理系/文系の別れ方のおおざっぱな論考
多分ドイツの中等教育の「ギムナジウム」と「マイスター」の区分がそのまま移ったのが文系理系の区分なんだと思います。いまからだらだら思いついたことを書き連ねてみます。@ecomija
2011-06-19 02:12:22先に説明すると、ドイツでは中等教育から工業専門へと移る「マイスター」と、大学へ進学するための「ギムナジウム」へと分かれて勉強します。ギムナジウムはよく少女漫画にも描かれて有名ですが、言ってしまえば日本の旧制高校のモデルにしたもので、その影響は「旧制教養主義」にまであります
2011-06-19 02:16:17旧制高校は日常にドイツ語を交ぜたり(エッセンする)、当時の最新の学問、というかハイデガーの影響が非常に強かった。これもドイツ哲学で、師であったフッサール(彼はスイス人)と比べるとわかりやすいですが、フッサールにあった数学的分析が後退し、詩学的、美的なものになっています
2011-06-19 02:20:29結局旧制高校的な教養を身につけるには数学をそこまで打ち込む必要がなく(語学に比べれば)、またマイスター制度は「実用」に根ざした学問であったため、多分に高踏的であった旧制的な価値観では実学は低く扱われることになる。それが現在ではひっくり返って実用のほうが偉いということになっている
2011-06-19 02:24:24まあ本来理系の学問も、「博物学」みたいな原理ではない網羅的な学問が親玉にあった。それこそメンデルが遺伝の法則を生物学会に発表した際に「ここは数学の研究じゃないよ」と言われるような場もあったわけで
2011-06-19 02:26:19でも日本のアカデミズムはそういった教養主義からずっと続いているので、数学から出発するような、原理から対象へと移るような方法がずっと苦手。で、面白いのは、オルタナティブな言説を出そうとした日本の知識人は「フランス」を持ち出すところ。フランスのアカデミーだと、数学が必須になる
2011-06-19 02:30:08これは古くはデカルトパスカルから現代のレヴィストロースまで続く伝統で、マルクスが数学を全くやってなかったから資本論を書く前にかけ算を学び直した(しかも間違った)のとはえらい違いである。実はイギリスも学問に関してはなぜかフランス的
2011-06-19 02:33:15