統合失調症について分かっていること、いないこと [増補版2]

精神科医 @Piologue さん(piojo629)さんの一連のtweet。 6月22日 [増補版] 「16」以降と、抜けていた「わかっていないこと10」を追加しました。 6月22日 [増補版2] さらに追加。「20」まで。
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Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること1 症状が多様、個々によって出現する時期や特徴が異なる

2011-06-12 11:22:41
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと1 その個々の差がどうして起きるのか?気分症状や認知機能障害は独立した因子なのか? 欠陥状態のような明確な1群は存在するのか?

2011-06-12 11:25:30
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること2 世界人口の0.7%

2011-06-12 11:26:32
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと2 場所による有病率の違いに影響を与えているのは何か?寛解率や再燃率の違いはあるのか?

2011-06-12 11:28:23
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと3 男女間の差は文化的、生物学的、統計学的なものに起因するのか? 有病率は60才まで同等なのか? なぜ一卵性双生児研究では両性の有病率は同等なのか? 

2011-06-12 11:34:41
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること3 有病率はリスク期の最後までは男女間で同等だが、成人期を通して男性が多い

2011-06-12 11:45:15
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること4 発症のピークは若年成人、思春期前や中年以降はまれ 発症は男性のほうが女性より早い

2011-06-12 11:50:07
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと4 14才前や40才以降に出現する精神病症状は思春期や若年成人の場合と類似しているのか? どのように診断基準は年令による症状の違いに適応するべきか? 

2011-06-12 11:52:46
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること5 発症の傾向は高率に遺伝するが、一卵性双生児の一致率は50% 環境因や確率の影響が示唆される 

2011-06-12 11:55:21
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと5 人種間で同一の遺伝子が同じ役割を果たすのか? 発症に影響を与える環境因は? 

2011-06-12 11:59:19
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること6 抗精神病薬はドパミンD2受容体遮断効果をもつが、全ての統合失調症症状に有効ではない。クロザピンが最も有効だが血球減少や心毒性等のリスクもある。

2011-06-13 07:01:36
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと6 なぜドパミン受容体遮断効果が最大ではない薬剤が最も症状改善に有効なのか?コストとして最も有効な方法は何か?他の受容体への影響や遺伝子発現への薬剤の影響は有効性と関係するのか?

2011-06-13 07:07:36
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること7 連鎖研究により統合失調症と有意に関係するゲノムの存在が示唆されている

2011-06-13 07:14:27
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと7 異なる統合失調症患者集団でも同一の遺伝子が影響しているのか?いくつの遺伝子が関係しているのか?連鎖解析で十分なのか?

2011-06-13 07:21:02
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること8 発症していない遺伝傾向が認知、脳機能、脳構造に影響している 遺伝傾向のある人の最も著明な障害は遂行機能で調べられている 灰白質や海馬は統合失調症患者の親族はわずかに小さい

2011-06-13 07:26:08
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと8 遺伝傾向の中間表現型は遺伝子の同定に有効か? 症状の多様性を理解することが可能になるのか?

2011-06-13 07:30:10
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること9 早期の神経障害、後の生活上のストレス(移民、高齢の父親、トキソプラズマ抗体、出生前栄養失調、カンナビス使用、産科的合併症、都会育ち、冬と春の出生)が発症リスクを高める

2011-06-13 07:34:18
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと9 これらのリスク因子は独立しているのか、関係しているのか?どのように遺伝リスクと関係するのか?因果関係の経路は存在するのか?

2011-06-13 07:36:44
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること10 抗精神病薬が急速に改善をもたらす場合もあれば、治療開始後1ヶ月を経過して効果を示すような場合もある

2011-06-13 07:38:48
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと10 受容体占拠は、抗精神病薬が治療効果を発現する経路の1つに過ぎないのか?

2011-06-13 07:41:08
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること11 ドパミンを刺激するアンフェタミンによって統合失調症様の症状を起こす方がいる この効果は負因と関係している可能性があり、1度の使用で患者は再燃するが、低リスク集団が精神病症状を発現するにはより多くより長期の使用が必要となる

2011-06-13 23:17:15
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと11 低リスク集団が精神病症状を呈するまでに、なぜ長期のアンフェタミンの使用を必要とするのか?

2011-06-13 23:19:06
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること12 フェンシクリジンやケタミンのようなNMDA受容体阻害薬によって統合失調症様症状を呈する方がいる

2011-06-13 23:20:11
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていないこと12 NMDA受容体は有効な統合失調症の治療ターゲットとなりうるのか?

2011-06-13 23:20:57
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症について分かっていること13 社会技能訓練や家族介入、認知行動療法、認知訓練等の心理社会的治療は精神病症状に有効である

2011-06-13 23:23:18