されるのはよく知られていますが、各国それぞれ、工夫をしているわけです。やはり戦後憲法で議院内閣制を採ったドイツでも、総選挙後は必ず連立協議となるので、その過程で(場合によっては何ヶ月もかけて)政策をすり合わせる。日本はない。

2020-05-14 15:30:03
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

@mixingale もう一つは憲法に内在する問題。「行政権」を内閣が一元的に握っていて、そこには人事権も含まれる。しかも憲法は最高裁判事の人事までまったく内閣に委ねてしまっており、もしそこを恣意的に左右する政権ができてしまったら、どうしようもない。幸い、そうはなっていませんが、歯止めはありません。

2020-05-14 15:34:20
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

@mixingale あと、参議院が強すぎる問題。司法が歯止めにならないと参議院だけが内閣(総理大臣)の権力を制約できるのですが、これが強すぎる。総選挙の結果として政権交代を実現したとしても、参議院で多数を握っていないとほとんど何もできない。これは竹中治堅先生が年来研究しておられる点ですね。

2020-05-14 15:48:22
玉井克哉(Katsuya TAMAI) @tamai1961

@mixingale 「在任が長すぎる」という人もいるのですが、議院内閣制というのは、総選挙で勝利を続ければ何年でも政権が維持できるのが特徴です。メルケルは15年在任しているし、サッチャーも12年近く。米国の大統領が一回再選するだけで8年の任期を保障されるのと比較すると、現政権ですら、別に長くはない。

2020-05-14 15:51:49
Kohei Kawaguchi=Sunada @mixingale

@tamai1961 「『行政権』を内閣が一元的に握っていて、そこには人事権も含まれる」の部分が一番気になりますね。『首相支配』でしたか、日本の首相は世界的に見ても権力の大きい宰相だという話があったかと思います。安倍政権の経験を踏まえ、そのあたり学術的にどのような評価になっていくのかが気になります。

2020-05-14 17:12:03