【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第278話「援軍来たらず」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第15巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」01】 第278話です。荊州にただひとつ残された蜀の拠点、それが麦城です。関羽は戦い続けながら援軍を待ちます。しかし、立てこもっていた500の兵も大半が負傷、食糧もほとんどなくなっているなど、ジリ貧状態です。

2020-05-25 14:14:13
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」02】 いかに精鋭といえども、援軍が来なければ限界は来ます。そこにやってきたのは孔明の兄、諸葛瑾です。関羽と話をしたいという諸葛瑾の入城を許可する周倉。ボロボロの状態の城内を見ながら関羽のところまで行く諸葛瑾。

2020-05-25 14:16:27
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」03】 久しぶりとの挨拶もそこそこに、呉の使者として、関羽に呉への帰順するように言う諸葛瑾。現状を論ずれば、荊州九郡は呉と魏の手に落ち、残るは麦城ただ一つ。外に援軍なく内に食糧なく、これではもはや戦にならぬと。

2020-05-25 14:19:17
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」04】 もし呉に帰順すれば、再び荊州は関羽が治めてもよいという諸葛瑾。呂蒙がこれまで荊州を守っていた元・蜀軍あるいは荊州兵を呉と同じ扱いにするという方針を、関羽にも適用するというのです。敵将に向ける話としては破格の扱い。

2020-05-25 14:21:39
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」05】 しかし、関羽がそれを受ける気はさらさらありません。漢中王・玄徳とは義兄弟。敵国に降る気はなく、城が落ちたなら死あるのみだ、と諸葛瑾の申し出を拒絶します。

2020-05-25 14:23:08
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」06】 諸葛瑾は、孫権は関羽を力を合わせて曹操を打ち破り、共々漢の皇帝を助けようという考えだと言います。玄徳の本来の目的である漢の再興を持ち出すわけです。しかし、関羽はもう何も言うな、とシャットアウト。

2020-05-25 14:24:48
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」07】 なおも粘ろうとする諸葛瑾ですが、関平が、我らの覚悟は決まっている、余計なことを言うと斬るぞ、と刀を抜こうとします。関羽は、静かに、やめよと言い。敵とはいえ我が軍師の兄上だと。

2020-05-25 14:26:01
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」08】 諸葛瑾には、我らを説き伏せることは無駄ゆえ、引き取ってくれと言う関羽。諸葛瑾はこれ以上何を言っても無駄だと、説得を断念。関羽に挨拶して引きあげます。説得による降伏は失敗に終わりました。

2020-05-25 14:27:44
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」09】 交渉の不首尾を孫権に報告する諸葛瑾。殺すには惜しいと、なんとか捕らえられぬか、と孫権が言うと、呂蒙が方法はあると言います。諸葛瑾に城内には負傷兵が多かったことを確認すると、その者達はもはや戦意はないだろうと踏みます。

2020-05-25 14:29:21
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」10】 そこで、肉親を前面に出し、呼び戻させます。負傷者は城を逃げ出すだろうと。それから、食糧もなく兵の数も減れば、関羽はおそらく城脱出を試みるだろうと。そこで、わざと一箇所だけ手薄にしておき、山陰に伏兵を置いて捕らえるという作戦。

2020-05-25 14:31:29
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」11】 孫権は面白い、とその策を採用。早速実行に移されます。朱然は5千の精兵を引き連れ、麦城の北二十里の山かげにひそませます。そして、麦城には、城内の兵士に向かって肉親、兄弟が荊州へ帰ってこいと呼びかけます。

2020-05-25 14:33:15
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」12】 夜のうちに兵が脱走したらしく、残るは300程度。食糧も尽き、これではどうやって戦えばよいか、と思案する関羽。王甫が、廖化が上庸に無事にたどり着いていれば、もう援軍は到着しているはず。しかし、未だ援軍は来ていません。

2020-05-25 14:35:30
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」13】 おそらく、廖化が死んだか、劉封、孟達が援軍を出し渋ったかのどちらかだろうと。いずれにせよ、来ない援軍を待っていても仕方ありません。王甫は、こうなれば、この城を捨て、西川(西方の益州地域)に逃れ、再び軍備を整えてはどうかと。

2020-05-25 14:37:31
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」14】 しかし、この城が空になれば呉軍はすぐに気づくだろう、と関羽。王甫を百人も残していただければ自分が残ると言います。これに周倉も自分も残ると言います。王甫と周倉が残れば、寡兵とは言え、しばらくは麦城は保ちそうです。

2020-05-25 14:38:59
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」15】 関羽は、今夜にでもこの城を抜け出し、兵を整えて再び攻め入ってみせる、と決心します。そこで、どこから脱出出来るか探らせます。城の四方を確認すると、北門の方が手薄だと王甫が言います。関羽も確認すると、これなら突破できそうだと言います。

2020-05-25 14:40:38
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」16】 歴戦の勇士である関羽。敵がわざとスキがある布陣をとっていると分かってるとは思いますが、かといって、わざわざ重厚な部分を突破する余裕はありません。関羽は北門からの脱出を取らざるを得なかったのです。

2020-05-25 14:42:56
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」17】 王甫はこの城は命の限り守り、たとえ城は降るとも身は降らない、すみやかな援軍を待ち望んでいると言います。関羽は赤兎馬にまたがり、必ずや援軍を引き連れてくると言い、王甫と周倉に、自分が戻るまで生きておれ、と声をかけます。

2020-05-25 14:44:53
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」18】 城門を開け、と関羽。それっと、勢いよく飛び出す関羽。呉軍も関羽の出現に気づきますが、あえて弱兵を配置していた場所。関羽が青龍偃月刀を振り回して兵士達を次々と倒していく、算を乱します。関羽は一気に突っ切れ、と駒を進めます。

2020-05-25 14:46:48
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」19】 脱出はうまくいったようだと関平。おう、と関羽は答え、城に残った者を見殺しにできぬと、先を急ぎます。しかし、山間を進む先には炎が行く手を塞ぎます。そして、銅鑼の音が鳴り響くと、伏兵が登場します。

2020-05-25 14:48:39
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」20】 どうもうまくいきすぎると思った、と関羽。斬り込みますか、と関平は言いますが、敵は数千。200ほどの兵ではとても勝負にならぬ。ここは逃走するしかありません。関平はあの谷間に逃げ込むしかないと、槍で方向を示します。

2020-05-25 14:50:18
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」21】 関羽は、あの谷間に逃げ込めと、進みます。しかし、呉軍の一隊が生い茂る草むらに隠れていました。関羽の到着を確認すると、馬の足を狙ってやりを突き出します。バランスを崩す赤兎馬。関羽も投げ出されドウー、落馬します。

2020-05-25 14:53:40
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」22】 関羽の周りにいた旗本の兵士も囲まれます。父の姿を探して駆けていた関平も、関羽同様に落馬させられ、網を駆けられ捕らえられます。関羽は、無念と言いながら呉軍に捕らえられてしまいました。

2020-05-25 14:55:53
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【横山光輝「三国志」講座278「援軍来たらず」23】 およそ勝算のない脱出劇でしたが、緻密に組み上げた呉軍の前に、関羽・関平父子は捕らえられます。こうして、ついに関羽は最期の時を迎えるのですが…。この続きは次回となります。 今回はここまで。

2020-05-25 14:58:22